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2016/10/6
何者に出てきた人と、出会った人と。
「水曜日の南階段はきれい」で片思いっていいな、とキュンとして、「それでは二人組を作ってください」で自分のことを描かれた気がして、「逆算」のサワ先輩にトキめいた。あと三編は記憶薄。
理香の気取ってる感じは壁を作ってるんだよなぁ。わたし、今まで一度もスッと二人組作れたことない。わたしも人のことバカにしてんのかな。
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映画化された『何者』のアナザーストーリー。光太郎が出版社に入りたかったのはなぜなのか。 理香と隆良はどんなふうに出会って暮らし始めたのか。『何者』の登場人物たちの前日譚、後日談です。映画を見てから読んでもおもしろいです!!
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『何者』が映画公開されるのに、合わせて読んだ作品。何者に登場した人物らのその後や前日談のストーリーであり、そういえばそういう所があったなとか、何者の所でうろ覚えの部分もあったので、そこの部分は再読していれば、内容が掴めたという感じがした。それぞれの話は、心に突き刺さる所があったり、ネチネチであったり、ネット時代の若者のリアルとともに現代の生きにくさが垣間見えると感じる。『むしゃくしゃ〜』の話は、主人公に共感する部分があった。『逆算』の話は男性が女性特有のことに詳しいのが、最後でわかり、すっと感じた。
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何者のアナザーストーリーみたいだけど、短編集。全てを読み終わってタイトルの意味が分かった気がする。何者を振り返ってもう一度読みたくなる
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就活中の5人の大学生の話。意識高い系の女2人に就活自体を馬鹿にしつつ、普段着で面接を受ける男とルームシェアしている2人の男の話。
物語の大きなポイントにSNSがある。俺はこんな本読んでる・こんな面接の練習している等アピールしているアカウントとは別の裏アカウントでは人の悪口ばかりの2面性を持った人達の集まりを描いている。
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初出の雑誌が違うこともあってか、それぞれの話のテイストの違いがありますが、通読すると雑誌で読んだときとはまた違った味わいがありました。
理香の痛々しさがさらに際立つ(笑)
光太郎の忘れられない人の話しも甘酸っぱくて良かったし、サワ先輩はサワ先輩だったし、後半の社会人パートも、就活生とは違うモヤモヤを見事に書き出していて、朝井リョウの引き出しの多さを堪能できました。これは良いスピンオフ。
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1話目、2話目は既読。
一番好きなのは1話目の「水曜日の~」。
何度読んでも光太郎の
過去と現在と未来への希望とが甘酸っぱくて
若者が心底羨ましくなる。
映画では光太郎を菅田君が演じる。
もう、チョー嬉しい。絶対観るべ、「何者」
「何者」の登場人物のアナザーストーリーだが、
「何者」の時よりも
もっともっとグサッグサッと心に刺さる感じは
朝井氏腕上げてますなぁという感じ。
ネット世代の若者ならではの
性別や年齢や状況を越えた人との関わりがあって
なのにとてもいろんなことに縛られてる。
自由だけど不自由、
豊かだけど貧しい、
あ、若者はいつの時代だってそうなのか、と
思い出させてくれる作品だった。
面白かった。めっちゃ好き。
長男は「何者」は自分とオーバーラップしすぎて
刺されて倒れそうだそうで
「何様」をおすすめしたら
「それ、大丈夫?リアル過ぎへん?」と聞かれた。
ま、リアルだわよ。
母はこれで、君たちを知る感じだもの。
でも、テーブルに置いた本が帰宅するとなくなっていた。
長男の感想が楽しみ。
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「何者」のアナザーストーリーの短編6つ。
光太郎が出版社に入るきっかけとなった高校時代の恋を描いた「水曜日の南階段はきれい」は「少女は卒業しない」を彷彿とさせる爽やかで瑞々しい作品。
理香、サワ先輩、ギンジ、瑞月の父の物語がそれに続く。
ラストが表題作の「何様」は「何者」で拓人を落とした面接官側のストーリー。
それぞれの切り口が違って、バラバラなようでいて、最後にはまとまりを見せる。
高校生も、大学生も、そして社会人になっても、みんな悩んでいる。葛藤している。そんな当たり前のことを目の前に並べて、最後にその悩む人間ごと肯定してくれる。
「何者」と違って、読後は爽やかだった。
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何様で、面接官をやること、父親になることに違和感を抱いて迷っている主人公。
必死に何かのふりをする。働いてるときそうだった。必死に、商標の専門家のふりをしてた。知らないことも多かったけど、そうしないと、自信持ってないと仕事って成り立たなかったから。
そうしてるうちに本当に、その何かになってくる。まずはフリをする。あとから実力とか覚悟とかついてくるんだって。迷いながらもまずやるしかないって。
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同居人が買って部屋に置いてあったので読みました。
朝井リョウさん、Wikipediaで見たところ、直木賞作家なのですね。
映画にもなった『桐島部活辞めるってよ』『何者』も同著とのこと。学生が持つ葛藤、違和感、機微を掬って形にするのが上手なのでしょうか。
『何様』で取り上げられる題材、コンセプトはありふれた10代後半から20代後半の日常。
短編を組み合わせたアンソロジー。
それぞれの物語で描かれる日常の切り取り方や視点に嘘が無く、文学的な物書きをしようといやらしくなり過ぎず、見過ごさず、と。バランスの取れた作品に感じました。
ただ、読後感は、内容への感慨より、自分がもはやこれらの登場人物とはえらく離れた世代となった悲しみを痛切したことの衝撃でした。
たまに読む青春物も良いです。そういう意味で。
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少し前に「何者」を読み返しておいて良かった。
まったく別物の本を読む気分になってたと思うから。
「何者」のアナザーストーリーなんだよね、これ。
最後の「何様」だけ、どこに誰が???だったけど今いろいろ検索して納得しました(笑)
最初の「水曜日の南階段はきれい」が好き。
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決められた物語が進行する。物語の人たちは逆らわずに行動する。短編集だからいいけど。手紙を書くだけ、とか、出かけようと思ったけど迷ってるうちに寝る時間、とか、そういう話が好きなんだけど、物語の人たちは、そんなふうにページを無駄に使わなくて感心する。
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「何者」のアナザーストーリーだがこれ単独で読んでも良質な短編集だと思う。それぞれのキャラを知った上で読んでも面白いのだけど。
最初の1話「水曜日の南階段はきれい」が透明度の高い文章でとても良かった。
「それでは二人組を作ってください」「むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった」は痛々しさが突き刺さるー。
「何様」は誰が関連していたのかわからなくて・・。ネタバレをググってやっと納得。。。ええ~、全然記憶にないよ、この間「何者」読み終わったばっかりなのに。
たった一秒でも、という言葉が響く。
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面接官だって就活の時は採用される側で必死になっていたはずなのに、採用する側になったら偉そうに学生を品定めして、良いの悪いの批評する。
それって、何様?
「何者」のアナザーストーリー。
光太郎が出版社の就職に何故こだわったか、
理香が付き合いはじめてすぐにシェアハウスを始めたわけ
それぞれの、就活前、就活後を描く。
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【収録作品】水曜日の南階段はきれい/それでは二人組を作ってください/逆算/きみだけの絶対/むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった/何様
『何者』のアナザーストーリー。「水曜日の……」は光太郎の高校時代の話、「それでは……」は理香と隆良が同棲を始めた経緯、「逆算」は誕生日にこだわる女性の話でサワ先輩が登場、「きみだけの……」は銀次の甥の疑問、「むしゃくしゃして……」は優等生だった人間の怒り、「何様」は拓人の隣で面接を受け、人事部に配属された克弘の葛藤を描く。
二人組が作れない理香、仕事の意義に悩む亮博、やんちゃな過去があるほうが人間として幅があるといわんばかりの扱いに悩む優等生・正美、自分に人を選ぶ資格があるのか悩む克弘、に若い頃を思い出して共感。