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「何者」ほどのインパクトはないけど、耳に痛いこと。。。
最後に「何様」は確かにねえ。
2話目は再読だったけど、痛々しい。
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図書館にて。
最近子育て中のためたまにしか読めていない小説だったが、久々に堪能。
ほかの方のレビューを読むと1話目の「水曜日の階段はきれい」が高評価のようだったが、わたしは「むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった」が好きだった。
ただ残念ながら元の「何者」を読んでから時間が経ちすぎていた上、申し訳ないが「何者」はあまり印象に残っておらず、なおかつ後日談を求めるほど多分当時も登場人物に愛着を感じていなかったため、逆にこの本が何かの続きって言うんじゃなかった方が良かったなという気が今はしている。
もう一度「何者」を読んでみたら違うんだろうか。
それには今の自分が就活の頃から変わりすぎていて、あのテンションや環境を描いた小説を読みたいと思うほど余裕がない気がする。
この本のせいではないけれど、ちょっと残念。
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何者は完読済。もちろん一気読み。
朝井リョウさんの表現の凄さを再び
感じたく読みました。
「水曜日の南階段はきれい」
「むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった」
が特に好きです。
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短編集。「何者」に関するものばかりと思っていたが、それだけではなかった。
最後の」「何様」で出てきた本気の一秒という言葉にグサッときた。最近。本気でなんて話せてないのかも。
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「何者」を読んでずいぶん経っていたが、インパクトのある作品だったので、思い出しながら楽しめた。
光太郎の高校時代「水曜日の南階段はきれい」が好き。出版社にこだわって就活していた理由がわかって一番スッキリ。
理香の意外な一面がわかった「それでは二人組を作ってください」も納得。
「むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった」は朝井リョウさんらしい作品で長年抑えこんでいた感情が溢れる感じがいい!
「何様」は就職して、今度は面接する側になったことに悩む克弘の葛藤が描かれているが、立場が変わって葛藤することは生きている間に何度か経験することで、共感できる部分もあった。
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逆算
こうなるに至ったきっかけを探してしまう性格?習性?生まれ日から十月十日前を逆算して仕込まれた日を探し出してしまう。
それは高校生につきあった彼氏に、行為を拒否られた腹いせに投げつけられた言葉。11月4日生まれの十月十日前は12月24日。
これをキッカケに流れていく人も含めてこの先にそのような行為にぶつかる人のことや、さかのぼったことを想像してしまう。
でもわかる、この感じ。自分もそうだから。だれも脳の中で考えていることを、わざわざ口には出さないけれど、似たようなこと考えている事態にであうととても嬉しいって感じがする。
何様
就活生と社会人一年目、たった一年の差にもかかわらず、立場が違うだけで、さも最初からそうだったかのようにふるまうことが誠実なのか?
克弘は、そこしか受からなくて入社した会社で人事部に配属され、いきなり採用チームに配置された。実際に面接や選考をするわけではないが、先輩達も営業から移ってきたばかりの人が多い。それが何様?なんだろう。しかし誰だって最初からその立場の人はいない。なってから真剣に向き合ってそうなっていくんだろう。それは母親や父親だって同じだ。こんな自分でよいのかな~と考えている自分に選考がつとまるのだろうか?その考えで詰められているほうが不誠実かもしれない。
そのなかで、一瞬だけでも真剣に向き合わなきゃいけない、と思う瞬間がある、その一秒間がこれまで面接官ではなかった彼の一歩になる。誠実の一歩目も誠実の中にいれてあげようよ、というセリフが印象深い
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内容紹介(公式サイトより引用)
生きていくこと、それは、
何者かになったつもりの自分に裏切られ続けることだ。
光を求めて進み、熱を感じて立ち止まる。
今秋映画公開予定『何者』アナザーストーリー集。
光太郎が出版社に入りたかったのはなぜなのか。
理香と隆良はどんなふうに出会って暮らし始めたのか。
瑞月の両親には何があったのか。拓人を落とした面接官の今は。
立場の違うそれぞれの人物が織り成す、`就活'の枠を超えた人生の現実。
直木賞受賞作『何者』から3年。いま、朝井リョウのまなざしの先に見えているものは――。
収録作品(関連人物)
『水曜日の南階段はきれい』(光太郎)
『それでは二人組を作ってください』(理香、隆良)
『逆算』(サワ先輩)
『きみだけの絶対』(ギンジ)
『むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった』(瑞月の父)
『何様』(?!)
ただの前日譚、後日談におさまらない、『何者』以後の発見と考察に満ちた読み応えのある最新作品集。
朝井リョウさんにハマるきっかけになった「何者」のアナザーストーリー。
本当は文庫まで待つつもりだったが、結局我慢できずに購入…
でも全く後悔無し、購入して大正解の本だった(笑)
普段はあまり短編は好きではないのだが、気に入った話が3つ。
まずは「水曜日の南階段はきれい」。
バンドマン、光太郎の話。
青春ど真ん中、終始ニヤニヤしながら読んだ(笑)
なんて甘酸っぱい話なんだろう。
なにせ、最後の「おまけ」にヤラれる。
光太郎にとっても、そして読者にとってもまさに「おまけ」に違いない。
自分もこんな青春時代があればなぁ…
ただ、そこは朝井リョウの作品。
単純な青春ストーリーでは終わらせてくれない。
光太郎の「夢に向かって頑張っている人間と思われたい」感覚、すごく分かるなぁと。
自分は33歳になってしまったけれど、結局今の自分にも答は見えていない。
光太郎と一緒に、もう少し探してみようかな…
「何者」以降で2人はどうなったんだろうか、続きがとても気になる。
次に「それでは二人組を作ってください」。
自分を賢く見せようとする気持ち、人に弱みを見せられない弱さ。
そしてそれが壁になり、結果として人を遠ざけるてしまう感じ、痛い程分かる。
こういうことに、そしてこういう自分に気付かせられてしまうから、朝井リョウさんの作品は困るなぁとつくづく思う。
自分を変えることはなかなか出来ないけれど、同じ感覚・考えを持っている人がいると思えること。
それが、少し気持ちをラクにしてくれることもあるような気がする。
きっとコレを書ける作者も、同じ感覚を持っているに違いない(笑)
ちょっと「何者」の理香のイメージとは少し違ったかもしれない。
そして最後に「何様」。
「100%誠実でなければいけない」という強迫観念的な思想、ものすごく共感できた。
自分も、そう思ってしまい身動きがとれなくなるタイプだ。
「間違ってはいけない」、「正しいことを言わないといけない」という��覚。
それが結果的に自分を制限してしまっている気がする。
君島さんの言葉に少し気が楽になったかな。
それにしても君島さん、なんか憎めない。
なんか好きになっちゃうなぁ、ズルいなぁ…
<印象に残った言葉>
・神谷くんも同じ気がする。(P28、夕子)
・俺は、夢がぎゅうぎゅうづめになっている教室の中で、とにかく一番大きな音を出さなければ、と、必死だった。自分には夢があるって思いたかった。夢に向かって精いっぱい頑張っている人間だって、誰かに思ってもらいたかった。あの人ならミュージシャンになれるかもしれない、そう誰かに思ってもらうことによって、自分のやわらかい、覚悟のない夢を固めていきたかった。夕子さんは違った、ぎゅうぎゅうづめの教室の中で、擦り減ってしまわないよう、摩耗してしまわないよう、外側からの力で形が変わってしまわないよう、両腕でしっかり自分の夢を守ってきた。(P54、光太郎)
・結局私は、自分よりバカだと思う人としか、一緒にいられない。(P102、理香)
・本当か嘘かもわからない情報の渦の中にいると、人間は、とにかく何でもいいから「○○は××だ」とはっきり言い切ってくれる人に惹かれる。それは、就活生も面接官も同じだ。(P212、正美)
・ああいうの、不思議ですよね。昔遊んでた人のほうが、人生分かったような気になるのって。(P229、田名部)
・そして私も、こういうふうに正しくないことを、してみたかったはずだ。栄子や東郷晴香のように、衝動のままにしてしまった正しくないことの上に立ったときだけに見える景色を、見てみたかったはずだ。そんな場所にだけ眠っている何かがあるならば、掘り出して、きれいに洗って、つぶさに観察して、そのうえでそうかこんなものなのかと投げ捨ててやりたかったはずだ。(P249、正美)
・その子の名前は何だっただろう。私はそう思いながら、目の前の男の舌を吸った。(P250)
・あらゆる行動において、これといった動機なんて、ないのだ。もともと当事者でない限り、行動に見合った動機なんて、ない。こちら側に座っている誰だって、きっとそうだ。だけど、面接を受けに来る学生には、切実な動機を求める。当事者としての、切実な、誠実な動機を。胸の奥の、奥の奥の、源泉から湧き上がってきたような理由を、その理由を表現する濃厚な言葉を。(P296・克弘)
・面接してる自分嘘っぽいなーとか何様だよーとか私も思うけどさ、そんな中でも、あ、この学生のこともっとちゃんと見抜かなきゃやばいとか、この学生採用すべきとか、そういうことを本気で思う瞬間みたいなものもちゃんとあるんだよね。その一秒からちょっとずつ拡張していくっていうか。だから、あんたを面接したときの武田さんは、必死に面接官やってたんだよ。あんたがこれから必死に父親をやるみたいに。その中で、あんたを採用したいって、ほんの一秒でも、本気で思ったんだよ。その一秒間が、もともと面接官でもなんでもなかった武田さんが、今みたいな姿になるはじめの一歩だったんじゃないの。あんたもさ、子どもができたって言われて、うれしいって本気で思った一秒くらい、あったでしょ?すぐ不安な気持ちに呑み込まれ��のかもしれないけどさ、でも、その一秒だって誠実のうちだと思うよ。(P313、君島)
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生きていくこと、それは、
何者かになったつもりの自分に裏切られ続けることだ。
光を求めて進み、熱を感じて立ち止まる。
今秋映画公開予定『何者』アナザーストーリー集。
光太郎が出版社に入りたかったのはなぜなのか。
理香と隆良はどんなふうに出会って暮らし始めたのか。
瑞月の両親には何があったのか。拓人を落とした面接官の今は。
立場の違うそれぞれの人物が織り成す、就活の枠を超えた人生の現実。
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読み終えてから、登場人物がみんな前作の「何者」に出てきた人たちだったんだと知る(笑)それほど「何者」も印象が薄かったので、今回のも・・・構成は面白いけど、という感じ。
ただ、みんな思っていることと行なっていることが二重になっていて、誰かの話を聞きながら誰かをor何かを思ったりしていた。その気持ちはよくわかる。
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別のアンソロジーでの既読作も含め、『何者』との繋がりが全く思い出せず、普通に短編集として読んだ。『むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかっただけ』の気持ちはわかるけど、そういうことじゃないんだよね…。
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長女が図書館にリクエストしていて借りた本。
朝井リョウの本は初めて読みました。
短編が6編収録されています。
読みやすく。共感できるかな。
登場人物は20代とかですが…なるほど、若者に流行るわけだ。
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題名からしてわかる「何者」のアナザーストーリー集とのことだが、「何者」を読んでいなくても十分楽しめる。(覚えているのに越したことはないが)
登場人物に対する悪意というか、突き放し感は、「何者」でも感じた作者ならではのものだ。
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初めての朝井リョウさん。
「何者」のアナザーストーリーとは知らずに読みました。
展開が読めるところや、ん?って思うところや、オチつけたがるなーとか色々思ったけれど、ちゃんと全部読めました。
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「何者」の登場人物を忘れてしまっていたので、ネットで思い出しながら読みました。その方が面白いです。光太郎と夕子が登場する最初のお話が一番爽やかでよかったです。若い時の話だからこそ、クサイストーリーでも許せる。この二人のような生き方、考え方が普通に出てくる人間になりたいと羨やましくなりました。自分は理香や拓人のような人間なので尚更ですが。。今回の理香もそういう人間で救いのないかんじで描かれ気の毒だなと思いました。拓人は今回出てきませんでしたが、彼のこの先を知りたいです。まじめな人間ではあろうと思うので、どこかで頑張って生きていてくれればと願うばかりです。
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「何者」のアナザーストーリー。
「何者」のストーリーの中で、気になっていたというか、最後まで救われなかった登場人物たちの過去や未来が知りたくて読みました。すっと腑に落ちてゆく感じ。光太郎と夕子さんのお話がすごくきれいだった。この本を読んだことで、過去と今を知れて、間と未来も知りたいけど、あえてこのまま知らないで想像していたような。しかし、理香は最後まで理香だったな(笑)面白かったです。
朝井リョウさんは本当に人の心の中の動きを描くのが上手で感動します。
自分自身が登場人物になって、その心を持っているかのような感覚になります。
この感覚にさせてくれる作家さんはあんまりいない気がする。素敵。
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先日(去年)、朝井リョウさんの「何様」を読みました。
「何者」のアナザー・ストーリーの短編集ですね。
青春小説だったり、仕事小説だったり、面接官側から描いた就職活動小説だったりと、「何者」に出てきた登場人物たちの過去を描いたり、また、「何者」に出てきた登場人物たちの周りの人たちを描くことによって、「何者」に出てきた登場人物たちがリンクしてきたりと、そんな短編集でした。
ただ、僕も以前、「何者」は読んだんですが、各キャラクターの設定など、忘れてしまっていて、あらためて調べ直して読んだので、「何者」とリンクしてる部分を、全て把握できてないと思うので、「何者」を読んでから、あまり間を空けずに読むといいかもしれません。