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人に行動させるときに、「したほうが良い」と直接伝えても効果がないので、自発的に「ついしたくなる」ように仕向けて結果的に問題を解決することを狙うのが仕掛けによるアプローチを解説。中身が薄い。
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以前より興味があり、ブックオフで購入。
人の行動を誘引し、結果的に課題解決に至る仕掛けについて、学問としての有様を成り立ちを平易な言葉で追う形で紹介している。正論では動かない時のもう一つの解決策として、大変興味深い。現象を分解して概念化し、そこから発展につなげる科学って何だっけということを追う教科書としても分かりやすい。子供に読ませたい本。
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IoTの時代、「ビッグデータを活用」とかつい言ってしまうが、データを取ったりするための機器を、誰が負担して、どういう動機で設置するかが課題になっている(イノベーターな人は先んじて手掛けることに価値を見出せるから良いけど…)
その意味で、こうした公平性だったり、誘引性だったり、特に「目的の二重性」といった要件を満たすものとして「仕掛け」を考える視点は非常に興味深かった。
ここまで聞いたら、もっと知りたくなる!という意味で、あえて星は4つ!
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●→本文引用
●「したほうが良い」と直接伝えても効果がないことは明らかなので、「ついしたくなるよう」に間接的に伝えて結果的に問題を解決することを狙うのが仕掛けによるアプローチになる。
●仕掛けは選択肢を魅力的に見せることで自ずとそちらの行動が選ばれるように仕向けたものであるといえる。
●行動を変えるときに必要な負担が大きければ、それに見合う便益が得られないと人の行動は変わらない。一方、負担が小さければ便益が小さくても人の行動は変えやすい。仕掛けは負担が小さいほど良い仕掛けといえる。
●便益は下がる一方なので、最終的には負担の小さい仕掛けが長続きすることになる。仕掛けに飽きられにくくなる要因を加えることで便益の減衰カーブを上げたり緩やかにすることもできる。
●「アナロジー」と「ポジティブな期待」を使っている仕掛けが13件、「聴覚」と「ポジティブな期待」を使っている仕掛けが11件あり、これらの組み合わせが利用しやすいことがわかる。
●これは使えそうだと思った仕掛けの発想法は以下の4つである。・仕掛けの事例を転用する。・行動の類似性を利用する。・仕掛けの原理を利用する。・オズボーンのチェックリスト。
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強制するのではなく、「ついしたくなる」ように仕掛ける仕組みづくりについて、具体的な事例を交えて説明している一冊。
紹介されている事例は有名なものが多く、内容も仕掛けの説明が中心で、少し物足りないように感じてしまいました。
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著者はもともとは人工知能の研究者だそうだが、世の中のほとんどの事象はデータになっていないことに気付き、見えているのに見えてない、聞こえているのに聞こえていない、生活空間の魅力に気づかせるために「仕掛け」に注目し、これを研究し始めたそうである。「トイレの的」など世の中には仕掛けは多々あるも、思わず行動したくなるようなものが「仕掛け」であり、著者の今まで集めたデータや分析が分かりやすく解説されていて、面白く読めた。
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ついつい思わずしたくなる……そんな人間の心理を利用(?)して、目的を達成しようと仕向ける「仕掛学」。筆者は元々人工知能の研究を行っていたそうだ。例えば、複数のバインダーに斜めの線を入れておく。線が揃わないと気持ち悪いからついつい順番通りに直したくなり、結果的に整理整頓が捗る。あるいは、おもちゃ箱の上にバスケットゴールを付けておく。子供はついついシュートしたくなり、結果的に片付けが出来るようになる。皆さんも経験はないだろうか。そんな「仕掛け」を学問として紹介しようとする、野心的な一作。ぜひ一読あれ。
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・ 良い仕掛:「すばらしい、こりゃ一本とられた」と笑顔になるもの
・ 悪い仕掛:「だまされた、もう二度と引っかからないぞ」と不快にさせるもの
・ 目的の二重性:仕掛ける側の目的(解決したい課題)と、しかけられる側の目的(行動したくなる理由)が異なること
・ 仕掛は行動の選択肢を増やすが強制はしない
・ 心理的トリガは物理的トリガによって引き起こされ、互いが自然に結びつく関係にあるとき、仕掛はうまく機能する
・ 一方ロシアは鉛筆を使った:アメリカのNASAは、宇宙飛行士を最初に宇宙に送り込んだ時、無重力状態ではボールペンが書けないことを発見した。この問題に対処する為に、科学者たちは10年の歳月と120億ドルの開発費をかけて無重力でも、上下逆にしても、水の中でもどんな表面にでも氷点下でも摂氏300度でもかけるボールペンを開発した。一方ロシアは鉛筆を使った
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小便器の的や、ゴミ箱につけたバスケットゴールなど。
簡単な仕掛けで人々の行動をストレスなく誘導する仕組みは面白い。
本書ではそれを一般化、分類し新しい仕掛けに応用しようとしている。
面倒な作業に対して視点を変えて物事を考える姿勢は常に見習いたいが
具体的な応用はなかなか簡単には思いつかないかと思う。
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相手を自分の狙い通りに誘導するためのポイントをレクチャー。無理やりやらせるのは長続きしない、相手がついそうしたくなるようにするにはどうすれば良いか、事例と説明。
誰も不利益を被らず、行動が誘われ、仕掛ける側と仕掛けられる側の目的が異なることが仕掛の三要件であるとのこと。
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「KAIZEN」は、世界でも有名な日本語である。
世界に誇るトヨタ自動車のおかげである。
ちょっとしたことが、その人の行動を変えることができる。
そのちょっとしたことの仕組みを解説している。
例が少なく、面白くなくなってくるかもしれないが、
考えるきっかけを与えてくれる本だった。
今の仕事に引き付けて、何ができるか、考えてみてほしい。
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著者が見つけたさまざまな「仕掛け」が写真つきでたくさん紹介されている。よくこんなに集めたと思う。すごい。
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仕掛学という新たな学問を切り開こうとしている松村さんの著書。色々と面白かった。
ドナルド・ノーマンのアフォーダンスとかに類似するんだけど、分類的にそれよりもさらに抽象的な概念としてまとめられている。
人間行動という不確実性な振る舞いの研究は非常に面白く、ダニエル・カーネマンのファスト&スローの整理で言えば、システム2への介入という施策に落ちて来ているようだ。
サクッと読めるので、オススメです。
以下はメモ
仕掛けの定義(FAD要件)
・公平性(Fairness):誰も不利益を被らない
・誘引性(Attractiveness):行動が誘われる
・目的の二重性(Duality of purpose):仕掛ける側と仕掛けられる側の目的が異なる
仕掛けの基本
・仕掛けは行動の選択肢を増やすもの
・選択詩を魅力的に見せ、自ずとそちらの行動が選ばれるように仕向けたもの
・仕掛けに興味を持った人のみを対象とする
・仕掛けによって行動を変えた結果、本人の意図にかかわらず問題が解決される
強い仕掛けと弱い仕掛け
・便益の大小と負担の大小でのマッピング
・インパクトはやがて薄れる
・接触頻度が増えると便益は減衰する
ナッジ:あまり考えずに選ばれるいつもの行動(デフォルト行動)の設計方法
仕掛学:つい選びたくなるもう1つの行動(オルタナティブ)の設計方法
仕掛けの原理
仕掛け
-物理的トリガ
- フィードバック
- 聴覚
- 触覚
- 嗅覚
- 味覚
- フィードフォワード
- アナロジー
- アフォーダンス
-心理的トリガ
- 個人的文脈
- 挑戦
- 不協和
- ネガティブな期待
- ポジティブな期待
- 報酬
- 自己承認
- 社会的文脈
- 被視感
- 社会規範
- 社会的証明
ユニークなアイデアの発想法
- 仕掛けの事例を転用する
- 行動の類似性を利用する
- 仕掛けの原理を利用する
- オズボーンのチェックリスト
オズボーンのチェックリスト
- 他の使い道は?
- 他に似たものは?
- 変えてみたら?
- 大きくしてみたら?
- 小さくしてみたら?
- 他のもので代用したら?
- 入れ替えてみたら?
- 逆にしてみたら?
- 組み合わせてみたら?
■目次
序章 「ついしたくなる」には仕掛けがある
(天王寺動物園の筒行動で問題を解決する ほか)
1章 仕掛けの基本
(行動の選択肢を増やす 行動を上手に誘導する ほか)
2章 仕掛けの仕組み
(仕掛けの原理 仕掛けの構成要素 ほか)
3章 仕掛けの発想法
(仕掛けを見つける方法 要素の列挙と組み合わせ ほか)
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興味深い内容だが、一般向けの書籍の形になっていない。それは筆者の言い訳として事例を紹介し切れないからなのかもしれないが、論文に色をつけた程度の内容でしかない。
基本的な事柄かもしれないがオズボーンのチェックリストは仕事や普段のアイデア出しにも使えそうだ。
本書は人を動かす「仕掛け」に着目した仕掛け学の入門書であり、仕掛け学にはそれ以上の書籍はない。新しい試みである為にまだまだ文章や根源的な問いに答えられていない点が残念ではあるが興味深い内容であった。
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仕掛というテレビ東京的な着眼点に、学者さんならではの納得いく分類と考察がされた読み応えのある一冊。
もっともっと深掘りしてほしいところはあるが予算とマンパワーが足りないからか。今後に期待。