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直木賞候補おめでとうございます。
ホラーという話は聞いていたものの、ちょっと不思議な物語って感じだろうと思っていたら、とある章がガッツリ怖くて、「なに普通に語ってるの!?通報されるよ!?」と思ってしまったりもした。
一番印象に残ったのは、女子校生と坊主と電車に乗る章。
死相の話にはドキドキさせられたし、最後のどんでん返しも驚きだった。
読むのに時間がかかってしまったため、読み取れていない部分も多い。
特設ページに「夜行を読み解くための10の疑問」ができたので、これと照らし合わせて、また読む機会を持ちたい。
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10年前に起こった鞍馬の火祭で事件から、再び鞍馬に集まる男女。10年の間にそれぞれが各地で体験した不思議な出来事には岸田道生の銅版画という共通点があった。
著者の怪奇モノというと「きつねのはなし」だが、個人的には本作よりもそっちのほうが好きだなぁ。
物語全体の結末よりも、各章の終わり方が、えっ?ここで終わり?という感じで、それに続く出来事は非常に読み手の想像にゆだねている形。もう奥飛騨なんかは、この後どうやって戻ってきたのよって感じです。全体を読み終えても悶々としたものが残り、読み返したとしても答えはでないのだろうなぁ。自分なりに納得できる続きの物語を作り上げるまで何度も読ませる作品。
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紀行ファンタジーホラーとでも呼べば良いだろうか、寡作の著者だが更に珍しいテイストの作品。
銅版画家の連作をモチーフにしているがこの小説こそが連作のようで、繋がっているようでそれぞれに独立した趣深い中篇が綴られてひとつの物語になっていく。
正直、各中篇は腑に落ちないところもあるし、それはワシの苦手とするところだが、人は得体の知れないものに恐怖する、ということを根っこに据えてみると、なるほどこの苦みのような各結末が畏れとなって心に暗く染み渡る。
いつ落ちるか知れない日常の落とし穴こそが、最も恐ろしいのかもしれない。
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淡々と話は続いてく。不可解なんだけど淡々と当たり前のように。「そこで話してるのは君なんだよね?」君は。。
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途中、怖くて怖くて、
読んだ後に夜の公園歩きながら泣きそうになった。
娘のお迎えに行ったのだけれどね、
バスから彼女が降りて来なかったらぁとか
私だけ、置き去りにされたらぁとか
もうほんとに怖いんだから。
阿呆な大学生の話のほうかと思ったのだけれど、
ちがったよぉ
でも、これはこれで大好き!モリミー!!
ゆっくり、頭整理しながら読まないと
一気読みする時間がない私はしばしば戻りつつなんだけど。
「怖いよ、怖いよ」って思って終わるのかと思ったら
最後は「怖くないよぉ、こっちおいでぇ」って引っ張り込まれた。
でも、引っ張り込まれたほうが幸せだった。
上手いなぁ。
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久々の新刊!!
そして 本屋大賞候補というところで ワクワクしながら読んだ。
ある英会話サークルだった5人が久しぶりに集まり 昔出逢った絵画に5人全員がなにかしら共通点を持っていた。
それにより サークル時代に失踪した女性の手がかりを見つけようとする話。
ラストがどういうことなのか分からなくって また時間が経って読むと分かるかもしれない。
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少しホラーテイスト。いつもの大学生ものとは少し異なる内容であった。最後にはなるほどともおえる終わり方であった
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氏の、「有頂天家族」や、「聖なる怠け者の冒険」とは趣きの大分異なる、SFのような連作短編集。読み進めていく毎にぞっとした。最後に光があるようで、でも理解が及ばずもどかしい。
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森見先生の新作。待ちに待っていた。「10年前に突如失踪した女性を巡って久々に再会した5人の周りに起こったふしぎな出来事」というイメージで読んでいる。
夜行列車のように日本各地で起こったエピソードを追っていくのが楽しい。
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★2016年11月14日読了『夜行』森見登美彦著 評価A
これまでの京都を舞台にしたドタバタ青春小説からようやく一歩踏み出した森見氏の意欲作と呼んでよいのではないでしょうか? 通常の作家であれば、評価はB+かもしれませんが、森見ファンとしては、スランプ脱出を祝い、Aを付けたいと思いました。
(題名の夜行とは、百鬼夜行の夜行であり、夜行列車の夜行でもあります。)
作者名を恒川光太郎としても違和感なく読めてしまうほど、ホラー小説の雰囲気、ちょっと暗いおどろおどろしさと正体不明の登場人物、小説の前提をくるり、くるりとひっくり返す設定はこれまでの森見作品にはなかった傾向かと思います。評価はおそらく二分されると予想します。
しかし、ここ数年、大スランプに陥って、作品が全く成長していなかった彼にしては、頑張った作品だと私は評価したいと思います。あらすじは野暮になるので、書きません。私は面白いと感じました。
短編連作5編から成ります。
1.尾道
2.奥飛騨
3.津軽
4.天竜峡
5.鞍馬
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あっと言う間に読み終わってしまった!読み進めるのがもったいないのと早く先を読みたいのと葛藤しながら2日で読み終わってしまった。
きつねのはなしと宵山万華鏡の間くらいな気がします。
でも京都だけでなく色々な観光地が出てきて、しかもその半分くらい行ったことある場所だったから、もうイメージがとても鮮明に浮かび、余計に夢か現か、夜行か曙光かわからなくなりました…!つまりとても、楽しめました!
どうして森見さんの本はこんなにもその場所に行きたくさせるんだろう!もう、読み終わった瞬間から京都や尾道や津軽や飛騨に行きたくてムズムズしてます。どうしてくれますか⁉︎
午後うたた寝から目覚めた時の不安や貯水池から長く伸びた影…など単なるホラーではなく誰もが感じたことのある得体の知れない恐怖、闇への畏怖など人の深層心理にある怖さを突くのがとても上手な作家さんだと改めて感じました。
結局、失踪したのは誰だったのか…夜行と曙光、どちらが夢でどちらが現だったのかしらん…
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2009~10年に「StoryBox」及び「StoryBox別冊」に掲載された5話を再構成して単行本化したもの。
「有頂天家族」の世界ではなく、夜の闇に広がる世界と昼の光の世界のパラレルワールドの不思議な物語で、何度も背中がぞわりとする。
(序)主人公の大橋が声をかけ、かつて京都の英会話教室に学んだ5人が10年ぶりに鞍馬の火祭を見に集まることになるが、10年前には6人で見に来て長谷川さんが行方不明になったままだった。大橋は画廊で「夜行」という連作銅版画に惹かれるが、宿でみんなが集まると各々が旅先でこの銅板画とそこに描かれた光景に出会っていた。
(第1夜尾道)中川さんの妻が家出し尾道まで迎えに行くが、そこには妻そっくりの別人がいて夫に監禁されていると言う。以前に妻と一緒に夜行列車で尾道を通過したときに踏切で手を振る女を見かけており、その光景の銅板画が泊まったホテルにあり、ホテルマンが監禁している夫だった。中川さんはホテルマンは自分で、女が妻だとわかる。<全然わからない>
(第2夜奥飛騨)、(第3夜津軽)、(第4夜天竜峡)でも銅版画と女が現れ、誰かが消える。
(第5夜鞍馬)4人の回想が終わり、みんなで火祭りに出かけて歩いて帰る途中、大橋はみんなとはぐれてしまう。電話をかけると出たのは。。。。
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十年前、英会話スクールつながりの六人は鞍馬の火祭りを楽しんでいた。しかし祭りの最中、長谷川さんは行方不明になった。手掛かりも足取りもなく、忽然と消えた。
そして今晩、一緒に火祭りに来ていた五人が集まった。誰となく話題に出た、銅版画の連作「夜行」は五人と長谷川さんとを結びつける。
尾道、奥飛騨、津軽、天竜峡、鞍馬、銅版画が描く闇は彼らを過去へと引き込んでいく。
一人一人が夜行についての話を語っていく。
すべて語り終わったとき、闇が光に変わって世界は移る。
森実登美彦の怖い話。落ちがない怖い話が五話続き、最後に種明かしされる。
神隠しの闇と光、表裏一体の世界。「宵山万華鏡」とセットでおすすめしたい。
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森見登美彦初読み。岸田道生が描いた銅版画の連作「夜行」を元に、10年ぶりに集まった仲間がそれぞれの不思議な思い出を語る。久しぶりの怪談ものに、最初は入り込めなかったが、「夜行」の隠された謎に迫るごとに夢中にさせるものがあった。ラストは普通に考えれば、理解しがたいことだけれど、10年前に仲間の一人が姿を消した理由も明らかになり、作品としては十分面白かった。
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「有頂天家族」などとは趣の違う小説でした
どちらも大好き!
でもあほーな私は、こちらはついていくのにしんどかった
今もよくわからへんし
ぞわぞわ感が背中に
不思議な世界に連れて行ってくれる著者は流石です
これはもう一度読まねば
≪ 夜行とは 対をなすのか 暁光と ≫