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はじめての短歌は、大切な人だったり仲良い人に渡している本です。
人に1番読んでもらいたい本。
生活世界って?グレーゾーンの素晴らしさを知ることができる。人にイメージ・ストーリーを深い考察まで落とし込むための短歌力は必要。穂村さんのレビューを含めて、この本に幾度となく救われてきました。
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短歌とビジネス文書の言葉は何が違う? 共感してもらうためには? いい短歌は社会の網の目の外にある。穂村弘のやさしい短歌入門。(アマゾン紹介文)
驚異のちに共感。
「生き延びる」と「生きる」。
具体例を紹介し、繰り返し、短歌において価値の転換の重要性を説いている。
内容は面白かった…んだけど、著者の方の本にしては珍しく(?)、語り掛けるような文体になっていて、それはあかんかった…。
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全体を通じて、「生きのびる」=「社会」と「生きる」=「詩歌」という構図を使って、「詩歌」の、「社会」に回収されなさ、みたいなのを説明してる。こういう切り分け方は(筆者が「非対称」と言っているとはいえ)、なんとなく好きにはなれないのだけど、いわゆる「表現上の効果」の指導のお手本って感じ。改悪例というのは、よいですなあ。いくつか穴埋め短歌の教材に使いたいなって歌にも出会えた。
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短歌は「唯一無二の生きる」を追求する考え方。
語り口調が入り込みやすくて良かったし、短歌ってどう作るのかな〜?とよく分からないまま読み始めたけど、認識がふわふわしがちなところを言葉でわかりやすく解説されててなるほどなあと思いました。完璧に理解したわけではないけども。
「生きのびる」は社会的なもので「生きる」は唯一無二のもの?
「生きる」「生きのびる」という言葉がたくさん出てくるんだけど、具体例を挙げて何度も説明されるのでなんとな〜くわかった気がしてきたかもしれない。
最後に、読書中ふと思いついた短歌(と俳句になった)を書きますね。
ランチ写真 一番目立つは iPad
スパイスに 心奪われ 啜る麺 食すころには 悔いもなきかな
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この本はもはや短歌の本ではないと思う。
だから、短歌に1ミリも興味のない人もぜひ読んで欲しい。
人は、生きのびるための言葉と
生きるための言葉を使い分けて生きている、
なるほど、と思った。
生きのびるための言葉(社会的な言葉)
ばかり使っていたら息が詰まるから、
どこかで生きるための言葉を使いたい、
それが短歌であり、音楽であり、
私にとっては言葉でさえなく、茶道なのだ。
私は生きのびるための言葉を使うべき場所で
生きるための言葉を使ってしまっていた、
そんな空気の読めなさもあるな、と自覚できた。
生きのびなくては、生きれないけど、
私はやはり生きるための言葉を使って、
生きのびたい。
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やっぱり短歌は好き。紹介されている短歌は良いなと思うものが多かったけれど、解説は特に響かず。「はじめての短歌」だからか?
また短歌投稿したくなった。
穂村さんの本、好きだけど字数とか読むのにかかる時間とかで言うとコスパが悪い。富豪かよ、とセルフツッコミしつつ、こういう本をフラッと何も気にせず買えるのが幸せ。
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わーーーーーっ!
短歌が好きなんだよー!
そしたら穂村弘さんを好きになったんだよー!
なんだか、時々原田ムネノリさんみたいなトホホな感じ(←大好きだがな)かと思いきや、激烈に肝が座ってる&思慮深い男って時もあるし、
トークショーでは、余裕ある大人の男みたいなさっぱりしてるとこもあって好き過ぎて冷静にレビューなんて出来ないよー。
子どもの頃、感想文や作文などは、わりと褒められた記憶があるが、
短歌や俳句、それから詩は、1ミリも思い浮かばなかった苦い過去を持つオレ。
短歌が好きになり、
詠みたい題材はあるけれど、やっぱり何も浮かばないあたしなんだけれども、感じることは出来る。
穂村弘さんの感覚を感じられて嬉しいー!
わーーーーーっ!
あたし「チリトリ」って上手に言えない。
あとは、まばたきをゆっくりする事を意識して生きる。
そしてそして、こんなイタイ50代のうたが詠めればいいのにな。
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面白い。めっちゃ面白い!
短歌の言葉選びは、「サバイバル」の外側。
自分が「あ、いいな」とボンヤリと感じていた、何か柔らかいものを言葉にしてくれるものだったんだ。
書いてあることはめっちゃ面白くて、声に出して笑ったんだけど、なんだか、短歌読んでるといろいろ懐かしいこと思い出したりして、笑い泣きしてた。
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たぶんね、短歌と言うより手紙にちかい。「ハニー♡」「ダーリン♡」と呼び合うような二人の間でだけ、通じるようなそんな特殊性。解が一つしかないような、一意に求められるような、普遍の無さこそが味なのだろう。
生きると生きのびる。
効率化偏向の果てのとがった槍の、あえて返しになる部分、不十分な解。それが生きる人間なのだ。
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優しく読みやすい文体で書かれている。講演をもとにした本らしい。
"生きる"と"生きのびる"の対比がなるほどと思った。
対比と言っても、相反するものの二項対立ではないことを覚えておきたい。画家、作家、芸人などの生きるためにやってることで生きのびている人もいる。自分で企業する人もそうだと思う。
自分にはええかっこしいな部分がある。これは生きのびるためのスタンスだと思う。これで得した部分もあると思うが、反面、どうも素直になれない自分もいる。素直になることは、この本で述べられている、生きるということでもあるような気がする。紹介されている短歌はその人がどう思ったかが、ありのまま伝わって来るようだった。良い短歌は素直な短歌でもあると思った。
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非常に読みやすく分かりやすい。
「生き延びる」ではなく「生きる」ほうの言葉を選ぶと。短歌に限らず表現というものは「生きる」のほうから(「生き延びる」が上手くないほうから)異議申し立てする手段のように感じている。
共感というが、普遍的にすると「生き延びる」テキストに寄る。固有性を大事にするほうが共感に繋がる。「生きる」に寄った要素を拾う。
大事なことをわざと書かなかったり、三十一文字は意識するけど崩すところに意を込めたりするのもアリとわかって良いなと思った。
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良い方向に添削するのではなく、
悪い方向に添削?したら、みたいな設定もあって、
なかなか面白い。読みやすい。
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「文学ってなんの役に立つの?」
に対する答えがちりばめられている。
よく聞くこの質問、相手を説得できる自信がなく、長年説明できずにいた。実際に私も高校生の時、先生に聞いたことがある。そうしたら、「その質問はナンセンスだ」とだけ返されて、いじけた。
今の私としては、「日常に結び付けるのが楽しい」なのだが、相手からしちゃ、お高くとまりやがってとか、くだらないといった印象を与える気がしていて。
読後、質問するほうの立場に立って考えてみた。
これは、まず、社会生活を前提にした質問じゃないかと思う。
文学が直接、受験に、ビジネスに役立つ実践的な部分は何かということを問うてるのだろう。
穂村さんが言うように、短歌をはじめとした文学は、
「生きのびる」ためではなく、「生きる」ために表現する。
サバイバルより、エンジョイみたいな。…ちょっと違うか。
社会的文脈に置かれることのない、生物学に近いもっと大きなもの。人間臭さを遊ぶかんじ、なんじゃないかな。本能的に持っている心のゆとりを再獲得していく感覚がある。
まあ、生きるに純化するのって難しいよなっていうのが本音。
だって働いてお金を稼ぎ続けないと生活が成り立たないし。そのためには、建前やマナーを重んじる世界を渡り歩くわけだし。今はクリエイターとか自由な働き方があるけど、それはそれでオープンすぎて拒んだりして。
私含め、文学を享受する人間は自意識高くて面倒くさい人が多いから、実はそこも完全な自由ではない気がしちゃうんだろうな。
でも生きる世界は用意されている。
しかも実は制約の中から見つける人間らしさってのは格段に面白い。
ありがとう世界。
だから、二重の世界で生きることもできる。社会と自分の言語体系に合わせて言葉のチューニングを切り替えながら、まあバランスよくいきたいですよね。
死ぬ日に覚えている思い出が一個でも多い人生でありますように。
違和感は記憶に残る。
だから、非効率で無意味なものにスポットライトを当てる。
短歌は人生を彩るのにぴったりだ。
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「煤」「スイス」「スターバックス」「すりガラス」「すぐむきになるきみがすきです」
社会的な尺度の裏側に佇んでいた、
もうひとつの自由で愉快な人間生活の世界に丁寧に気付かせてくれた。
普段見過ごしがちなその人その人の感性を愉しむことだったりや経験に想いを馳せることの豊かさがあった。
だから、社会という枠組みを取っ払った中での、
その人固有の人間性だったり、
身の回りのひとときの記憶に
近づいてみて、大切に見つめていければなぁと思えた。
また、二重の世界で生きることを、ただ息苦しく感じるんじゃなくて、その間で揺れる心があることが人間生活の贅沢だったりするのかも。
そう考えると、日々なんとなく気が抜けてほんの少し前向きになれる。
あと、「生き延びる」・「生きる」という考え方のように自分の身の回りにおける立ち位置を言語化して意識下におくことや積極的にスタンスを立てるようなことは、
ほかのたくさんのものに応用できることだと思うし、
新しい視点を授けてくれる頭のつかい方だとも思った。
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一度も読んだことがない現代短歌。ニューウェーブ短歌の騎手による入門書。「雨だから迎えに来てって言ったのに傘も差さず裸足で来やがって」「目をさめて日のさすカーテン開けたとき歩いていたのは太郎君なり」ほか。社会的な価値に結びつかない非効率、無意味、お金にならない社会的にマイナスなもの程短歌の評価が高いらしい。人生に短歌がどう役立つかどうかはよく分からなかったが。