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高級官僚の待田隆介と出版社勤務の水嶋亜希が主人公のドタバタ物語だが,待田の周りの官僚たちの言動は聞き捨てならない部分が多いと感じた.待田のつぶやきで新幹線爆破テロを起こした山崎哲郎.その事実を知るバーミヤン従業員の山田華子こと小田島環.待田が権力をかさに亜希を追い詰めるが,最後に待田のマンションに逃げ込む意外な作戦が大成功.楽しめるお話だ.
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嘘をつく方が悪いのか、嘘をつかれる方が悪いのか?
人はみんな大なり小なり嘘をつく。
子供が咄嗟につく嘘は可愛いものが多いけれど、大人がつく嘘は果たして…?
主人公の女性・亜希は平然と嘘をつく。
けれどそれは自分の利益のためや相手を傷つけるためのものではなく、相手を束の間ハッピーにするもの…物は言いようである。
とにかく事をスムーズに進めるため次から次へと嘘をつく頭の回転の速い女性だ。
こんな女性を敵に回すと部が悪いのに、そうとは気付かずまんまと丸め込まれてしまう間抜けな男達。
亜希がタイトルのセリフを言いながらほくそ笑んでいる姿が目に浮かぶ。
どんなトラブルも機転を利かせてサクッと回避する彼女といい話の展開といい、最後まで爽快感漂うスカッとする物語だった。
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主人公・亜希だけでなく、いろんな側の人間の視点で物語が進んでいき、更にその視点が変わるごとに予測不可能な展開が待ち受けていて、最後まで先が読めずに楽しみながら読むことが出来た。普通であれば冤罪逮捕の時点で重苦しい雰囲気になるところだけど、そこは嘘つき女性たる亜希の神経の図太さというか、上手く刑事を丸めこむ姿に思わず爆笑。悲壮感まるで無しの展開に終始ニヤけっぱなしだった。にしても、エリート官僚くんがちょっとアホ過ぎたかな。もうちょっと手応えのある悪者であって欲しかったかも。
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ミステリーの編集者である亜希は、今日もその口八丁で作家を宥め、周囲を黙らせ、有能な日々を送っていた。ある日偶然出会った男と恋に落ちたが、なにやらその男には不穏な秘密がありそうで……
亜希の口の回りっぷりと待田の間抜けっぷりがなかなか楽しかった。ストーリー的には都合良すぎではあるんだけど、ドツボにはまっていくのがスッキリ。
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文芸誌編集者の独身女性は頭の回転が早いがゆえに嘘を言いがちだが、それが言いくるめられ、内容が丸く収まってしまう。短所もあるが、長所は相手のことを慮っているからイヤミにならず、嫌な後味が残らない。キャラクターも個性が引き立っていて、編集者の女性と男子中学生はやりとりからより引き立っていて良い味である。警察官僚の男性が大いに関わっているとされてる事件の真相を暴くために男性に近づき、恋愛に発展するかと思いきや、意外な結末と事件の収束が面白い。「ふざけるな」の台詞が冒頭から結末までを象徴しているかのようだった。
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スピードがあって、楽しんだ。
目茶苦茶面白いB級映画って感じかな。
主人公の出版社勤務の女性、亜希。
この人がまぁ、口が悪い。
でも、面白い。
なにより亜希が誰に対しても態度を変えないところが
カッコイイやら笑えるやら。
亜希に「何か?」なんて言われると
誰だって「何もございません」と言ってしまいそうだわ。
キャリア警察官に疲れた刑事。
テロリスト、作家にその子ども。
どのキャラクターにも個性があって、
というかクセが凄かったよ。
表紙の絵は作者の描いた鉛筆画だそうで・・・
うまっ!と思ったら
この方、漫画家なのね。
「ビーバップハイスクール」
あー、知ってる、読んだことないけど知ってる。
多才だねぇ。
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コメディ調のミステリーで楽しく読めました。ラストスパートは少々拍子抜けの感がありますが、ザマアミロ!という展開はスカっとしました。まぁ彼はアホだから、当然の結末ですけどね。嘘つき主人公の亜希は、二枚舌だけど竹を割ったような気持ちの良い女性で好感が持てました。嘘も方便。賢い嘘は身を助く。私は小心者だから嘘つけませんが(笑)。ともに戦った八郎兵衛少年はなかなか将来有望なので、彼の成長後の物語を読んでみたいと思いました。面白かった。
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めっちゃ面白かった!!w
木内さんの小説は、スピード感が好き♪
入り込んで、ハラハラ、ドキドキを思いっきり味わっちゃうのがいい!(≧∇≦)b
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久しぶりに一気読みした。
言葉巧みに、周りをハッピーにするために
嘘をつく、文芸担当編集者の女性が
強い・賢い。
短編なのかと思ったら、違ったことも
一気に読めた一因かな。
何も考えず、ただ気楽に本を読みたい時に
読みやすい。
楽しい。
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あっ!言う間に読み終わってしまった…。
何気なく本屋にて購入したのですが電車の中で読みふけって思わず乗り過ごす所でした…。
『息を吐くように嘘をつく』
誰も傷つかない素敵な嘘なら大歓迎です。
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漫画家きうちかずひろさんが小説家に転身しての記念すべき10冊目は知的興味には全く拘らなくていい抱腹絶倒のハチャメチャ・ドタバタ・クライム・コメディーと言っていいんじゃないでしょうかね。やはりヒロインの水島亜希ちゃんが一番冷静で頭脳明晰なしたたかな女で残りはみんなあまり頼りにならず本能の赴くままに行き当たりばったりで動く多分に(かなり)軽薄な人々でしょう。フリーデイはパロディですがバーミヤンは実名なのですね。小悪党のサリジャは渋いですね。また八郎兵衛は落語家に弟子入りして自虐ネタで売り出すと良いでしょうね。
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刑事ものシリーズの次回作が楽しみで仕方がないのは、誉田さんのジウから始まる姫宮、歌舞伎町セブンシリーズと木内さんの元ヤクザの探偵、矢能シリーズの2つ。
本屋で新刊を見つけると、思わず声が出るくらい嬉しくなる。しかし、誉田さんと違って木内さんの出版のペースが遅い。待ちくたびれる。
なかなか新作を読めなかった木内さんの新作。残念ながら探偵矢野シリーズではないけど、とりあえず読み始める。
嘘つき編集者が、大警察官僚と口先三寸の嘘だけでバトルを繰り広げるアクションもの。
やっぱり木内さんの本は間違いがない。面白くてニヤニヤが止まらない。
考えてみれば、頭脳のスペックというのは、瞬時に嘘をつくスペックと完全に一致してるんだという事実に対する驚き。
バカは嘘つけないものな~。
自分が知っている情報知らない情報、相手が知っている情報知らない情報、相手の本心と感情と賢さ、自分の目的、第三者が持っている情報や動向、バレた場合のリスクや回避策、そういったことをコンマ数秒で統合して判断し、演技しきる。
恐るべし嘘の天才、主人公水嶋亜希に惚れてしまう。
木内さんの矢野シリーズ以外に、水嶋シリーズ書いてくれないかな。
いや矢野シリーズに水嶋亜希が出て、矢野をぎゃふんと言わしてくれないかな。
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途中から自滅していく犯人にはがっかりだぜ
でも・・・表紙の女の子が可愛い
タイトル通り嘘を友好的に使うサマが小気味よい
十分楽しめる本です(一気に読んでしまった)
基本最高得点を★★★3個にしています
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主人公の一人水嶋亜希(32歳独身、文芸編集者)は、本編の中で「わたしのウソは相手を束の間のハッピーにさせる。そしてそのウソはバレたことは今まで一度もなかった」と言っています。彼女の言動は「正義の嘘」なのでしょうね。
ある日の夜、帰宅途中に交通事故に巻き込まれそうになった時に背の高いスーツ姿の男が亜希を救ってくれた。そのお礼に「生ビールでも一杯奢らせて下さい」と思い切って言ってみると、男は快く受けてくれたのです。
気を良くした「亜希の口元に大きな笑みが拡がった。頭の中で、大聖堂の鐘が鳴り響いたように感じた」と書いています。なるほどと思わずクククッと笑ってしまいました。
そんな事があってから、帯に書いているような事態に発展していくのです。
物語の進行とスピード感は、会話の形式を多用しているので読み易い。
装丁の女性の何だか意味ありげな笑みは、小説を読み始めた頃の表情なら、この笑みが最後まで絶えなかったのかと思いながら読み進めると、次の展開の場面が早く読みたくなるのです。実におもしろい!
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木内さん初読。
とてもエンターテイメントな小説でした。
はじめは主人公の痛快さが面白かったですが、どんどん大きな事件になって色んな人が出てきて…というドタバタ感。でも読みやすかった。一気にいける。
映像化したら面白いだろうなぁって思いました。