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脱—を読んだよ。
これ、限界集落株式会社を先に読むべきでは?
どこもかしこも、今や似たようなお店ばかりだもんね。コンビニや大手スーパーとかさ。田舎に住んでいるのに、田舎だと思うのは家の近所の田んぼや畑をみているときくらいのもんよ。市街地に出たら、似たようなお店ばかり。
だから、余計に個人で特徴的な商品を取り扱っているお店は応援したくなっちゃうわ。少々高くても納得できるなら買うという具合に。
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最近すべての評価が★★★なので変化付けます
ラストに種明かし的な手法は辞めた方がこの作品は良くなる
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止村のある幕悦町に、TODOMEモール21というショッピングモールができる。地上3階の建物に、野菜や土産物の直売所、雑貨店、スーパー、百円ショップなどが入居。庶民的なフードコートと高級レストランがあり、スマートアグリの野菜工場と農産物加工場。ベジタ坊のアミューズメントがあり、若者に人気のアパレルのマライヤが入る。とにかく、何でもありのごった煮の施設。農水省のいう6次産業を体現したモールなのだ。このモールを企画しているのは、佐藤という人で、多岐川優の友人。ファンドの投資と嘉悦町役場によって構成されている。いわゆる第3セクター。
その人たちによって、幕悦町駅前の商店街に駅前開発が行われようとしている。
一方で、コミュニティカフェ琴カフェは、老人たちで賑わっていた。またそこで働く長谷川健太、そして遠藤つむぎ。また、多岐川優の嫁、美穂は、夫の止村の集落株式会社の拡大戦略に反対して、飛び出し琴カフェで、主任として働く。シャッター通りになっている商店街を活性化させるために、地元食材を生かした料理教室を始める。小さな地域おこし。
ハゲタカ資本主義と草の根資本主義の対決という図式で、物語は発展する。農民は少し出てくるが、農業はほとんど出てこない。まぁ。テーマは、地域コミュニティ作りということなのかな。
この中で、引きこもり若者たちが「求められる快感、頼りにされる優越感、感謝される満足感」のなかで、変化して行く様が、上手く描かれている。ワークショップのためのテキストブック作りはいい視点だ。コミュニティ作りの物語ですね。
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「限界集落株式会社」の続編。
今回は麓の町にショッピングモールが出来た上に、駅前再開発計画まで立ち上がり、駅前商店街が危機に!
新しくなることが、全て良いことではなく、裏には何か不可解なことが…
それに妊婦となった喜多川優の妻、美保が立ち向かう!
そんな美穂の依頼を受け、優は裏で助言をする。
都会から来た若者たちも成長し、今まで味わえなかったやる気を見せる。
2021.5.15
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多岐川と美穂の結婚から三年。止村には多岐川の盟友がコンサルトして関わった大型商業施設ができる。ますます幕悦は賑わうが、止村の今後をめぐって、夫婦の意見は対立。美穂は上元商店街に身を寄せる。しかしそこにも再開発の波が押し寄せる。田舎は都市化されるべきなのか?グローバリゼーションvs田舎魂、楽しく読めた。
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前作「限界集落株式会社」では、
先細りの中山間部の村が
鮮やかに復活する模様が描かれた。
都会と比べた田舎の良さが対照的だった。
本作ではその続編。
田舎vs都会の分かりやすい対決構造に対し、
田舎町の開発手法をめぐるものだ。
ショッピングモールvs地元の商店街。
ショッピングモールを作るか、
地元の商店街を残すかという対決ではない。
前作の復活劇の一環として作られた
大型ショッピングモールに加え、
第二弾として商店街も再開発しようという計画だ。
ショッピングモールで成功したのだから、
商店街も作り直し洗練された
コンパクトシティを作るべきという意見。
地味ながら活性化しつつある商店街の
温もりを残すべきという意見。
どちらも地元を良くしようとする争いだけに、
簡単にはどっちが良い悪いと言えない。
物語的には分かりやすいカタルシスはない。
でも政治というのは本来、
こうした是非が簡単に判断できないことを
判断していくものだと思う。
情報を公開して議論し、
責任とともに選択することなのだろう。
だから利権はあっていけないのだなと思わされる。
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あの後どうなっていくのか気になっていたので、ふむふむなるほどと読みました。
前作のように、グイグイと変化していく訳ではないあたりがもどかしい感じもしましたが、社会や人々のありようも少しずつ変わっていく中で、地域おこしの方向性も必然的に変わりますよね。
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最初はたくさん出てくる登場人物の名前が覚えられずに困惑していたが、この本は続編だったらしく過去作の登場人物をファンサービス的に出しただけだったかな?
(ベジタ坊の作者や佐藤の両親など、それ以降はあまり登場しない登場人物も多かった)
章が進むごとに主任の正体や多岐川優の内面性などあえて明かされなかった部分が明かされていくのは楽しかった。
そして何より、多岐川優を元に商店街が活気を取り戻していく様は納得感があった。
よくあるご都合展開ではなく、「あーたしかに」って思うことばかりだった。
ただラストが唐突というか、あっけなく終わった感じはある。
勝手に自滅するなら、仮に今まで何もしてなくても計画はおじゃんになってたよねっていう。
(とはいえそれも含めリアリティは感じたんだけれども)
作者を調べるとフランスで学び働いた後小説家になった特殊な経歴を持たれた方ということで、だからこそこうした作品が作れたんだろうなと納得。