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先日著者の石田さんがラジオで、「間抜け」のことを語っていた。自立と依存の両極端になったからいけない、その間に注目を、というような感じだったと思う。本書のタイトルはバイオミミクリー的な感じではあるが、中を開くとバックキャスト思考が必要だ、という話からはじまる。エコ製品という商材で、人はもっと多く消費するようになっていくし、国もそれを後押しする。人の欲望は後戻りできない。だったらテクノロジーのためのテクノロジーではなくて、ライフスタイルに責任を持つテクノロジーを、というのがネイチャーテクノロジーだ、と。
バイオミミクリーばかりではなく、環境ハーモニクス建材というようなものも紹介されているが、とにかくバックキャスト的パラダイムシフトを起こさなければ、エコ商品の波に飲まれてしまうだろうと感じる。
未来が垣間見えてきたところで、最後は江戸の意気、で締めていて、タイトルと締め方がどうもしっくりこないけれども、中身は大いにヒントと励みになるものだと思う。エコを売りにしている人、しようとしている人には気にしておいてもらいたいこと。