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コンサルタントにとって耳の痛い話が多い。
社会人になったばかりのころは「クライアントのために」や「社会をよくするために」というモチベーションが高かったが、時間が経つにつれて「自分がカッコいいから」や「スキルアップになるから」と自分視点で考えるようになっており、強く反省しなければならない。
セグメンテーションの切り口は、顧客の行動様式とその行動の背景にある事象まで立ち返った軸で切ると知的に新しくものが作れてしまいやすい(たとえば法人であれば、業界内でのポジショニングや事業領域の特徴など)。そのため、「面白い切り口」にこだわるあまり、観的に面白いと思った切り口だけを選んで人工的に話を作れてしまったり、インタビューで特異的な人が言っていたコメントに引きずられ、筋の悪い仮説や結論を導いてしまう場合があることは常に注意しなければならない。本当に正しいのか、違和感はないのかを徹底してインタビューやクライアントとのやりとりを通して検証することが重要である。
定石が身についていることは重要であるが、定石は書籍などでも勉強することはできる。より重要なのは、クライアントの状況に合わせて定石をカスタマイズできることだと思う。
■コンサルタントの力を見抜く「10の質問」
- 「業界構造」に精通しているのか
- 最終提言を「第0日に30秒」で語れるか
- どんな数字も「自由自在に」つくれるか
- 能書きではなく「アクション」至上主義か
- すらすらと「定石」が出てくるか
- 「直言」できるか
- 組織の「空気感」が分かるか
- 「成功報酬」を歓迎するか
- 「長いプロジェクト」経験が多いか
- 「パートナー」がしっかりと時間を使うか
■求められる4つの資質
- 苦しい労働競争を楽しめるマゾヒストであること
- 自分が大好きなナルシストであること
- 知的好奇心が強く常に新しいことを知りたがること
- 世の中を常に客観視し、斜めから見ている天邪鬼な性格であること
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FBより転送。
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コンサル時代の元上司(の上司くらいですが)、 Tomoya Hasebeさんの本を読みました。
いわゆるコンサルのスキルをまとめた本と違って、対クライアント目線でのアウトプットの質や考え方が書いてあり、コンサルに求められるクオリティを知りたいコンサル志望者にもピッタリだと思います。
また、当時の自分をある意味客観的に見て、納得する面もあったり、再度身が引き締まったり。改めて刺激を受けました。
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いたコン!
って言葉を流行らせたい。
(イタトン!のトーンで)
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まず、コンサルタントが実際にどんな仕事をしているのかが分かったのが良かった。
その上で、「痛い」と「凄い」コンサルを比較して、どうやったらコンサルタントとして良い仕事ができるのかが載っている。
専門用語なども少なくすんなり読めて、勉強になった。
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コンサルタントの変遷から始まり、
名ばかりコンサルが増えつつあることに、
警鐘を鳴らしてくれている本。
しかし、読んでみて分かるが、
自分自身もプロフェッショナルか?って言われると、
実に怪しいというか厳しい意見と思わざるを得ない
内容が多く書かれていた。
まだまだ至らないところが多いと感じたので、
これをバネに成長し続けていきたいと思います。
【勉強になったこと】
・プロフィットプールとは、同じ業界に属する
すべての企業の「利益の総額」であり、
プロフィットプールを捉えれば、業界がどの程度
儲かるかが分かる。
プロフィットプールを把握するときは、
バリューチェーンごとに捉えること。
・プロフィットプールが変化する理由
①顧客の行動様式の変化
②技術革新
③規則・政策、マクロ経済、人口動態
④力関係の変化
・財務的成果が出る提言は、愚直な施策の積み上げ
でしかないことが多い。
・プロセス改善を定着化するには、
説明して意識してもらうよりも行動させることが
大事。改善効果が出るようになれば、
行動の定着化は早い。
・別事業にチャレンジしようとする顧客を
分析するときのポイント
①顧客の共有度合い
②コストの共有度合い
③チャネルの共有度合い
④ケイパビリティの共有度合い
⑤競合の共有度合い
・立て直し戦略実行の定石
①コスト削減(まずは物件費から)
②コア事業の明確化
③コア事業以外からの撤退
・コンサルタントには左脳的な働き方を期待し、
右脳的な働き方を期待するときはクリエーターに
仕事を依頼するのが筋である。
・プレゼンが多少つたなくても泥臭く進められる人が
結局はコンサルタントとして信頼を勝ち得ている。
要するに仕事に対する真剣度合いが重要。
・コンサルタントの能力は経験に依存する。
経験が長い、多いほど能力は高くなる傾向にある。
・コンサルタントに求められる4つの資質
①マゾヒストであること
②ナルシシストであること
③知的好奇心が高いこと
④常に客観視できること
・コンサルタントの評価基準
①調査力、分析力、論理的思考力を活かして
示唆を導き出す力
②書類としゃべりでコミュニケーション出来る力
③メンバーのモチベーションをアップし続け、
クライアントを満足させるチームマネジメント力
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巷に溢れるコンサル至上本かと思いきや、意外にも(失礼!)しっかりした内容の本だった。業界が変化に富んだ間に身をおいた筆者ならでのは観点は面白い。作中で挙がる10の質問は、ファンダメンタルな当たり前の質問だが、コンサル側にとっては嫌だろうなと思う。本書で挙がる質問ほど業界への造詣が深い必要もないし定石ありきではないとは思うが、パートナーが初回提案だけ顔を見せ送り込まれるのは新卒だらけで炎上というプロジェクトは腐るほどあるので、なかなか的を得た笑えない質問が多い。
欧米だと戦コンの位置づけが比較的きちんと整理されていて、例えば投資銀行やファンドはビジネスデューデリを戦コンへ丸投げし投融資審査にそのままリファーしたいする。一方、日本だとスクラムを組んであわよくばコンサルのノウハウを吸収しようとするので、その文化の違いもよく踏まえている。
質問7以降は些か定性的で無理矢理感を感じなくもないが、前半は意外とクライアント自身も答えに窮する質問かもしれない。そうした意味で自業界をしっかり理解する良い自己点検になるかもしれない。
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自身が「コンサル」と称して仕事をする場合、非常〜に示唆に富んだ内容なのだろうと思う。どのレベルがプロフェッショナルか、という事はやはりその道の人の俯瞰を知ってこそで、身が引き締まる思い。
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「最初に仮説を立ててからプロジェクトを始める」というときの仮説のレベル感、「ゴールから逆算して仕事を始める」というときのゴールのレベル感が分からない人は読めば、イメージがつくようになる
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要約
戦コンを16年渡り歩いた著者が、コンサルティングファームの起用を考えている事業会社の人に向けて書いた本。
近年のコンサルティング事業の大衆化により、コンサルタントの質も千差万別となっている。
そのためコンサルティングファームを起用するにあたって質の悪いコンサルタント(いたいコンサル)にあたる可能性もあり、本書で紹介されている10個の質問を投げればそれが見分けられると述べている。逆に言えば、それら10個の質問はコンサルタントにとっては常に考えているべき質問であり、新人コンサルタントにとっても有益な本。
感想
7割方は「確かにその通りだ」と納得できる内容である。しかし随所で、著者が自身のことをドヤっており懐古厨感も否めない。
そもそも「戦コンに長く在籍した」こと自体凄くはないのではないかと感じたし、著者自体「いたい」コンサルなのでは?、とも感じ取れた。
しかし初めに述べたように、言っていることは的外れなことはなく、本書で書かれていた内容を心していきたい。
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コンサルを選ぶ立場の人向けの本かもしれないけど、この本に書いてあることに答えられるようにすることは、コンサル向けのトレーニングになると思う。
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素晴らしい本。自分自身コンサルタントだが、経営コンサル業界の本質を、巷のコンサル関連本より一歩深ぼって語っており、本当に参考となる。
部下に積極的に読ませていきたい。
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大衆化したコンサルが陥りがちな罠が書いてある。
事業会社とコンサルの双方を経験された筆者の、コンサル職の課題感がよく書かれていた。
良い提案を如何にクライアント内で通してもらうか、という内容は優秀(論理的に)な理系人材が事業会社で活躍するために、良いテーマだと思う
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仕事でコンサルタントを使うと、仕事も早く正しいであろう結論を出してくれる。
コンサルタントが有能だと頭から思っちゃってる自分がいるから、「この人が言ってるんだから正しいのかな」といつも肌感覚だけで納得してしまっていた。
それを防ぐためにはやはりこちら側の「使い方」が重要で、一緒にモノを考えるパートナーとしてコンサルタントを使うべき
コンサルタントが大衆化し過ぎてきたことにより、本質的な問題の定義、解決策の提言などではなく、クライアントが社内を説得するために言って欲しいことを言うだけの、サービスも増えてきている。
業界の構造を理解する上で大事な二つのこと
①「プロフィットプール」
同じ業界に属する全ての企業の「利益の総額」
②「市場シェア対利益率」
規模を考慮した業界内での適正収益率の幅(平均レンジ)を描き自社の基本的な打ち手を見つけること
難しいの「どうやって勝つか」より「なぜこの土俵で戦うべきなのか」
因数分解が忘れやすいし大事
異なる二つの事業の親和性を評価するときには、「顧客・コスト・チャネル・ケイパビリティ・競合」の共有具合を見るべき。
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コンサルとしてのスタンスを学びたくて購読。経営コンサルを雇う立場で見極める趣旨で書かれたもの。自分は人事コンサルなので当てはまらない部分も多かったが、最近、自分の進めていることが実務代行のように感じられ、モヤモヤしていていたことに答えはあったように思う。
#夏の読書感想文
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2024年1月12日読了。「コンサルタントを使う企業」側の立場から、コンサルタントの善し悪しを知るための「10の質問」を取り上げる本。コンサルの立場からは、この質問をいつでもクライアントから投げられると思っていた方がいい、ということか…。中途半端なコンサルがのさばるのは、丸投げしそれを許容するクライアント側にも問題があるのは確か、お互いに緊張関係をもってコンサルとは接することが成果を挙げるためには重要なのだな、「出入りの業者を締め上げる」みたいな発想では成果は得られない…。「常に仮説をもってクライアントに接する」「聞かれたことにすぐ答える」など、当然やるべき振る舞いもいろいろ。心して行きたいもの。