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肝の小さいフリーター・賢史、その兄を支える妹・智、釣り堀の神・ヨネモト、ホームレス便利屋・大洞、その娘・明、孤独なマダム・市子。6人の群像劇的な話がつながって大きな事件に。。。
話に引き込まれる感じは実に見事。どんどん読み進めてしまいます。若干の、こう、ナンセンスっぽさもあるんですが、その辺は好き好きでしょうか。
ところで著者名のところが共著みたいな感じで書いてあったから何かと思ったら、これ映画になるんですね。というかそもそもそういう題目で書かれたものなんですね。まさかそのまんま映像化というわけでもないんだろうけど・・・
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冴えない日々を送る6人が、ひとつの事件をきっかけに、それぞれの事情を秘めたまま次第にかかわりを深めていく。
まずは不穏な空気をまとった短いシーンを重ね、登場人物の断片を紹介する。何が起きたのか、彼らがどうつながるのかと、頭の中で相関図を描きながら読み進めるのは楽しい。
そして、嘘と誤解を繰り返すうちに、話は加速度を増して転がっていく。深刻なはずなのに悲壮感はなく、気の抜けるような笑いで全体をくるんでいる。
特にハチャメチャなヒツギム語では、作者のお遊びモード全開。ビートルズのメンバーの名前とか、ストーリーとは無関係なのに何が隠れているのかつい探してしまった。
舞台がせこい釣り堀というのも効果的だし、あちこちに散りばめられた伏線も、いい意味でことごとく間が抜けている。バカバカしい大人の遊び心を、ゆとりをもって受け入れられるかどうかで、評価も分かれるのでは。
『笑うハーレキン』『透明カメレオン』などの路線だが、それらに比べると弱者たちが再起していくドラマ性はややもの足りない。でも、肩の力を抜いて楽しむにはいいかな。
ケラさんとのコラボというのも興味深い。多才なケラさん、私には演劇のイメージが強いが、どうやら映画化するそうで、テンポのいい笑いを見られるかしら。
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「街」の1エピソードという感じ。群像の動きが最後にまとまる様子やヒツギム語の遊びは面白い。伊坂っぽいというレビューも多いが、人物描写や全体を通す物悲しさ、道尾秀介だと思う。7.0
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ストーリーテリングのうまさで読まされちゃったが、うーん、どうも楽しめなかった。
これってコミカル?違うと思うけど。「ヒツギム語」という名の架空の言語を使ったギャグ(?)が、とってつけたようで面白くない。これまでの著者のタッチで書いてくれた方が良かったなあ。なんだか伊坂幸太郎のイマイチのを読んでるような気がした。
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ふざけた話だった。ヒツギム語ってなんやねんって感じ(笑)絶対に遊び心で作ったんじゃないかと思われる物語。でも、軽く読めるし、散らしまくった伏線をしっかり回収してくれて、スッキリ。
この辺は伊坂幸太郎の得意分野だが、道尾秀介もお手の物。カラスの親指とか、そういったテイスト。
それにしても、道尾秀介は芸達者な作家だとつくづく思う。龍神の雨とかのシリアスな作風もあるかと思いきや、こういったドタバタコメディータッチの作品もしっかり読ませてくれるのは見事。
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最初は、ちょっと馴染めない感じだったけど、だんだん面白くなって、最後は夢中で読み終えた。
ヒツギム語には大笑い。
すごい発想だーー。
どう話がまとまるかとドキドキ。
ああいうラストでよかった。
いろんな伏線がきっちり回収されていくのがナイス。
映画版も楽しみ。
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全て鯉で繋がってるなんてすごいです。
特別幸せにならなくてもみんなが前向きに生きていけそうで、サンキャッチャーのように消えてしまう虹が降り注ぐイメージぴったり。
サイケツって言葉もいい。
そしてサーモンキャッチャーな毎日も。
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ページをめくる度に新しい登場人物が出てきて、とっちらかった印象しかない内容がどこで点と点が線になるのか・・・。釣り堀を中心とした奇想天外でテンポの良い展開。その国の言語を知らないとタイトルまでたどり着かないのですが、その言語を知っている人の方が圧倒的に少ないので、言語がカギとなり最後の最後まで楽しめる内容なんだなぁ、と。道尾さんが共同作業で書かれたからこその複雑さと面白さなんだと思いました。
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信じられない手品のような出来事がこの世の中にはある。無数の要素が不思議に絡み合って一本に結びついていく奇跡。なぜか気にかかるし放っておけない個性が、ぶつかりあいながら、すり抜けながら、運命に翻弄され様に心はグイグイ引っ張られる。他方、タイトルの意味も楽しく想像しながら軌跡を追った。最終行には、思わず、それはないでしょう。ハハハと高らかに笑わせてもらった。人生で一番大事な教訓を学ばせてもらった。まぁそういうことか。
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2017/03/05
自宅
それが味。それは芝居がかっている。その場面単位のエチュードが紡ぐと演劇に近づくのか。
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道尾秀介さんの『サーモン・キャッチャー』
カープ(鯉)ばっかり出てきてサーモン(鮭)なんて全然出てこないやん、と思ったらまさかのオチ。やられました……
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鯉を釣り上げることでポイントを稼ぎ、景品をゲットするカープ・キャッチャー。そこで働く女の子、そこでひたすら鯉を釣る"神"、ホラー映像のため訪れた兄妹、など様々な人の物語。
ドミノみたいに、どんどん人々が繋がっていく様子が面白い。
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釣り堀で鯉を釣って、ポイントを貯めて景品に交換する人々を称してカープキャッチャーだと。
だとすると、サーモンキャッチャーは。
衝撃の事実は最後の最後で!
はぁ
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広島という店長がやってる釣り堀。
そこで鯉を釣り上げるのがカープキャッチャー。
内気すぎる兄の妹は、ユウレイ⁉︎
神ってなに⁉︎
お屋敷のお婆さん、便利屋やってる中年男、その娘が釣り堀でバイトしてて。
謎の中年女に、拉致されるヒツギム人まで出てくるし。
なんでもあり⁉︎なドタバタ劇で。おもしろくて、軽いタッチですが金魚の散った浴衣のような鯉のくだりはジンときたり、あっという間に読み終わりました。
ウマいなぁ〜。あーおもしろかった!って感じです。
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太宰治の短編「魚服記」は、父親に犯された後、滝に身を投げた少女がそのまま鮒になってしまうというお話だが、主人公の一人、ヨネトモの初恋の物語とその後の展開はその「魚服記」を思い出させた。そして、太宰と同じように叙情性に溢れ、心を打つ。