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アガサクリスティものはいつも一気に読み進むのだけど、これは正直時間がかかった。
短編モノだからかもしれないが、いつもの緻密なプロットや登場人物の人間性を描く鋭さが無いように感じた。
そもそもアガサは物語に全てを描いておいて、読者に『あぁ、だからあの時あの登場人物はそんな行動ともったのね!』と後から思い起こさせるのが常だと思ってた。でも今回はそういった状況の描写で読ませる、というより、ポアロが解説し過ぎてるような。
少なくともポアロは長編の方が私は好みかも。。
でも、アガサ自身にも『激しく忌み嫌ったこと、一生この小男に束縛されるのに反発したことは何度かある』と言わしめたポアロ。私は大好きなんだけどな。
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そも探偵小説と言うものに縁がなく、とはいえ、シャーロック・ホームズやアガサクリスティはあまりにも著名で、一読すべき、という奇妙な義務感をもっていた
ポアロはアガサクリスティの代表作の一つで、基本的にはオーソドックスにシャーロック・ホームズを踏襲しているように思える
ここには、シャーロック・ホームズと同様、探偵小説の王道があり、これを識ることは、これから探偵小説を読むに当たって、基礎的な悟りを得ることができるだろう。と思う
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5,6年以上積読だったものを読了。
こうした短編集できれいな推理物、トリックを
書ききるのはやはりすごい。
「首相誘拐事件」のような国を揺らがすような
事件にかかわったかと思えば、
「謎の遺言書」のように一家庭の事情に首を突っ込む
ような事件もあり、バリエーションが豊か。
大昔に既読のものを含めポアロ作品を読みたくなってくる。
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ポアロ作品初期の短編集。
もしかしたらクリスティ女史は、
自分が生み出した、この灰色の脳細胞を
持つベルギー人探偵に何をさせるか、
どんなパーソナリティを与えるか、
当時はまだ迷っていて、
様々な可能性を試すために、
この作品集を書いたのではないか、
なんて思ってしまった。
それくらい、本作に収められた
作品達は一つ一つが個性的。
殺人事件だけでなく、
宝石盗難事件、首相誘拐事件、
遺言書にまつわる謎解きゲームなど
大きなものから小さなものまで、
ポアロとその友人ヘイスティングスが
出会った事件は実に様々だ。
14もの作品がたち並ぶ中、
どれも似ているものがなく、
各自が自己主張をしっかりしていること、
読者に対し、すかっと爽快だったり、
すっきりしない複雑な感情にさせたり、
豊かな読後感を与えてくれる点は、
クリスティ女史の豊かな
イマジネーションの賜物だろう。
クリスティ女史の長編小説に慣れている読者は、
少々浅さを感じてしまうかもしれないが、
初めてポアロシリーズを読む人の
入門書としておすすめ。
常連読者だと、文中の伏線を探したり、
犯人探しやストーリーのおちを以前読んだ作品を
記憶の引き出しから引っ張りだしてきて、
「このパターンと同じかな。」などと
推理してしまうため、
むしろあまりクリスティ作品、ポアロシリーズを
読んでいない人の方が愉しい読書ができるかも。
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訳のせいかクリスティ初期の作品集だからなのか、ポアロさんが若々しくてどことなくアグレッシブ。長編ではあまり見られない題材がおもしろいです。人の死なない話があるのもなかなか新鮮でした。結局してやられるのに毎度毎度めげずに突っかかる(?)愛すべきヘイスティングズ…がんばれ。
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ポワロと相棒ヘイスティングス大尉の活躍を描く初の短編集。
14編全作“The Sketch”誌にて1923年発表。
天才で自惚れやのポワロに腹を立てながら、いつも大目に見てしまうヘイスティングス。
敬愛しあう二人の絶妙な距離感と友情もポワロ・シリーズの醍醐味。
「グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」(3月14日号)
週末を豪華ホテルで過すポワロとヘイスティングス。
そこでマダムの宝石が盗まれた。早速捜査依頼されたポワロだが。
「ミスタ・ダヴンハイムの失踪」(3月28日号)
ジャップ刑事と5ポンドを賭け、現場を見ずに失踪事件解決を請け負ったポワロ。
“気恥ずかしいよ、子供から巻き上げたみたいで。ヘイスティングス何故笑うのだ?”
「<西洋の星>盗難事件」(4月11日号)
5万ポンドの高額保険を懸けた宝石に盗難予告が届いた。
持主の女優はポワロに警備を依頼するが。
“ポワロは私を笑いものにしたのだ。私は彼に思い知らせてやろうと心に決めた。
当分のあいだ絶対に許さないぞ。すっかりその気にさせやがって。”
「マースドン荘の悲劇」(4月18日号)
高額な生命保険に入った男が死に、保険会社から事実調査を依頼されたポワロ。
大した事は無いと高を括っていたが…。ひとりの利口で狡猾な女と哀れな男のお話。
「首相誘拐事件」(4月25日号)
国家の危機にイギリス首相が誘拐された!政府高官は捜索をポワロに依頼した。
国際的犯罪者を相手にポワロは首相を救出出来るのか。 “マニアッタ”
「百万ドル債券盗難事件」(5月2日号)
ロンドン・スコットランド銀行が発行した100万ドルの債券が、輸送中の船から消えてしまった。
輸送責任者の婚約者から依頼を受け、ポワロは盗難事件として捜査に乗り出した。
「安アパート事件」(5月9日号)
格安で一等地のアパートと賃貸契約を結んだ若きロビンソン夫婦。
訳有り物件だとやっかむ友人達から、ヘイスティングスは謎解きを依頼された。
いい気になってポワロに話すと、彼は本気で調査を始め、事態は意外な展開を見せる。
「狩人荘の怪事件」(5月16日号)
インフルエンザに罹ったポワロの代役で大張り切りのヘイスティングス。
電報で報告するヘイスティングス、電報で指示を出すポワロ。事件は解決するのか?
“悪人はいつだって、大きな代償を支払うことになるんだよ”
「チョコレートの箱」(5月23日号)
ポワロが親友ヘイスティングにのみ語った、生涯唯一の失敗談。
チャーミングで教養のある女性が、ある代議士の死の真相究明を依頼しに訪れた。
“ヨーロッパ随一の頭脳は持たなくても、友を大目に見ることはできるのだ。”
「エジプト墳墓の謎」(9月26日号)
古代エジプトの呪いで死んだと思われる学者の死の真相究明依頼が舞い込んだ。
苦手な船に乗って、真相究明のためエジプトへ乗り込んだポワロ一行。
“不愉快な海、酷い暑さにもめげず、僕の灰色の脳細胞はちゃんと働いていたよ!”
「ヴェールをかけた女」(10月3日号)
若くてきれいな上流階級の娘が、婚約を控え脅迫されていると相談に訪れた。
“パパ・ポワロ”は即座に請け負い動き出す。
“頭隠して、靴隠さず”“チャー!イギリスの悪党は、みんな僕が怖いんだ!”
「イタリア貴族殺害事件」(10月24日号)
ポワロ達が仲の良い医師と寛いでいると、取り乱した女が飛び込んできた。
医師の患者であったイタリア人貴族が殺害された。ポワロは医師の手助けをすることに。
“彼の推理はいつも正しいのだ、くそっ!”―ヘイスティングス心の叫び。
「謎の遺言書」(10月31日号)
無教育で財を成した叔父が、学者となった姪へ風変わりな遺言書を残して死んだ。
聡明な姪はポワロに相談を持ちかけた。頭の良かった叔父の遺言とは。
“ヘイスティングス、どんなときも、専門家に任せるべきなんだ。”
「消えた廃坑」(11月21日号)
ポワロが唯一持つ株券、ビルマ鉱業14,000株をタダで入手した由来となった事件。
宝の鉱山地図を持った中国人が殺され、地図も消え去った。
“ヘイスティングス、投資をするなら安全確実な株にしておけよ。”
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ポアロ初と言うか、アガサ初の短篇集です。短篇なので、謎解きが中心で、アガサ作品によくみられる複雑な出生の秘密も出てこないし、毒殺もほとんどありません。それにしてもポアロのセリフを読むと、頭の中でデヴィッド・スーシェが表れ、熊倉一雄さんがしゃべりだしてしまうのはテレビの見すぎかなぁ?
著者:アガサ・クリスティ(Christie, Agatha, 1890-1976、イングランド、小説家)
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14篇のポアロ短編集。いつものポアロのようでありながら、迫力を感じない。8篇読んで止めてしまった。物語の要約みたいにも感じる短編よりも、多彩な登場人物の心理を細かく描写して、謎を深めて行く長編物の方が好きだ。
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ブクログのお気に入りベスト3の2位に登録。
クリスティーにしか出せない箱庭的な心地よい世界。
読み始めてすぐに現実逃避できる。
小学生の時に買った本だけど、裏表紙に自分で
考えたサインとか、次に買いたい本にマーカーとか
してるし…
しかも背表紙は日焼けしてもう全く字が読めない状態。
愛着の一冊です
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自惚れが強く珍奇な見た目、およそ人好きされるとは思えないキャラクターでありながら、ミステリ界で知らぬ者は居ない名探偵ポワロ最初の短編集
それもあってか、彼の人柄を如実に表すようなエピソードが多いね
特にポアロの特徴的な人柄を説明する際に一役買っているのが相棒ヘイスティングズの存在かな
ホームズに対応するワトソン程にはポアロが担当した事件に関わっているわけではないけれど、この短編集では基本的にポアロと共に事件解決に当たっている。それもあって、推理の過程においてポアロがどれだけ奇矯な振る舞いに出ているか、傲慢な発言が多いかを彼の視点を以って知ることが出来る
ヘイスティングスの視点で描かれるポアロはどうしたって小馬鹿にしたくなる人柄。けれど、そんな彼が最後には他の誰も解けなかった事件の枢要を詳らかにしてしまうのだから堪らない。終いにはポアロという名探偵の虜になってしまうわけだ
この短編集に収録されている事件は全て何かしらの取っ掛かりに気付ければすぐに真相を理解できるようなものばかり
だからといってどれも容易な事件だったかと言えばそうではなく、落とし穴目線の事実に気付けるかどうかに掛かっているという点はミステリの短編として完成されているね
収録されている作品の中で特に楽しめたのは『首相誘拐事件』かな
フランスでイギリスの首相が誘拐された。間近には彼が出席しなければならない国際会議が迫っている。国際平和の為には首相が必ず出席する必要がある
それを焦った誰も彼もがフランスへ目を向け、ポアロでもさえ一度は渡仏した。だというのに、フランスでは一切の捜索をせず椅子に座って事件の真相を推理する
その姿は安楽椅子探偵の何たるかを如実に示したものだったよ
他に面白い尺度で描かれていた事件といえば『チョコレートの箱』
ポアロが探偵ではなく刑事だった頃の事件。だからか、他の事件で見られるような尊大さは控えめ。呼応するように事件への対応もどこか覚束ない
最終的に彼は大失敗を喫するわけだけど、読者向けには事件の真相を容易に気付けるポイントが用意されている
事件を楽しめつつも、未熟な名探偵も楽しめるというオトクな短編だね
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名探偵ポアロと相棒ヘイスティングズが14の謎に挑む短編集。
印象的なのは「首相誘拐事件」トリックは時代もあってちょっと使い古された感じですが、第二次世界大戦という時代背景に敵対国の存在とストーリー自体は動きの大きいもので楽しめました。
隠された第二の遺言書を探す「謎の遺言書」、展開に捻りのきいた「ヴェールをかけた女」も面白かったです。
収録短編のほとんどは30ページほどの短編なのでサクサク読めるのですが、話としては全体的に小粒に感じたり、あらすじをたどっているだけのようになってしまっていたのが残念…
ただポアロのキャラが長編以上に強烈でした。ここまで自信過剰だったっけ、こんなにヘイスティングズって皮肉言われていたっけ、と思うことが多々あり笑えました。
そういうわけで二人の掛け合いをもっと読みたいという方には、おススメできるかなと思います。
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【〈西洋の星盗難事件〉】【マースドン荘の悲劇】【安アパート事件】【狩人荘の怪事件】【百万ドル債券盗難事件】【エジプト墳墓の謎】【グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件】【首相誘拐事件】【ミスタ・ダヴンハイムの失踪】【イタリア貴族殺害事件】【謎の遺言書】【ヴェールをかけた女】【消えた炭鉱】【チョコレートの箱】収録。全編ポアロもの。
長編のようなミスリードや伏線の張り方に冴えがなく、単純なプロットばかりで物足りない印象。ドラマ版のようにもう少し掘り下げが必要だと思います。
特にこれというお薦めはありませんが、スケールの大きい舞台にミステリアスなストーリーが楽しい【エジプト墳墓の謎】が好み。その他【〈西洋の星盗難事件〉】【グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件】【チョコレートの箱】のトリックは良い出来だと思います。
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短編集で合間合間に読むのにちょうど良い^ ^
短いけどどの話も犯人が最後までわからなかった。
長編よりもポワロの自惚れ度合いが高い点もほっこりする。
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長編になれてしまっているせいか、短編は物足りなさを感じてしまう。
ポアロのシリーズ読み終わるにはあとどれくらいかかるかなぁ。
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中学生の頃にNHKでやっていたポアロを見て好きになる。
原作がアガサ・クリスティーだと知ったのは最近です。
恥ずかしながら。
ポアロの短編集なんだけど、
最後の「チョコレートの箱」が好きだなぁ。
他はよくあるミステリ短篇で
可もなく不可もなく、暇なときに読むのに丁度いいかも。