投稿元:
レビューを見る
西暦2050年の地球。赤道直下、シンガポール沖二百キロにあるリンガ諸島に建造された軌道エレベータ。これによりリンガ島は宇宙への拠点として、さながらゴールドラッシュのカリフォルニアのように人が集まり、巨大な産業文化、及び生活圏を形成している。本作は、そんなリンガ島とその周辺で働く女性たちにスポットをあてることで、西暦2050年の世界を敷衍させた、豊かなオリジナリティを創りあげる。
全話、それぞれに読ませるし、各話の女性キャラの性格的な描き分けも見事だが、個人的には第二話、第四話の市井で頑張る女性のストーリーが良かった。
投稿元:
レビューを見る
軌道エレベーターが建設された赤道直下に島を舞台にして、そこで活躍する女性たちを描いた連作短編。当然がっつりSFなんだけど、ものすごく地に足が着いた感がある。SFなので、架空の設定で書かれた架空の話であるわけだけど、描かれている息づかいがとてもリアルです。
投稿元:
レビューを見る
リンガ島という軌道エレベーターがある島で働く女性たちを描いたSF短編小説。夢が広がる。面白かった!微妙に短編同士の繋がりとかがあってよかった。
投稿元:
レビューを見る
センス オブ ワンダーはないけれど、
安心して読める。うん、SFだって意識しなくてもいいストーリー。上手く短編に収まってて一番気にいったのは、第三話。逆に短編に無理して縮めた感があるのが、第七話。これって、第六大陸に匹敵するネタだよなぁ。
投稿元:
レビューを見る
貴重な貴重な優しいSF。
小川一水さんの味が集約されたような本。
エレベータアテンダントの話と宇宙農場の話が特にお気に入り。
投稿元:
レビューを見る
宇宙へと続くエレベーターが開発された2050年の世界で働く女の子たちのお話。工業デザイナーだったり保育士さんだったりと普通のお仕事を描いているのが面白かった。
投稿元:
レビューを見る
2050年、軌道エレベーターが建造され、多くのサプライ企業が集結し、メガフロートが複雑に結合した、宇宙産業と伝統民俗とが入り混じった赤道直下の島、リンガ島。
そこで働く人々の日常と事件を綴ったオムニバス。
「楽園の泉」では軌道エレベーターの建造に主題が置かれていましたが、建造された後の、そこに住む人々の暮らしを描いており、宇宙開発のフロンティアだけがSFではないということを改めて感じました。
投稿元:
レビューを見る
軌道エレベータはやっぱり燃える! 軌道エレベータのある街で働く女性たちの人間模様。SFが現在から地続きにあると感じられる短篇集。
投稿元:
レビューを見る
赤道直下にある、リンが島という場所の短編集。
題名通り、乙女が主人公で、オニバムス式。
一度出た人は脇役にも出ないのか…と思ったら
ちょっこり出てましたw
彼らは結局、目標を果たしたのでしょうか??
赤道直下で島、という時点で、脳内想像は常夏です。
出てくる人達は皆半そで。
そんな所で織りなされる、色々な事。
後半、少しだけ恋愛ものが。
書き下ろしの最後の話が、一番共感してしまいました。
そうですね、苦手なもの、誰にでもあります。
投稿元:
レビューを見る
起動エレベーターのあるインドネシアのとある島で様々な仕事を行う女性たちのエピソード集。背景はかなりSFしているけど、話の内容はそーでもない。
すべてのお話で主人公は女性なので、当然ながら女性の感じ方、考え方を描いているんだけど、著者の小川一水さんはとてもリリアルに描いているように男の自分としては感じました。この本、女性が読むとどうなんですかね?感想を聞いてみたいところです。
どの話も面白いですが、個人的に第6話「あなたに捧げる、この腕を」が好みです。
投稿元:
レビューを見る
初めて、小川一水を読む。
軌道エレベーターが実現した未来における
エレベーターに関わる人々を描いた短編集。
短い話の集合体の為、スイスイと読める。
話の筋の面白さより、軌道エレベーターという背景設定や
描かれる魅力的なキャラクターを楽しむ話。
大きなスケールの話を想像すること肩透かしを食らうが
未来の日常の雰囲気は充分に味わえた。
ちょいとパンチが欠ける中、最後の2編はパイオニア精神とは
何かというものが主題だったので特に気に入る。
次は壮大な長編を読んでみたい
投稿元:
レビューを見る
2050年、静止衛星軌道までの軌道エレベーターが実用化されていて資源採掘の惑星間航行も行われている割に、月面施設ですら採掘や研究拠点が点在する程で、恒常的な「宇宙空間での生活」とまでは全然至っていない微妙な時代。そんな中で奮闘する、働く女性たちの物語。
宇宙時代を舞台にしつつ、宇宙とは直接的に関わらないエピソードもあったりで、それがいいアクセントになってます。
もちょっと各エピソードでキャラクター同士に関連性があればよかったなと、そこだけ惜しいかな。
映像化しても面白いと思いますが、描写が絵を描くように詳細なので、脳内ビジュアル化で充分楽しめます。巻末に公式設定画とかあると一助になるんだけど。
装丁が綺麗だったので、思わず手にとりました。ポプラ文庫、一般の割にラノベ並みの丁寧な製本に好感が持てます。
投稿元:
レビューを見る
宇宙に行くためのエレベーター。
そんな設定を新聞の新刊広告で読んで、ときめきました。
内容としてはオムニバスの短編集。
さらっと読める雰囲気です。
全部の話がすきだけど一番すきなのは『第三話 楽園の島、売ります』
放射化してきらきら輝く昆虫とか。
力まかせに船、ぶっこわしちゃうとか。
SFとハッピーエンドが好きな方におすすめです。
投稿元:
レビューを見る
赤道直下に建設された軌道エレベーターの島、リンガ島で働く(主に日本人の)女の子のお話。と書くと普通のワーキングウーマンみたいな感じですけど、軌道エレベーターが実用化されていて、世界中からいろんな人が集って半ば企業城下町化した島、なんて設定はまんまSFな訳です。その辺の混ざり具合が何とも絶妙。
あと、肝心の軌道エレベーターとか、それに乗って宇宙でバリバリ働く女性みたいなのは出てこないのですが、そこをあえて出さないのも何というか、「生活臭」みたいなのがあって好きですw
余談ですけど、こういう自分のやりたいこと、やるべきことに一途に立ち向かっていく女の子ってなんかステキですよね。とはいえ、(遭ったこと無いから分からないけど)そういう女性に想いを寄せても結局は報われないんでしょうけど。
だがそれがいい、のかも。
投稿元:
レビューを見る
がんばっている女の子たちを描いた短編集。
そちらがテーマなのですが舞台設定が近未来のSF仕立てになっていて
SFファンにも楽しめる内容となっています。