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ロシア日記とは打って変わって、灼熱の砂漠の国へ。不便や苛酷を厭う私には住むには辛そうな国だけど、人々の温かさが伝わってきました。やはり人というのは行って接してみなければ分かりませんね。耳の不自由な少女キララとの出会いは涙なくしては読めませんでした。運転手フルカッツさんとの別れで見せた川原さんの涙も沁みました。泣かない女の涙は胸に響きます。少し子供っぽくて頑固な高山さんと、常に理路整然としていて穏やかな同行者の川原さん(画家)のコンビは最強です。また二人の旅エッセイを読めたらいいなあ。
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とても正直な人だ。
それはエッセイには大事なこと。
ウズベキスタンは遠い空の下にあるけれど、砂漠の熱い風を感じる。
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旅の日記なのに、読むとふだんの自分に戻れるような本。
忙しない日々が、充実してて楽しいかも、でもちょっと詰めこみすぎかな?と思ったら、この本を読んで、一休みしよう。
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ひさびさに 旅行記らしいな
と思う 素朴でシンプルな話たち
バックパッカーのように
人や自然との出会いを楽しむ
スローなエッセイが心地よかったです
スパイスの香り
野菜の美味しさ
容赦ない日差しが
が伝わります
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「ロシア日記」と続けて一気読み。
同じく武田百合子の『犬が星見た』の内容を辿る旅。
前作の旅と2年開いているが、各段に文章が”濃く”なっている気がした。
冒頭から、
「窓の景色を眺めながら、私たちは、仕事やら何やらつまらない物事を遥か遠くに追いやり、2年前の旅の終わりと同じ日に戻ろうとしているのだという思いが込み上げた。イルクーツクでなくっても、心はふり出し地点に向かっている。飛行機はタイムマシンのように、時空を超えて飛ぶこともできるんだ。」
なんとなく表現が素敵じゃないか。前回の素人然とした、極々個人的な日記とは少し違う雰囲気がある。恐らく、ウズベキスタンという、より異国情緒溢れる国が著者の感性を刺激したのかもしれない。
とはいえ、内容は『犬が星を見た』の旅をなぞり、主に料理、食材に興味の中心があるというのは前作と変わらない。
気になったのは、ツアーガイドのサリナの拙い日本語を、重箱の隅のような間違いまで記載している点。眉毛を「マヨゲ」と言う(ヨに傍点まで付けて)。お手洗いを「オッテライ」と言うのは複数回でてくる。訂正してあげても直らなかったかなんなのか。
それに日本語の分かる相手なら、本書が出た暁には贈ってあげたりもしてないのかな?悪し様に書かれては相手も気分悪かろう。などと要らぬ心配もして読み進めたが、どうやら、相性が悪かったみたいだ。
「サリマさんの答え方に、私はムカッとくる。確かな情報でもなさそうなのに、意地を張っている感じがして。ほかの日本語があやふやなのはまったくかまわないのだけど、料理については正しいことを知りたい。」
なるほど、料理家としては譲れない点で、いい加減な対応があったということか。納得。
そんなこともありつつも、旅の内容、現地で感じたことなどは、エッセイとしても厚みがあって面白かった。現地の踊りを見て、「楽しいから泣いているんだよ」と涙を溢れさせるシーンもいいし、 前回と同じ旅のお供の画家の川原女史と「かつてないくらいの」という表現で笑い合うのも、なんとなく旅ならでは。いいな、と思えるところだ。
今回、本書と「ロシア日記」と「高山ふとんシネマ」という映画について語った著作も一緒に読んでみたのだが、映画のほうは未鑑賞の作品ばかりということもあり、また感性も合わないので、途中で止めてしまった。
本書にも、
「サリマさんとお喋りをしている運転手さんのウズベク語は、キアロスタミの映画のよう。そういえば、『桜桃の味』にこんなおじさんが出てきたような気がする。」
という喩えがあったが、キアロスタミって誰だ!?って感じだ(イランの監督だそうな)。
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2013年、ウズベキスタンのタシケント、ヒヴァ、プラハ、サマルカンド、ダルバンをまわった旅行記。
武田百合子の『犬が星見た』をたどる旅のようだが、武田百合子はヒヴァ、ダルバンは行っていない。『犬が星見た』でウズベキスタンが出てくるのは本全体のうち、1/5 程度。
著者は料理研究家だけあって、料理の記述はこまかい。有名な観光地にはあまり興味がないよう。ダルバン村で民宿に泊まり、料理の作り方などを教わっているのが一番楽しそうだ。
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いつか行ってみたい国ウズベキスタン。
お料理の描写やこまごまとしてその土地土地での描写が一緒に旅をしているように感じた。
サマルカンドの青のモスクにあこがれているけれど筆者たちが言った村にも行ってみたくなる。
問題は一緒に行ってもいいよっていう行動力と胆力のある人がいないということだ。一人ツアーで行くかな、ウズベキスタン。憧れの国。
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「ロシア日記 シベリア鉄道に乗って」の続編的な1冊。
「ロシア日記」と同じく、武田百合子「犬が星見た」の道を辿る旅。
観光地を巡るとか、有名なお店に行くとか、そういうことよりも、人々の普通の生活や普通の食べ物を求めて旅をする。
お互いに言葉がわからないのに確かに「通じ合えた」と思える瞬間があったり、同行する通訳とちょっと気まずくなったり。その時々の気持ちの描写が正直で、飾り気がなくて、よく伝わってくる。
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旅先での人との出会いや料理について事細かに書いてあった。特に料理の説明は想像できてこちらも食べてみたくなる。
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すごく遠くて美しいところへ連れて行ってくれる本
料理がどれも美味しそうで、、村の人たちがあったかくて。。旅ができない長期休暇に読むと砂漠で水を得た魚見たいな気分になれてとってもよかった、他のも読みたいな