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単純に自衛隊に焦点を当てた本作かと思ってたら、被災地での自衛隊の救助活動や津波被害の取材等を絡めた幅広い国防論だった。その流れの中で国防とは単に領土を守る事ではなく、天皇を象徴とする国体を護る事と言う考え方には同意。
後半の「脱原発」で「核保有」する覚悟を示せという下りはまだ自分の中では消化不良気味。
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・3月11日の震災、そしてそのあとの原発事故は、
衝撃的な映像で既に確認しているのに、マンガで描かれることによって、再度衝撃的に認識された。そして今ここにある、継続している非常事態なのだという思いを強くした。
・自衛隊への取材によって描かれた部分は、とても興味深い。
マンガという手段で描かれることで、取材に応じた方々、取材の対象となった現場の雰囲気が、人間の立体感、人間味を伴って伝わってくる。横須賀の少年工科学校、呉基地、江田島の幹部候補生学校のこと、潜水艦のこと、知らないことがたくさんあった。現実を知らずして観念的な議論をしてもダメだ。
・脱原発と原爆保有との関係については、考え込んでしまう。結論はまだわからない。
・後書きには迫力があってはっとする。国防を考えるための良書。
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未曾有の災害である東日本大震災において、それぞれの立場で責任を全うした人々を描いているが、同じ人間なので各自のそれぞれの事情において葛藤があっただろうが、残念ながら、そこまでも掘り下げは、作者の意図的かもしれないが敢えて描かれていなく、結果として自衛隊礼賛的な部分が表層的に出すぎており、若い読者に誤解を与えかねないのが残念である。確かに献身的に活躍された自衛隊や消防、警察、作業員の個々の皆さんには感謝をしてしすぎることはないが、翻って、その指示をした政府や東電がじゅっぱひとからげ的に全ての人々が悪であるかのように描くのはやり過ぎだろう。非常事態に面し、それぞれに個々の責任の範囲において使命を全うすることしかできないはずなのだ。結果論的に全てを断じてしまうのは、神でもない人間には出来ようもない。
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やっと読み終えた、小林よしのりの「国防論」。なかなか素晴らしい本だった。「戦争論」にはじまり「台湾論」で台湾がなぜ日本を好きなのかを確認し、「沖縄論」で利権にたかる存在を認識し、「昭和天皇論」で昭和天皇のカリスマ性に驚き、「天皇論」で女系天皇の容認の必要性を認識させてくれた。今回の「国防論」は自衛隊の働き、そして自衛隊員の育成についていろいろ語られている。原発事故があった今、「段階的廃止論」ではなく「即廃止」にすべきであるという小林よしのりの意見に賛成である。「段階的廃止」はそのうち、すり替えられること必至だからである。次回作を期待したい。「原発論」かな?
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ここ数年のうちに活発な動きをみせる周辺諸国。東日本大震災に乗じた中国の不振な動き。自衛隊の報道されなかった働き。原発と核兵器とアメリカ、中国の関係。
知りたくても分からなかった部分が集約されています。
ネットでは本当か嘘かを見分けるのに労力を要します(何者がどういう意図で書いたのかをまず検証しなくてはいけないから)
しかし、小林よしのりが描いているという時点である程度の判断ができるために、不要な気を回さずに読み進めることができるというのは強みですね。
難しい言葉の羅列で煙に巻こうとする本が多いなか、分かりやすく読み進めやすい本です。
自衛隊ってなんだろうと疑問に思った人は読んでもらいたいですね。
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初出一覧
第3章~第6章、第10章~第18章
『SAPIO』(小学館)2010年8月25日号~2011年8月3日号
第1章、第2章、第7章~第9章、第19章 描き下ろし
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総論賛成各論反対かな?
ごーまんかましてよかですか?
本の内容とは関係ないけど、小林さん、TVで(本書でも書いてますが)自分のことを「わし」と言う言い方、どうにかなりませんか?
北野たけしが自分のことを「おいら」と言うのとは何か違うんだな!? すみません。生理的なもんです。
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自衛隊を軍にするかどうかはさておき。今回の大震災での自衛隊支援は素晴らしいものがあった。もっと報道され国民に理解されるべき。
変なアレルギーや無理解から、近年自衛隊の予算・装備・人員が大幅に削減されている。今こそ正しい評価をして、必要なところには必要なカネとヒトを充てよう!
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この人の本は最近めっきり読まなくなっていたのですが、東日本大震災のことが描かれていたので読んでみました。
被災地で救援活動をする自衛隊を取り上げ、「自衛隊は被災地でこんなに活躍した」、「みんな自衛隊に感謝している」と書かれていて、そこまではいいのですが、その後の論調が「だから自衛隊は国を守るために必要だ」「国を守るために銃を持って戦争をする自衛隊を理解し、ありがたく思わなくちゃいけない」と読めてしまい、ちょっと飛躍しすぎじゃないの? と個人的には思ってしまいました。
自衛隊の被災地での活動や現地の様子は興味深かったのですが、地元の消防団やボランティアの活動、海外からの支援についてはほとんど触れず、情報が一方的で、震災を利用して自分の思想を語っているようにしか思えません。
被災地の様子もマンガ家なのに写真を多用したりして、やっぱり現実の重さを伝えるのには自分の画力じゃ限界があったのかな?
一応現地にも足を運んだようですが、どこまでも「見学者」目線の作者の言動には共感できませんでした。
ちょっと厳しい感想になってしまいましたが、自分に都合のいい情報をつまみ出してまとめた感じ。
個人的には震災の二週間後から現地に入りボランティア活動をされた体験を綴った、絵本作家のぶみさんの『上を向いて歩こう』(講談社)や、自衛官の妻として、夫を今回の震災の災害派遣に見送った立場で書かれた『突撃! 自衛隊妻3』(ぶんか社)の方が、よりリアルに被災地の様子や自衛官の本音を伝えているように思います。
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東日本大震災での自衛隊の活躍で、災害救助隊としての評価が上がっているけど、軍隊としての自衛隊の評価も上がってほしいな。軍隊を認めない独立国?で平然としていられる危機意識の低さ。まぁ、その意識の低さが、今回の原発問題を引き起こしたんだろうと思うけど。中国の脅威とか、そろそろ本気で国防の事を考えないとね。
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自衛隊の存在意義について改めて深く考えさせられる作品。
また、原発についても、ただ反対するのではなく、国防という視点から広く知識が必要なのだなと認識。
鵜呑みにはできないので、まだまだ勉強が必要だと実感。
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高校生の頃に高校の図書室にあった小林よしのりの「戦争論」を読んでからもう10年以上立つ。
戦争論の発行からすでに13年立っているそうだが、彼のスタンスというか、根底にある芯の部分はまったくぶれていない。しんがぶれていないからこそ、いまだに多くの読者から支持を受けているのだと思う。本書では東日本大震災とその後に起こった騒動を通して国防に、ついて考察している。軍隊である自衛隊だからこそ、被災地を占領し、秩序を保つことができた。
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これを読まずして何を読むのか、と言えるほどの迫力と納得の内容。
東日本大震災、自衛隊、TPPと話題は多岐に渡るが、日本人を日本人たらしめている根源に迫る内容。
右だの左だのにとらわれず「日本人」として生きたい人には必見の一冊。
で、間違いなく日教組「不」推薦図書になる一冊。
でも「子供の読ませたい一冊」にはぶっちぎりのトップで選ばれるだろう。
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なんか、いつもより読みやすかったような。
震災から始まる自衛隊の活躍、活動には、本当に頭が下がります。
シビリアンコントロールをきちっとするためには、目を逸らすのではなくて見つめなければいけない。あの暴力装置を。
暴力装置という言葉だけに過剰反応する馬鹿さ。というよりも、引っかき回すことだけを目的とした報道には、いつも違和感を感じます。
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私たちは自衛隊を完全な暴力装置にしなければいけないですね。
東日本大震災の災害活動で高い評価を受けている自衛隊。
しかし、諸外国の侵略から国体を守るという本来任務を軽視する風潮に警告を鳴らしています。
東日本大震災では、多くの命が奪われました。
それは悲しいことです。
しかしながら、それよりももっと悲しいことは、国体・国家が無くなる事です。
アメリカは、TPPで日本の農業を駄目にするかもしれません。
中国はチベットやウイグルを侵略しています。
核兵器を持ち、原子力発電所を廃止する覚悟が必要かも知れません。
女性天皇を認め、皇統を繋げないといけないでしょう。
国体・国家を守るべき自衛隊が不完全な暴力装置のままで良い筈がないと思います。
やはり現行憲法の改正が必要になると思います。
諸外国の侵略から国を守るという本来任務をしっかりこなしつつ、東日本大震災の救援活動にも多大なる貢献をした自衛隊に改めて敬意を表したいと思います。