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日本版『ミザリー』!
澤村先生は、俯瞰で物事を見ている。ホラーや、小説や、自作について。だからこそご自身すら強烈な駒の1つとして、作品内で「大活躍」させられるのだろう。
妻・キリカの本当の姿は、小説でしか表現できない。
実に紛れ込み、次第に膨れ上がる虚。
日本ホラー小説大賞受賞の内側を垣間見れるのも、本好きとして嬉しい。
…と、訳知り顔で感想を述べていると、後ろから刃が迫ってきそうだ。怖い。
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『ぼぎわんが、来る』を読み、次に『ずうのめ人形』を一日で読み終え、Booklive!で少し安くなっていたので購入した『恐怖小説 キリカ』もまた、一日で読み終えてしまいました。
それくらい勢いがあり、澤村さんの書く物語にずいずい引き込まれているのだなぁ、と。
さてまずは、続けて感想を書いてきましたが、思い切りドカドカとネタバレを書き留めているので、そういうのを許せる人だけ。
また、皆々様、口を揃えて、レビューが書けない、とおっしゃっていますが、そちら、中盤から後半にかけて読んでいただければ、意味がわかるかとw
まあ、わたしは書いちゃいますけどね。とどのつまりは、『否定』しなきゃいいんですから。
始まりは、一件の電話。小説を書き、とある賞を受賞した、ということが窺い知れます。
妻・キリカとよろこびあい、小説を書いては批評し合うという会合のメンバー四人にも受賞の旨を伝え、わいわいきゃっきゃする。
それで終われば良いのですが、そうしたらホラー小説になんぞならんわけで。
副島さん(そえじまさん、と読むことを、わたしはペルソナシリーズイラストレーターの副島成記さんを通して知った)というひとりの会合仲間が、なぜか執拗に元妻をディスる。鬱屈した心をぶつけたんだろう、苦労したろう、元妻は謝るべきだの反省すべきだの、まぁそれをFacebookという公の場所で垂れ流れるなとドン引きしつつ(まぁせめてmixiあたりよね。個人公開もできるし。まぁでも、こういう人は全体公開で垂れ流すんだろうけど)そしてストーカー行為まで受け、妻とともにだんだんやつれていく。
そこまでは普通です。ある意味。
副島さんの狂気がひたひたと迫ってくる。
ああ、この人は固定観念が過ぎる。
そう思わせておいて……まさかの。彼が。殺人を犯すとは。
ーーとはいえ、たいした意味もなく殺す人間というのはこの世にいるものです。
理解できるはずもない。だって本人ではないのだから。
本人ですら理解できていないかもしれない。
また、今回については、理由がないというわけではない。人によっては、くだらないと思うような理由で人殺しを行なう。パカパカざくざくぶしゃぶしゃミチミチばきばきぐちゃずちゃ、って、おまえこれマンガかっ、てくらいに。
……ただまあ、疑問なのは一つ。
作品を否定されたから、殺しているんですよね?
彼は。
褒めていれば、多分、なんにもない、と。
自分を否定されたように感じるから?
それとも、『人を殺したいから、その理由づけのために、否定している人たちを殺している』?
ただ否定されただけで、莫大な時間をかけて、相手の情報をかき集めーー殺しに行く。ただひたすらにいたぶり、殺し尽くす。
ずっとずっと、人を殺したいと思っていて、両親まで殺していた。
結婚して、『落ち着いていたから』殺しをしなかった。
でも今は違う。
そうこうしている間に、また、人を殺したい衝動に駆られ始めてきた。
だから考える。
作品を世に出した。批評が生じる。
自分の考えを否定す���輩がいる。
そいつは、気に食わない。深掘りもせんと、否定してくるなんぞ、って。
そうしたら、そんな否定してくるやつくらい、殺したっていいよね?
……そんな感じ、なのでしょうか。
ていうか、疑問なのが、夫にアレほどレビューを書くなと言われたというのに、それをネット上で描き散らかす梶山の妻。あほやなぁ、と思う。
まあでも、『ぼぎわんが、来る』のレビューは書くな、言うてたけど、『ずうのめ人形』については梶山さん何も言うてないもんなぁ。仕方ないんかな。
うーん、妻には、メモするくらいにして全体公開はしばらくしないで、と言っておけば良かったのか。
まあ、でも、ねえ。そうしたら、最後の章は、出てこないし、ねえ。
個人的に。
『ぼぎわんが、来る』は、まだ、救いがありました。いや、うん、解決してないみたいな感じだけども、それでもまあ、ある意味、救われたと言うか、なんと言うか。
『ずうのめ人形』は、色々とショックが重なってしまって。最後もね、一応、じぃっと画面を見つめるだけでね、阿呆な真似するわきゃないよな、……そうだよね?って感じで、あやふやな終わりをわざわざ残していた。
そして今回、えーっ、なわけですよ。
悪い意味じゃないですよ。ただ、まあ、救いが欲しかったかなぁ。それ言うたら、『黒い家』でもなんでも、救いがないけどもね……。
……ただ、まあ、警察にもう言ってて、そんで死んだのが分かったら、その周囲を捜査しないのかなあ。そして捕まる、って流れまでが、個人的には、逃げおおせるはずだったのに、って言うのでウケるww
あれだけ殺し、逃げ、淡々としていたのに、自分に近しい人にまで手にかけ始めたという見境のなさから、って言うのがあると、カタルシスというか、そういうのがあるかなあ。
最後の最後まで(参考文献の箇所)小ネタというか、作り込んでいて、すごいなぁ、と思いました。
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相変わらず一気読み!
スラスラ読めて、気づいたら読み終わってた。
本当の話のようなフィクションのような。
終わり方と参考文献の所もいい感じ!
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『ししりばの家』で興味を持ったので借りてみる。
ヒィ、恐い、と思ってしまう。
けど、読んでしまう。
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「ぼぎわんが来る」などに比べて、若干読むのに力が必要かも。
人が内面に抱えた闇が重い。
読んでいるうちにどこまでが真実で、どこからが虚構なのか分からなくなってくる。
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これで悪いレビュー書ける人いなくね?と思わさ
れる作品。
ハンパなく怖かったし、
くそぅ、とトリックに引っかかるところもあった。
それはそれは面白いので色んな人に読んでほしい。
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前二作を読んでからのほうがこの怖さを楽しめるかと思います。その二作も芯のあるしっかりしたホラーだと思いましたが、この「キリカ」の怖さは一味違います。なんの気なしに発信するSNSのつぶやきから人物を特定することが容易いなど、わかっていたつもりですがあらためて恐怖として背筋を寒いものが走りました。得体のしれない、理解できないものに三作続けて追われてきましたが、やはり一番怖いのは人間の心の闇だということでしょうか。これだけ怖い怖いと思いながらも先をどんどん読ませてしまうリーダビリティはさすがです。
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第一章のミザリーっぽい怖さとタイトルの『キリカ』がどう結びついていくのかと思ったら・・・二章、三章と続くエグイ怖さ、ちょっと苦手です。
(あ、これは否定ではないので殺しに来ないでね)
キリカさん頑張ってくれたけど梶山一家はダメだったのが悲しい。
でも内場さんもおかしいと思っていて、警察に話した梶山が殺されたら絶対疑われるのでは?
香川は「バレてないのは運」だと言ってるので、近いうちに破綻する日が来る気がします(というか来てほしい)
澤村さん、勝手に女性だと思っていたのでビックリ。
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ぞわ…ぞわぞわ…。出たのは2017年だけど誹謗中傷が問題視され訴訟(中傷した側の敗訴)が増えてる2020年にぴったりで余計こわかった。
わたしは映画のレビューをSNSに投稿していて、前まではつまらないと思ったら平気で悪口を書いていた。けれど数年前のあるときいまいちな映画レビューを監督さん本人からいいねされ、急に怖くなってそれから邦画は悪口を書かなくなったw
そういうのもあって個人的に酷評レビューを製作者本人が見て怒って、……という流れはぞわぞわくる。
タイトル含めてあとがきまでの構成も色々封じてて素晴らしいなあ。先週あたりずうのめ人形読んだばかりでキリカを読んでしまったのも運が良すぎるw「ホラーの皮をかぶった正統派エンタメ」とはたしかに…。今後の作品(とくに中〜長編!)も期待。それにしても澤村さんの周りに副島みたいなひといるのかなあ。身に覚えのあるひとちょっとどきどきしてそう。
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面白かったです面白かったです面白かったです!お願いしますお願いします面白かったです面白かったです…はぁはぁ…面白かったです最高です!だからお願いします家族にだけは…面白かったですから!(涙鼻水脱糞しながら土下座)
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どうして主人公(の澤村伊智)は人を殺したい病になってしまったのか?わからなかった。
ただ殺したいのか、いたぶって殺したいのかも、よくわからなかった。
でもこういうフェイクドキュメンタリー的なお話は好き。
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恐怖小説キリカ
著作者:澤村伊智
発行者:講談社
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
言葉を失う恐ろしさとらうま級のサイコホラー小説。
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ヒトコワホラーかな。
うーんこの人のは比嘉姉妹シリーズは大好きやけど他の作品は今のところそこまでではないなぁ。
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読んでる途中はこれレビュー何て書こう、、、と思っていたけど読み終わると納得、面白いし怖い。
他のも読みたくなった。
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澤村さんの作品をいくつか読んだ上で読むことをお勧めします。
最初は、澤村さんの自伝的なお話なのかな?と思いながら読んでいきましたがどんどんミステリホラー要素が強くなっていき、面白い仕掛けだなぁと思いながら読ませてもらいました。
小説というものをある意味メタ的に書いていて、最後の後書き、出典までニヤリとさせられる仕掛け。