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トランプが何故勝ったのか。この本を読んだらちょっと納得します。ミドルクラスだった人たちが生活苦にあえいでいるのは日本も同じだと思う。でも、日本にはトランプはいなくて、やっぱり職業政治家が一部の大手企業からの献金のためにそのひとたちだけが得するように動いていると思う。だいたい、ワタシは政治家が国民って呼び捨てにするのが大嫌いで気持ち悪い。それをこの本でなんでなのかはっきりわかった気がします。ただ、トランプにいれた人たちがこれからのトランプをどう思うのか、知りたいかも。続きがあればまた読みたい。
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2017年2月読了。
日本人にもおなじみの東西海岸沿いの大都市はもはやアメリカではなく、ラストベルトこそ現代のアメリカの姿を最も色濃く反映しているという指摘。
裾野の広い第二次産業がゴッソリ抜けていったことによって起こった状況、日本はどうなりますかね。
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20170307〜3014 米大統領選挙前後に、主にトランプを支持した人たちを中心としたルポ。ラストベルトは、本当に寂れてしまっているのだなぁと思った。ただ、いわゆる’忘れられた人々'の言い分も分かるし共感できるところもあるけど、ある種の甘えがあるようにも思った。教育費の高騰は問題だね。
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ラストベルトのブルーカラー労働者や家族の声を丹念に聞き出しているところが良かった。
グローバル化や技術革新のなかで,労働者に求められる技能や能力が変化してきたことが大きく関連する。仕事を取り戻すにしても,それはどのような仕事なのか。かつてブルーカラー労働者がおこなっていた仕事ではないと思う。かつての良かった時代の労働や生活を望む声が多かったと思うが,果たしてその通りになるかどうか。今後の動向を注視したいと思う。
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トランプがなぜ大統領に選ばれたのか?
選挙期間中に、トランプ支持者の多い地域を回り支持者たちの話を朝日新聞記者がまとめたもの。
選挙に勝つまでは日本ではあまり知られていなかった、ラストベルト地帯の熱狂的な支持者達の話などから、トランプは当選するべくして当選したのだなということがわかった。
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アメリカのラストベルトや中西部といったトランプの支持率が高いエリアに入っていき支持者の声を聞き、トランプ人気の背景、アメリカが抱える問題を浮き彫りにしようとしたルポルタージュ。
支持者たちのインタビューを読んでいて悲しくなった。もう50年代や60年代のアメリカが戻ってくることはないと知りながら、トランプを支持する人たち。
アメリカンドリームとまではいかなくても、まじめに頑張れば必ず報われる社会なんて、今どこにあるのだろう。
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国は国民を退出させることが難しいので難しい… しかしまあアメリカも日本も似たようなもんだなあ。当事者の発言は検証されていないので本当に真面目にやってきたのかはわからない、というのはおいといて、まじめで無辜な民はそれ以外に努力しなくても食べていけるべきだという信仰はしんどいものがある。この記者の方はしばらく著者買いしたい。
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アメリカの地方では、大学を出ても仕事がないうえに学費の負担も重く、親の収入を超えらる見通しがない、など、将来を語れない若者と、街には製鉄の仕事があって、活気があり生活が潤っていたことを知るリタイア世代がいて、昔のアメリカを取り戻そうというトランプの声が響いた。一方で都市部では、トランプの方針を受け入れられない層がいる。大きな分断のあることを、具体的な生活する人々の声から実感しました。
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トランプ氏が大統領に当選したその背景をアメリカ地方部の取材から分析した本。現実をかなり生々しく描写、インタビューからの結論や考察の導きが多いが、当選理由が垣間見られた。日本も後を追いかけている気がした。地方再生と言っても簡単では無いが、渦巻く不満は大きな流れとなって変化をもたらすのだろう。
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ラストベルト 錆びついた工業地帯
オハイオ州マホンング郡ヤングズタウン
かつて米国を代表する製鉄の街
ケンタッキー州アイネズ アパラチアの貧困の代名詞
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かつてはブルーステーツ(民主党支持)呼ばれ、トランプ大統領が赤(共和党支持)く染めたラストベルト諸州を丹念に取材し、現地の人々と交流し、彼らの本音を引き出し、米国の変容を描いた好著です。トランプ支持者は一般的にはヒルビリーと呼ばれ無学で怠け者といったレッテルが貼られていますが、本書での取材からは学歴は無いものの人間味のある真面目な働き者といった印象でした。ちなみに、著者の金成氏はトランプ大統領には批判的です。
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良書。米国のミドルクラスの没落について書かれているのに、日本の事のように思えて読んでしまった。
・製造業の減少とサービス業の増加。
・親世代より豊かになれない子供世代。(日本でも団塊世代vs氷河期世代の問題)
・親世代と同じ職業でも求められるスキル、学歴は圧倒的に高レベルな子供世代。
そして進学の為には多額の学費負担が必要で、卒業時の借金は1000万円相当。(日本でも奨学金の返済問題)
などなど。
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2016年のアメリカ大統領選でドナルド・トランプが勝利したことには非常に違和感があったため、トランプ勝利の理由を知りたかった。本書がこの気持ちに的確に答えてくれた。
ニューヨーク、ワシントン、ロサンゼルス等の大都市圏に住む人々からアメリカ人のイメージを思い浮かべていたため、ヒラリー・クリントンが勝利すると思っていたが、本書のルポから有権者の生活実態を全米規模で考えればトランプ勝利もあり得ることが理解できた。
アメリカの「ミドルクラス」が抱える悩み、最早アメリカンドリームを思い描けない現実が、トランプが発する心地よい演説に魅せられたトランプ支持者を生み出したようだ。
日本でも、真面目に働いても生活が以前よりも良くなるとは言えないのが現状である。将来の日本において、トランプの様なポピュリストが政治の要職に就くことがあるのか、気になるところである。
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14州150人の人たちに丁寧にインタビューし、自由貿易による恩恵が十分でなく、より安い労働力に取って変わられ仕事を失ったり、収入が十分でなくなった人たちの不満、不安がトランプ支持につながった背景が非常に納得できた。
全面的にトランプを支持し手弁当で活動を応援する人、差別発言等は受け入れがたいと思いつつ今までの違うことをしてくれるのではと期待する人、オバマを支持しつつも「変化」を求める人、現状の政治に期待できず一度くらいトランプに任せてみようかと思った人など、立場も想いも様々であるようだ。
トランプのPR、人の心をつかむ振る舞い、スピーチの上手さもなるほどと思わされる。一方で発言内容のエビデンスのない点も指摘されている。
たとえば不法移民は税金を払わず、福祉に頼っているとの意見が繰り返されたが、「半数の不法移民が所得税を払っている。買い物の消費税や、住居の固定資産税も払っている」「不法移民により払われた地方税と州税の年間合計は116億ドル」にも上るそう(p.218)。
またオバマケアの国民皆保険制や移民の保険金についての不満についても、不法移民の多くが「保険料をはらっており、支払額は年間150億ドル」「彼ら推定310万人の支払いがなければ予算不足になる」との社会保障庁の見解も紹介されていた(p.14)。
さらに国民全体の意見としては、「雇用や住居を奪うという理由で移民を「重荷」と見る人の割合は激減し、逆に勤勉さや才能で社会を「強化」していると捉える人は増加している」のだそう(p.135)。
問題は当選後。これからトランプはアメリカの大統領としてどんな政治を展開していくのだろう。選挙スピーチでは具体的な方法、方策は示さず、現状のダメな点を指摘し、自分はうまくできる、と言うことで支持を得られても、実際の政治ではどう解決していくのか。選挙で終わりでなく、これからのトランプの、そしてアメリカの動向が気になる。
インタビューの発言で非常に心に残った意見、「インターネットの影響で(略)自分の好きな情報だけを選んで見られるようになった」「そのため自分と同じ考えを持っている人としか話さなくなって、そうすると不満を持つ人同士がどんどんつながる」(p.193)という言葉、非常に納得した。
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イギリスのEU離脱もしかり、世界はグローバル化してるように見えてだんだん反グローバリズムが進んでいるように感じました