紙の本
難解で「ニュートン力学の極致」といわれる流体力学でを分かり易く解説した一冊です!
2020/02/05 12:32
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、高度な科学的知識を分かり易く教えてくれることで大好評の「ブルーバックス」シリーズの一冊で、同巻は流体力学の入門書です。流体力学と言えば、「ニュートン力学の極致」とも言われ、非常に難しいイメージがあります。同書では、その難しいイメージのある流体力学を、非常に分かり易く教示してくれる画期的な一冊です。内容構成も、「第1章 ベルヌーイの定理とはなんだろう」、「第2章 流体はどのような式で表される」、「第3章 ベルヌーイの定理の数式を導く」、「第4章 流れ関数と速度ポテンシャル」、「第5章 複素速度ポテンシャル」、「第6章 円のまわりの複素速度ポテンシャル」、「第7章 ブラジウスの公式とクッタ・ジューコフスキーの定理」、「第8章 2次元翼理論」、「第9章 粘性のある流体とナビエ・ストークス方程式」となっており、興味深いものとなっています。
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粘性による応力(206p)の説明が分からない。それ以外は理解できたが、このシリーズでは珍しい。後は満足。
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ニュートン力学の極致、憧れの流体力学について、基礎的内容から、飛行機の飛ぶ原理として有名な「ベルヌーイの定理」まで、完全理解を目指す。
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ブルーバックスの中でも、かなりハードに数式が書き込まれているほうだ。ベクトルの話になるのでやむを得ない。流体工学を「つかむ」には、定番教科書をいきなり読むよりも、この内容をサクッと頭に収めてからのほうが良さそう。専門家でないのなら、この本の内容でも十分。
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高校数学だけでは・・・、わかるところまではいかないんじゃないかなと思う。ちょこちょこ大学の教養レベル(理系高校数学+αの内容)をも超える数学が出てくる。タイトルを本気にしてはいけない。
また、タイトルには無いが高校物理学も学んでいることが前提となっている。
ただ、序盤は数式をしっかりと理解しないでも流体のイメージをしやすく書かれている。
細かい数式の展開を追いたい場合には、物理や数学の教科書を側に置いて、わからない箇所は教科書を読みながら式の解き方を学ぶと良い。
本文中には図と数式が多いが、数式を用いずに説明するには限界がある(;式を使わないように説明するせいで非常にわかりにくく誤解しやすくなっている物はよく見る)ので、個人的にはこんなもので良いし、むしろ誠実な書き方だろうと思っている。
ただ、数式から入ると理解が進まない、挫折することも多いので、数式を完全に理解しようとせずサッと眺めてから、
実験やシミュレーションの動画や図を探して眺めて(シミュレーションなどで実際に流体をいじって遊べればもっと良い)から、それらの現象をもっとちゃんと理解しようと数式に戻ると、急に意味が分かるようになったりする。書籍では対応できない「実際に動かして身近に感じる」部分を他の媒体で補ってやると本書の理解がもっと進みそうである。