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これまで単行本に収録されていなかった短編を集めた1冊。
発表年代も掲載誌もバラバラだが、予想していたより統一感というか、芯のようなものが感じられた。
『洗礼』も捨てがたいが、表題作『人間じゃない』が一番好みだった。
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赤いマント(1993)
…『人形館の殺人』の後日譚
崩壊の前日(2000)
…「バースデー・プレゼント」の姉妹編
洗礼(2006,2007)
…『どんどん橋、落ちた』番外編
蒼白い女(2010)
…「深泥丘」連作番外編
人間じゃない―B〇四号室の患者―
…「患者」シリーズ番外編
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デビュー三十周年、おめでとうございます。
帯の右下のロゴ、めっちゃかわいくない? かわいくない、これ???
未収録作品集とはいえ、今まで発表した作品の後日譚だったり姉妹編だったり、綾辻作品を読んでるとより楽しめる一冊。と思ったけど、そもそも綾辻読んでないひとが最初にこの本を手に取るかと言われたら、取らんわな。アヤツジストにはたまらない一冊。フリークスと眼球綺譚、読みなおそっと。
関係のある作品は、人形館、眼球綺譚、どんどん橋、深泥丘、フリークス。やっぱりね、眼球綺譚がめっちゃ好きだから、「崩壊の前日」、すげー好きですわ。この雰囲気ほんと好き。
「洗礼」も面白かった。犯人宛の部分はまあ普通に読んじゃったんだけど、それを挟んである部分の作りがいいよなぁ。
どんどん橋のUくんて、宇山さんだったってことでいいのかな。新本格キチとしては、お名前見るたびにぐっとくる方ですから。お亡くなりになったのを知ったの、半年くらいたってからだったけど、ショックだったなぁ。
「人間じゃない」も好き。グロホラー。傍点満載。
綾辻大好きだから、どの話も綾辻らしくて好き、で感想が終わっちゃうんだよなぁ。
抜粋。
「人間じゃない――B〇四号室の患者――」より。
「人間じゃないものが、いる」
傍点振ってあるここがすごく好き。
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帯には新本格ミステリ30周年のロゴがある。本作は、新本格ムーブメントの旗手と称された綾辻行人さんの、単行本未収録短編集だという。
「赤いマント」。『人形館の殺人』の後日譚であるのはともかく、ご本人が言う通り、極めて普通のミステリだが、逆に新鮮に映る。聞いたことがある怪談ネタを、うまく現実に落とし込んでいる。隠れた佳作と言うべき1編。
「崩壊の前日」。『眼球綺譚』の姉妹編だとか。僕も含め、ミステリ読みは、何の意味があるのかと考えがちだが、ホラー作家という綾辻さんのもう一つの顔が、ここに凝縮されている。スプラッターな描写が、不思議と詩的で、幻想的だ。
作中作になっている「洗礼」。『どんどん橋、落ちた』の番外編なのか? 序盤の「業界」へのぼやきに苦笑するが、内容は特に『どんどん橋、落ちた』のような反則感もなく、「赤いマント」よりさらに普通のような…。U山氏への追悼編という意味合いが強いか。当時、綾辻さんが受けたショックの大きさは、僕には語れない。
掌編「蒼白い女」。こちらは『深泥丘奇談』シリーズの番外編。短いページ数でぞくりとさせるのは、さすがの手腕だ。新本格勃興時には存在しなかった、あるガジェットの利用もうまい。
表題作「人間じゃない ─B〇四号室の患者─」。『フリークス』は、ホラーと本格が融合した傑作作品集だったが、本作もまた、今まで埋もれていたのが惜しい傑作だ。逆転の発想とだけ書いておこう。なるほど、人間じゃない…。
綾辻さんが『十角館の殺人』でデビューを果たしてから、9月で30年になる。文庫で『十角館の殺人』を読んだときの驚きは、今でも忘れられない。あれから色々読んだけれど、結末にあれ以上の衝撃を受けた作品には、未だに出会えていない。
願わくは、綾辻さんご自身に、あれ以上の驚きを見せてほしいが…。
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単行本未収録の短編を集めた一冊。どの作品にも関連する他作があるので、さらにそれと繋げて読みたくなってしまいます。
「赤いマント」……いえいえ、普通の推理小説じゃありません。トイレのシーンは案外怖くって鳥肌ものでした。夜中に読むとぞくぞく来ます。
「崩壊の前日」は、一番好きかな。「バースデー・プレゼント」を偏愛しているので、やはり似た雰囲気のこういう作品は大好きです。
「洗礼」の犯人当て、パーフェクトに当てられなかった私はまだまだでした。そして「現実」と重ねあわせて語られるあの物語部分にはじーんとさせられます。
「蒼白い女」、たわいもないちょっとした小品、のように思えましたが。あのラストがこのページ配置になってるのってのがなんとも……じわり、ぞくり、ときました。
そして「人間じゃない―B〇四号の患者―」。漫画バージョンでネタは知っていましたが。なるほど、こうくるのか! これが「患者」シリーズになっているのもすごくしっくりします。
ファンにとっては珠玉の一冊、でした。
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著者の30周年記念未収録短編集。
表題作の「人間じゃない」と「赤いマント」がなかなか面白かった。
人間じゃないはX-filesにあったような話。
赤いマントの犯行?動機は少し弱いのでは・・・
でもやはり長編のほうが良い。
赤いマントの噂話は聞いたことがないが、普通に広まっている話なのだろうか。
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綾辻さんの未収録作品集。本当にどれも面白かった!
都市伝説的な出だしから始まる「赤いマント」、喫茶店である不気味な女を目撃する「蒼白い女」はラストで鳥肌が立った。
「洗礼」ではきっちりミステリを披露し(犯人分からなかったけど…笑)、幻想ホラー的な色合いの強い「崩壊の前日」、そしてラストの表題作「人間じゃない」は映画「遊星からの物体X」を思わせて非常におぞましく好み。
装丁の美しさもまたポイント高し!!
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未発表短編集。
「赤マント」が人形館の後日譚と聞いて、飛龍想一のその後が読めるのかなと期待したけど違った。でも面白かった。一番好みだったのは表題作の「人間じゃない」あと「蒼白い女」も不気味で好き。
綾辻先生デビュー30周年おめでとうございます。十角館でミステリの楽しさに開眼しました。館シリーズ最終巻期待してます。
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【収録作品】赤いマント(『人形館の殺人』の後日譚)/崩壊の前日(『眼球綺譚』所収「バースデー・プレゼント」の姉妹編)/洗礼(『どんどん橋、落ちた』の番外編)/蒼白い女(『深泥丘奇談』の番外編。時系列的には『深泥丘奇談・続々』所収「減らない謎」の前に位)/人間じゃない(『フリークス』にまとめた「患者」シリーズの番外編)
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装丁が綺麗だったので思わず手に取った1冊。よく見ると綾辻さんの短編集で、しかも、ほとんどが好きな作品とリンクしていたので迷わず購入。
「蒼白い女」がシンプルながらもゾクッとできて好きです。
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図書館にて。
綾辻さんの最新刊!と思って意気込んで予約したらすぐ借りられました。
なぜ…?と思ったら、既刊の未収録・未発表作品の短編集だったのですね。
●収録作●
「赤いマント」(『人形館の殺人』の後日譚)
「崩壊の前日」(『眼球綺譚』所収「バースデー・プレゼント」の姉妹編)
「洗礼」 (『どんどん橋、落ちた』の番外編)
「蒼白い女」(『深泥丘奇談』の番外編)
「人間じゃない――B〇四号室の患者――」(『フリークス』番外編)
読んでいない作品もあったし、人形館の殺人なんかはもう遠い昔の話で登場人物、全く覚えておりませんでした。
『深泥丘奇談』はずっと読もうと思っていた作品だったので近いうちに着手しようかな。確か続編と続々偏も出てたはず。
短編も悪くないけど…やっぱり綾辻さんは長編が世界にどっぷり浸かれるなぁ…。
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さすが、としか言いようがない余韻がずっと残るお話ばかり。
正統的な納得の読後感の赤いマントと人間の中にまぎれているのでは?とつい不気味な想像が止まらない人間じゃない、が好きです。
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『人形館の殺人』、『眼球綺譚』、『どんどん橋、落ちた』、『深泥丘奇談』、『フリークス』に収録されなかった作品を集めた短編集。各作品に物足りなさを感じますが、各短編集の世界観を知ることが出来るので、綾辻行人の入門書として読むのなら格好の一冊だと思います。
ベストは『人形館の殺人』の後日譚に都市伝説を絡めた【赤いマント】。ホワイダニットの佳作だと思います。
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未収録作品集なので、新たな世界観で楽しめて良かった。作中での話では人形館の物語は以前読んだが、時間が経っているので思い出せなかった部分もあって、記憶を辿るのにあれこれ大変だったが、こんなエピソードが新たに出てきたのだなと感じたりなど、楽しく読めた。物語の展開から事件の真相、犯人を推測するのに様々なエピソードが登場し、難解さを感じるも、さくっと読めてしまった。最後の表題作は、著者らしい、館シリーズにも共通するトリックや叙情的なものだと感じた。トリックあり、ミステリー、不思議な世界感ありで楽しめた。
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面白かったです。いろんな作風があって楽しめました。久しぶりに綾辻氏の作品いろいろ読もうと思えました。ホラーを文字で読むと、ビジュアルが思い浮かんでいいですね。じわじわと怖いです。洗礼では安楽椅子探偵思い出しました。