紙の本
まさに現代の出来事
2017/03/20 23:57
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投稿者:にんじん - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても親しみが持てる作品です。
私はそれほど頻繁にラジオを聴かないのですが
すぐ身近で現代の出来事だからなのか、
それとも似たような若者達がいるからなのか、
まるで本当に彼らが存在しているかのようでした。
そして本書で人を信頼出来なくなることも、そこから救うことも人の力であることを再確認させられました。
そんな生きることの辛さを感じながらも再び前に進んでいった彼らに、私はとても励まされました。
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いち深夜ラジオリスナーとして、こんなにもラジオを取り上げてくれる作品に出逢えたことが、とてもとても嬉しかった。
主人公のラジオ遍歴がびっくりするくらい自分と重なって、『知ってる24時』からくりぃむのANNでどはまりした身としては、それだけで感動せずにはいられなかった。もちろんアルコ&ピースも一部二部聴いていたので、こんなに番組の内容が描写されて大丈夫なのか、というくらい出てきて驚きと嬉しさが込み上げた。それこそ、深夜ラジオ特有の「内輪感」のようなものを、読書で得られるとは思っていなかったので、新鮮だった。
ラジオがあるから○曜日は予定を入れられない、というのも、わたしもまるっきり同じ理由で予定を立てることが多かったので、わかる、わかるよ、と思わず頷いていた。
登場人物もとても魅力的で、彼らが少しずつ自分を開いてゆく様子、不器用に関わり合ってゆく過程が丁寧に描かれていて、佐藤多佳子さんの青春ものっていいな、と改めて感じた。
その後の話があったら、ぜひ読みたい。
個人的に胸打たれずにはいられなかったお話でした。大好きです。
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主人公が大学を休学して一年間の逃亡コンビニバイト生活をしながら、人と出会って成長していく物語。
ポッと心があたたまる話だが、なんだか読後感は半端な印象。ジワーっとくるでもなく、不思議な気分になるでもなく。
無論アルピーリスナーとしてはワクワクしたし、楽しませてもらった。
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深夜ラジオ。コンビニ。アルバイト。大学生。高校生。
大学に通えなくなって、これからのことを考えながらもがいている富山が出会った、同じラジオ番組を聴いている佐古田。バイト仲間でチャラそうな鹿沢。自分を気にしてくれてる高校からの友人の永川。
JUNKやANNの実際の番組が話に出てきて、リスナーの端くれとしては興奮した。というかアルピーのラジオ聴いていた人はこれ読んだら顔が熱くなるんじゃないだろうか。ただ、普段ラジオを聴かない人達はこの物語をどう感じるんだろう。
ああ、ラジオってどうしてこんなに私たちに寄り添ってくれるんだろう。この物語の中に私は出てこないけど、でもこの物語の中に私がいる!と思えるような本だった。
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明るい夜って何だろう?とタイトルに惹かれて読み始めた。読み進めていくうちに、映像が頭の中に浮かび、最後まで楽しかった。映画化できそう。最後に、主人公が過去に向き合い、ジタバタと現実であがき、未来に一歩踏み出すシーンが心に残った。
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テーマとなっているラジオ番組の異質さのせいか、その実況が主人公の心情を表わす詩のように作用しているのが面白い。
読後感は人によって変わるかも。
個人的にはあの、ほんのちょっとした成長と、恋愛と繋がるようで直結はしないあの感じがとても好きだった。
交友関係だって同じように続くかはわからないけど確実に大切な思い出や愛情といった気持ちが残るであろう感じも、どことなく最終回を迎えた深夜ラジオっぽい切なさがある。
深夜ラジオとリスナーとの繋がりというのはすごく緩やかなようで、心の芯にまで食い込んでくるものだと実体験として思う。
その感覚を非常にうまく小説に取り込んでいる作品だと感じた。
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なにはさておき、深夜ラジオ聞いてた頃が懐かしくなった。
いろんなツールでつながってはいるけど、孤独感が伝わってくる。
周囲の評価や陰口に怯えながら過ごす若者。
細かいことは気にせず前を向いてゆこう。
そんなテーマでよろしいんでしょうか。
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深夜のコンビニでバイトする大学生が人と出会い成長してくお話。何か昭和の青春小説を読んでる感じだった。若い作家の感性とは違うレトロ感に馴染めず。あまりにピュア過ぎて共感できないまま読了。
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ある「事件」をきっかけに大学を休学し、地元を離れてコンビニで夜勤バイトをしながら一人暮らしをしている、深夜ラジオのヘビーリスナーの男の子。人との出会いや、自分を見つめる時間を通して、心が少し強く少し大きくなっていく様が爽やかに描かれる。
性別も年代も私とは異なる、ラジオという私にとっては全く馴染みのない世界に没頭している主人公は、当初、共感がしにくいかと思ったけれど、繊細だけれど芯が優しく、真面目な主人公が、傷つき悩みもがきながら前に進んでいく姿に親しみを感じ、勇気をもらえた。
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深夜ラジオヘビーリスナーの私に、ずっしりと響く本だった。
人は、人と出会い、関わることで傷つくこともあるが、そこからまた変わることもできる。
冨山たちの生きる深夜の空気感が、文字から私に伝わってきた。
この本を読みながら、シンリズム『ラジオネームが読まれたら』をぜひ聴いてほしいです。
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ディテールがとても細かくて、作者のラジオ愛が伝わってきました。
アルコ&ピースのオールナイトニッポンを聴いていたあのときの気持ちが鮮明に蘇りました。
ラジオリスナーには絶対おすすめの作品です。
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初読。図書館。最近の若者は深夜ラジオをこんな風に聞いてるのか・・・と知らない世界に感心しきり。好きなコミュニケーションツールが”手紙”で止まっている超アナログ人間としては、イマドキが満載だった。でも夜が過剰にゆがむことなく、佐藤さんらしい「明るい夜」だった。若いっていうだけで、生きることがこんなに苦しいものだったね、という点で王道の青春小説。4人の若者の不器用ながらも必死につながろうとする関係は、昔も今も変わらないのだろう。
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インターネットは好きだけど、インターネットのそういうところ嫌いなの。なので、ちょっとついていけないところはあったけどおもしろく読んだ。あの、映画でいうと、途中寝てしまったけど、最後目が覚めてからでも満足して観た感じの。
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ラジオを全く聞いたことないのであんまりよくわからなくて先に進まず、後半からスラスラ進んだ。ワクワクした。
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人とコミュニケーションを取ることが苦手で引きこもりかけた「俺」が、高校時代の友人や、コンビニの深夜アルバイトでの先輩アルバイト、深夜ラジオの同じ番組のリスナーとの関わりを通して一歩踏み出す物語。
「明るい夜」についての考察が興味深い。ラジオはあまり聞かないので面白さがいまひとつわからないけれど。