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あの夏の感動が思い出されます。本当に北海道は沸きに沸きましたから。 しかしその中でも香田監督の多くの苦労があり、そして選手たちも大会ごとに大きな波に翻弄されています。 優勝そして連覇は監督一人の力だけで成しえるものでもないしマー君のみの力で成しえたものでもないということ。他の都府県であれば更に苦労も多いでことなのでしょうね。 様々な甲子園ネタの本もたくさんありますがやはり地元ネタはあっという間に読んでしまいます。 野球を通して物事に対する考え方など勉強になります。
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駒大苫小牧 田中投手と早稲田実業 斎藤投手が投げ合い再試合となった2006年夏の甲子園決勝。多くの人の記憶に残るこの試合が、実は駒大苫小牧が夏の甲子園3連覇達成を賭けた舞台であったことを記憶している人は少ないかもしれません。それまで北海道勢が夏の甲子園で優勝するなど想像もできない偉業であったのに、夏の甲子園連覇、そして3連覇に限りなく近づいたのがあの試合でした。この時、監督として指揮を執っていたのが本書の主人公、香田誉士史氏です。
弱小高校であった駒大苫小牧に赴任後、様々な試練を乗り越えて甲子園出場を果たし、そして連覇。しかしその直後に不祥事が発覚し、マスコミの手のひらを返したような対応に、精神的に追い詰められて、そしてあの2006年決勝の翌年、同校を去ります。そのジェットコースターのような数年間を丹念に取材し、香田氏がいかに大きな葛藤を抱えつつ過ごされていたのかを描き出した長編ノンフィクションの名作です。田中投手の存在だけにスポットライトが当たりがちな”あの試合”にこんな濃密なドラマがあったとは。単行本400ページを超える大作ですが、スポーツノンフィクションが好きな方なら、是非一読をお勧めします。
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なぜ駒沢苫小牧があれほど強かったのか、なぜあれほど不祥事が続出したのか、そしてなぜ監督はあんなにあっさり辞めたのかがようやく腑に落ちた。第一級のドキュメンタリーだった。
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何となく絶対エースの田中将大がいたから夏連覇、準優勝ができたという認識しかなかった。
そうではなく香田監督が種を蒔き咲かせたストーリーが良く分かった。そして栄光の後の哀しい結末も。
いつの日か香田が高校野球の監督に戻ってくる日が来るのだろうか。
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2018年2月24日読了。
427ページ。
2004年から2006年に夏の甲子園を2連覇、準優勝した駒大苫小牧の香田監督のお話。
まさに題名通り「勝ち過ぎた監督」だった。
高校野球は大学野球、社会人野球とは全く異質のもので、他の高校スポーツとも違う。
そんな中、九州出身の香田監督が「まぁ、2年くらい行ってこいや」と言われて1995年に着任するところから始まる。
奇跡と言われた初優勝が2004年なので、着任から初優勝まで実に10シーズンを要するのだが、初優勝してからの周りの環境変化や、高校生という微妙な年代を相手にする事、また前述の通り日本の文化ともいうべき高校野球で優勝することの凄さと、逆に優勝して失うものが非常に興味深く面白い。
思い出すね。あの夏を。
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[常勝の業]2004年と05年に夏の甲子園2連覇という偉業を成し遂げた駒大苫小牧高校。その監督として祭り上げられた香田誉士史の栄光と挫折,そして偉業の裏に隠された濃密すぎるドラマに迫った作品です。著者は,『甲子園が割れた日』でミズノスポーツライター賞最優秀賞を受賞した中村計。
完璧。ジェットコースターのように上下する駒大苫小牧と香田監督の運命に,読んでいるこちら側の気持ちもぐわんぐわん揺さぶられました。抑えながらも熱がしっかりと感じられる中村氏の筆もお見事の一言。観る甲子園も素晴らしいものですが,読む甲子園というのもこれまた乙なものです。
〜駒大苫小牧は,要は勝ち過ぎたのだ。〜
絶賛が集まる理由がよくわかる☆5つ
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駒大苫小牧の活躍振りは、田中将大というスーパースターの印象しかなかったが、香田監督というスーパー監督による伝説だったことが、本書でわかった。
何か事を成し遂げるためには、様々な葛藤や矛盾を内包しながらも、必死にもがきながら行動していくことなのだなということだと理解した。
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中村さんの深い取材に基づいた内容です。香田さんのやり方は今の時代では無理だと思うが、ここまでやらないければ強くなれなかったと思う。同時にマスコミの闇の部分も分かった。マー君世代の話は最後の最後まで悲しかった。西部ガスをこれから注目して見ようと思わせてくれる内容でもあった。
香田監督は強がりで小心者に感じたけども、駒大苫小牧の去り方がすごく寂しかった。
あの強い駒大苫小牧は香田監督だからこそ作れたチームであり、時代が時代だけに許されて子どもたちも着いていけたのだと思い、今の子どもにあのやり方をしたら、ワイドショーのネタになるのではないかと感じた。
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駒澤大学付属苫小牧高等学校、通称「駒大苫小牧」の野球部監督として招かれた香田誉士史監督の実話。
夏の甲子園で2.9連勝(優勝・優勝・決勝で同点再試合での準優勝)した監督で、北海道に活気をもたらしてくれたので、みなさんも知っていると思います。
輝かしい表舞台の裏では、勝つための努力もさることながら、コーチや野球部員による不祥事、ほかに数限りない障害を、自ら病に侵されながらも乗り越えての連覇。感動の涙が零れ落ちるのが必至です。
ほとんどの人が、強かった駒大苫小牧の監督としか知らないと思いますが、事実を知ると、その壮絶さに驚き感動すると思います。
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432頁と分量あるが面白いので1日で一気読み。
私学が越境生のお陰で勝ったのかと思い込んでいたが、最初の優勝のときは地元北海道生だけだし、田中将大も指導法に惚れての志願入学だったとは。。壮絶な物語。
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一人の強烈な個人がチームをまとめて勝ち進むという物語は、分かりやすく心に響く。しかし現代において、そうした形のチーム作りはあらゆる意味で極めて困難になったということを理解させられる本書。
取材力、構成力、対象との距離の取り方。どれをとってもレベルが高い作品。
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勝ち続けたことで、逆に不遇な人生を歩まざるを得なかった幸田監督のノンフィクション。なんとも切ない。ただ、野球ファンであれば、この事実を知っておいた方が良いだろう。
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細かい描写もあり、取材には苦労したとは思うが、終わりのほうはやや冗長的か。
高校野球の監督は、一種の狂気じみた情熱を持った人物だと思う。この本を読んでつくづくそう思った。
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苫小牧が甲子園で優勝するなんてありえないと思っていました。あの3年が、北海道や自分をどれほど勇気づけてくれたでしょう。香田監督の才能(異能)のすごさを、鮮やかに表現してくれています。高校野球の内幕なんて、何にも知らないのだなと感じました。
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試合を観ているだけではわからなかった駒大苫小牧野球部の内情を知ることができた。駒大苫小牧が甲子園連覇した当時はここの監督まだ若いのにすごいなと思っていたが、その裏にはとてつもない努力があったのだなと思った。色々なことを犠牲にして苦労して、駒大苫小牧を強くしたにも関わらず、優勝した後はまた別の苦労があり、切ないなと思った。