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戦国黎明期を駆け抜けた北条早雲の新しき姿! 応仁・文明の乱で荒廃した都。備中の荏原庄で育った伊勢新九郎は、守旧勢力の権力闘争を憎み、下向した駿河で、東国を新天地とすることに定めた。彼ら一族の前には、茶々丸、三浦道寸ら好敵手が立ちはだかる。
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戦国時代初期の北条早雲の国盗りを描いた作品。搾取する旧守勢力を憎み、伊勢新九郎(後の早雲)は民を主とする政治を目指す。
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北条早雲のお話し。
激動の国取り合戦!室町時代。
人物の名前も難しいしたくさんの人がややこしく登場するから読解が大変だったけど、武士は自らのため、国のためと戦うけど早雲は民が幸せになる世 楽土を作り上げるためにこそ、武士の世を終わらせようと関東統一を目指す人でした。
志半ばで生涯を遂げてしまうけどその想いは子孫へ。
豊臣秀吉登場までは北条家は民のために戦ったんですね。。
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応仁の乱、室町幕府あたりの物語を読みたくて手にしたけど、登場人物がぜんぜん覚えられないのと、敵味方がぜんぜんわからなくなって途中で力尽きた。。。
2019.8.25
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伊勢新九郎盛時、いわゆる北条早雲を主人公とした物語。
下剋上の象徴として挙げられているが、名こそ知れども、
実際にどういう人物だったのかわかっておらず、
それを少しでも知りたくて、本書を手に取った。
著者の後北条氏に対する熱量は凄まじく、
溢れんばかりの慈愛ともいうべき眼差しが随所に滲み出ているが、
最新の学説をベースにしているということもあってか、
やはりリアリティがあるように思え、一気呵成に読み通せた。
福寿応穏、とてもよい言葉だと思う。
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読み終えた時の第一印象は、「戦の多い歴史小説だったなあ」というバカみたいな感想だったりする。応仁の乱から戦国時代へ。北条早雲を主人公とした『黎明に起つ』という歴史小説は、理想のために戦い続けた武将の物語です。
家と政治の思惑が絡み合う中、将軍、足利義正の弟である義視の元に仕えることになった、12才の新九郎(後の早雲)。しかし何の運命の悪戯か、その立場から実兄と対峙し、結果兄を自らの手で殺してしまう事態に。
政治と権力、そして様々な思惑が「魔」として跋扈する京を離れた新九郎は、家系が代々治める領土に戻るが、運命は再び新九郎を京へ呼び戻し……
伊東潤さんの歴史小説はいずれも漢くさいというか、熱量がいつもスゴく感じます。今回もそんな熱さが随所に感じられる作品。
領主として何を目的として生きるのか。新九郎がたどり着いた真理は「民のため」というものでした。応仁、そして戦国時代と世の中が様々な権力者や武将たちの政争や思惑で荒れていく中、新九郎はただ一人、民のために、争いのない平和な世の中のため、旧勢力たちに戦いを挑んでいきます。その姿勢や覚悟の描き方というものが格好いい。
で、その格好良さがスマートな格好良さでなく、どこか迫力や気迫に満ちた、漢らしい格好良さなのが良いのです。
そして、自らの死期を悟った宗瑞(新九郎の法名)の迎える、クライマックスの一騎打ち。武士の時代から新しい時代の黎明を象徴する一戦。このシーンも読み応え十分! 血湧き肉躍るというべきか、ここでも改めて伊東潤さんの筆力を感じます。
新九郎以外で印象的だった登場人物は、阿茶という女性の金貸し。新九郎の領土内で流行病が起こった際、新九郎はその対応のため、多額の借金を重ねます。その借金の貸し手が阿茶なのですが、新九郎と阿茶、愛とか恋とかいう言葉では収まらない、二人の逢瀬と阿茶の思い。一筋縄でいかない男女の縁と哀しさが、描かれていたと思います。
もう一点、伊東潤さんの熱量を感じる点といえば、史実の部分の書き込み量。正直歴史の流れについていけなかった面も無きにしも非ずなのだけど、史実に対する誠実に向かい合い、そこから浮かび上がる歴史上の人物の思いを熱く描き切る。そんな伊東潤さんらしい歴史小説だったと思います。
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普通に早雲が伊勢家の出身というのが最新の学説とは知らなかったので新鮮な気持ちで読めた
武将として家のために働くことを夢見る青年から、民の安寧を願うまでの成長が丁寧に描かれている
当時の複雑怪奇な政治状況もできる限りわかりやすく整理されていたと思う
また個人としての戦い(鎧をつけての特殊な戦闘)も数千人規模の合戦も、変革を遂げつつある城の描写もリアルで作者の造詣の深さが伺える
時代の流れとして、守護大名から戦国大名への転換点にあり、この小説でも
・中央と地方の二重・多重支配の打破
・医療充実や貧困対策、災害復興
・地場産業の振興
・海路などの交通の整備、治安維持
・基本税の減税と検地による脱税防止、産業振興による増益
・軍隊の兵種別編成の高度な作戦に基ずく連携運動
などが新しい地方分権時代の領主の資質として描かれていたように思う
一方でライバルといえる道寸も上記のような資質はあるようでありその違いが何だったのかとゆうのが今一つはっきりせずそこが唯一もやっとした
武士をやめて、職業政治家を理想としていたのか、中央からの完全な独立を目指していたのかどうだったのだろう
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登場人物が多く関係性の把握が難しい。まあ、そういう時代なのだろう。少し早雲が理想的な君主すぎ?カオスな状態を統一して治めたのは彼の功績ですが、結局は戦が強かったのだろうな。