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どこまでが実話なのか?という楽しみ方ができる小説。成功して調子に乗っていくKの結末が気になって仕方ない。後半、高級車を購入したけどテンションが上がらないシーンが何故か記憶に残っている。
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フィクションなのかノンフィクションなのか、どうなんだろ〜と興味を持ちながら読みすすめた。
最後の数ページが、読み取れなかった…。
結局、客観的に自分の姿を見つめてみたということなのかなぁ。
今まで、羽田K氏がテレビに映っていてもスルーしてたけど、今後は発言とかは気になって見るだろううな。
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芥川賞受賞後の狂騒をメタフィクションとして描く怪作。テレビに出まくり多くの女性と交遊する日々は、スピード感を持って語られ、めちゃくちゃ面白い。現実の著者とも重なり、ある意味私小説的な側面がある。一方、狂騒の果てに至った諦念は、著者の本音なのか? 解釈の余地を残す最後も味わいがある。
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著者の作品はいつも主張がはっきりしていてダイレクトに私に揺さぶりをかけるのだけれど、本作品は珍しくそれがありませんでした。
突然有名になってしまった「成功者K」の経験する、非日常的な世界が描かれたお話です。
芸能人や成功者達の日常やTVの裏側をリアルに描くので、つい下世話な好奇心を刺激するタレント本や週刊誌を読むような気分で楽しんでしまいました。
・・・なんですけど最後はパラレルワールド的な終わり方だったので、気になるところが全然回収されず消化不良でいます。
著者としては、結局最後は自分は「小説を書く」ことでしか自分を表現することはできないということに気づいた、ということが重要項目であり、ドッキリ企画はどうなったの?とか美人ストーカーとは和解したの?などといった飾り的な部分は未解決でも差し支えない、というか意図的にけむに巻いたのかもしれないですけどね…でも、お蔭で私の読後感はよくなかったです。
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芥川賞を受賞して人生が変わってしまったKが主人公。著者羽田圭介自身の経験がベースになっているとされ、どこまでが実話で、どこまでがフィクションかわからないような話となっている。
「情熱大陸」の密着取材など芥川賞作家の日常を覗き見ることができるという興味本位な面白さはあり、気の向くままに性交ができるというこんな世界があるんだ、というような感慨は持ったが、いろいろな伏線が中途半端なまま、最後のほうで突然ぐだぐだとした展開になってしまったのは、ちょっといただけなかった。「これで終わり??」という感じで、正直あまりよい読後感ではなかった。
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非常にリアルな設定で、小説として読んでいいのか現実の話をしているのか混乱する。
芥川賞をとった小説家の自意識、芸能人になり変わっていく日常などが詳細に語られる。
小説の構成も秀逸で、メタ的な視点でこの小説自体について話したり、
主人公Kの記憶自体が混濁する表現により文章に不思議な浮遊感が現れる。
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小説と言うものに縁遠くなっていて、久しぶりに読んだ現代の、そして日本の小説。
読後感は「傑作ではなかろうか」。速読でない読み方でw、とても面白く読めた。
話は小説家自身がモデルの主人公の出来事が全てで、他の人物は主人公Kの絡みでしか描かれない。平凡人から成功者としての有名人へとなったKに巻き起こる変化、そして舞い上がり。ふた昔前の小説なら、自己の「内面との対話」というような近代自我意識が色濃く出るところだろうが、ここでは俯瞰的な突き放した視線で、Kを淡々と描写する。冷笑的にも一部諧謔的にも感じる。
珍しく私が読んだ、数少ない現代日本の小説『コンビニ人間』が、なんとここで「成功者M」の芥川賞受賞作として取り上げられていたw。あの小説にも主人公は、コンビニ店員モードのスイッチを入れて起動させ、それを客体視して淡々と叙述していた。現代の小説の描き方として、共通のものを感じる。
読む前に一つだけこの作品の書評(というか感想のようなものだったが)を読んだ。曰く「作者自身がこういう人間で失望した‥」というような要旨だったが、これはずいぶん素朴というか、参考にならない凡庸な書評(というか感想)だった。
近ごろは、原文日本語の文学はあまり読んでいないが、日本語の文章は大量に読んでいる。多くはブログだったり、ニュースサイトだったりSNSの短文。こういう短いものばかり読んでいて、久々日本語の長編を読むと、作家の、特に長い文章を書く力に感心する。細部の表現だけでなく300ページを始まりから終わりまで破綻なく仕上げどの箇所にも緩みが無い。これは優れたプロの技である。
この、妙なところに関心したのが、ここに感想を書くきっかけw。
ラストは賛否両論があるのでは? だが少なくとも自分はあのようなラストは読んだことがなかった。これほど物語が量産される時代に読んだことのない小説の終え方、というのは肯定ポイントであると思う。
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芥川賞受賞により劇的に変化した著者の後日談、ノンフィクションのような小説。6割5分が真実という。
芥川賞を受賞した「成功者K」は、テレビに出まくり、ファンの女性をつまみ食いし、モデル上がりの女優と付き合う。
芸能界の裏側、暴露本のよう。
事務所に所属せず、出演番組を自分で選び、ギャラ交渉を行う。
テレビの望む役割を演じ、需要のあるときに稼いでおこう、モテる時に遊んでおこうという徹底した態度、考え方はむしろ清々しい。
ラストはすっきりしなかった。
あと、密着番組(情熱大陸)は腹に据えかねたみたいで、批判的に書かれていた。
(図書館)
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作者を想像しながらセイコウ体験を楽しく読んでいたが
途中からやり過ぎだろうとなり
ドッキリ企画がいつ発動するのかこたらがドキドキし
どうなるのだろうと思っていると
夢と現実が曖昧になりなんなので終わる
初読みなのでもう一度読んだら見え方が変わるのだろうか?
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もう装丁見たまんま、著者をモデルにした私小説風だが、なかなかに露悪的で俗っぽい物語だった。芥川賞を取って成功者となったKは、宣伝のためとTVに出まくり、少しでも好みの女性ならセックスしまくる。金銭欲・名誉欲より、ダントツで性欲が凄い。傲慢ななかに小心者も感じさせ、ほぼ半笑いで読了。内容は俗だが、文体が流石芥川賞っぽいので、そこまでゲスには感じられなかった。少なくとも『スクラップアンドビルド』を挫折した私にはこっちのほうが合っているようだ。それにしても幸せって何だろ?成功とは比例しないね。
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プライベートを隠さず書かれいている作品だ。
テレビに出演するということによっての知名度による力、また怖さという部分がわかった。近所でマスクと帽子が必須なこと、芸人の中でのトーク、いじられキャラを現実でもされるきつさ、嘘で笑いをとることで自分を見失うこと、性でしか遊びを見つけられないこと、、きつすぎると感じると同時におそらく一生経験にできない体験を少し想像することが出来た。
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最初読み始めてからは、ひたすら淡々とkの成功っぷりが書かれており、「なんだちょっとした自伝かー」なんて思っていたら大間違い!!
飽きてきたな…と思いながらただただ日記を読んでいるように読んでいたわたしの前に突如として真っ白な霧がかかり、そしてさらっとどこかへ消えていかれたような結末でした。取り残された気分で「え…」と言ってしまいました。このモヤモヤこそ純文学!
300ページという長編であり、尚且つ単調に書かれた文でありながらも読みやすかったのは羽田さんのすごいところなんだな…と感動しました。
この「成功者k」が「羽田圭介さん」のことなのかを気になってしまっている時点で完全に羽田さんの罠にハマってしまっている気分なのですが、「本当ってなに!?」というこの悩みこそ、このストーリーのキーになっていると思いました。
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タイトルのダブルミーニングには笑えたけども。
周りのお陰で成功者となり。
自分から目立とうとしたわけではない人間が、ふとしたきっかけで目立ってしまったことによる苦悩。
これは実体験なのかな?
あとラストはもやっとした!
どういうこと??
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作者の経歴と重なるところがあり、登場人物が比較的イメージしやすく、読みやすかったです。
結末については、賛否両論あるとは思いますが
読み終えてからどの部分が虚構であり現実なのかということを考えながら振り返れ、楽しめたのがこの本の評価ポイントです。
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2021.23
最後の展開がどうなるか楽しみに読み進めていただけに、よくわからない終わり方は残念でした。