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さすが。さすが成功者K!
わたしは成功者Kの周りのファンのようにすべての作品とは言えないけどちょいちょい読んでましたが、なかなかコアなので好きな作品は少なかったのですが、これは大好き笑。
まず今までの作品の中でも群を抜いて読みやすいです。それは多分テレビの力かな。
わたしがKを初めてテレビで観たのはアウトデラックスだったけど。加藤千恵さんのTwitterもフォローしてたので閣下の姿も観てましたが、アウトデラックスのKはぶっ飛んでて、正直なのかネタなのかわからない感じが最高だったなー。
楽屋ネタを持ってくるのはずるいのかもしれなあけど、同時受賞した又吉は思いっきりそれだからね、いいと思う。ラストの混沌とした感じが好き。ドッキリだったのか、醒めたのか、それとも端からパラレルワールドで別次元なのか、創作なのか、わからない感じがすごく好き。
全身全霊で描いた作品、熱量がすごい。好きです、成功者K最高、抱かれたくなっちゃう☆
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元々純文学を読むタイプではないが、プルーフをもらってので読んでみた。
意味がわからない。いや、大部分のストーリーは分かるんだけど、ラスト何ページかが理解できない。
おそらく話題になるだろう、これが実話かどうかはどうでもいい。ただ、実話でなくてもムカムカして腹立つわー。女を取っ替え引っ替え、ただセックスだけを目当てに。きー!
でもきっと成功者Kのごとく、こういうことをしてる著名人はたくさん実在するんだろうな。
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話自体が、実話か虚構かわからない書き方をしていて、露悪的な魅力がある。露悪的すぎて逆に潔い。
そこに、純文学作家である作者の分析やまなざし、他者から見たら愚かしいけれど切実な不安がまぶされていて、心をつかまれた。
今までの作品も、普通の人ならこういう思考回路はしないよね、というずれた方向に真剣に悩んだり努力したりする主人公が哀しくもおもしろい、という作風だったけれど、今回もそれを感じた。
終盤の編集者とのやりとりは考えさせられた。
「作家の人生なんてそもそもフィクションみたいなものなんだから、小説には現実をそのまま描けばいいんだよ」
「いくら虚構を書いたつもりでも、作者の想像力の範囲を規定しているのが実人生なんだから、それはもう、現実をそのまま書いている、という自覚が必要なんだよ」
ラストが少しわかりにくかったり、急いで出版したっぽい部分があったけれど、読後も読者の中に種を植え付ける作品でした。
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どうにかがんばって3分の1は読んだけど、
なんの展開もなくただただファンの子を次々たぶらかして
性交してるだけでなんの面白みも感じられず途中でgive up。
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途中挫折。
女とする、そればかり描いてあり、嫌気がさしてきたので、読むのやめた。
またチャンスがあれば、再読するかなあ?
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徹底した取材、というのが優れた小説のための要素の一つであるらしいのだけれど、作家自身が一時期やたらとテレビに出まくっていたのはこの小説のためだったのだな、と理解した。あれは潜入取材だったのだ。芥川賞受賞後の生活に材を取ったのではなくて、この小説のためにテレビに出まくっていたのだ。更に言えば芥川賞を取ったからテレビに出まくれたわけであり、そう考えれば芥川賞を取ったことも、根本的に小説家になったことも、全てはこの小説のためにあったのだ。
と、言ってしまえばそれは言いすぎか。
優れた小説の要素としてもう一つ挙げられるのが、文体、というものであるらしい。それについてもこの小説の中では言及されている。「一人称なのか三人称なのか」「人格の持続性が」云々というくだりであり、その近辺で話者と主人公Kの立ち位置のズレが露呈し、小説のメタフィク感が強くなる。つまりこの文体が、初めから意識的に採られていたものだと分かる。そうして最後に提示されるいくつかのパラレルワールドの中で、Kは小説を書く日々に戻って行くことを選択する。それはつまり、羽田さん自身の「なんやかんや卒なくこなせる俺だけど、やっぱり俺にはこれしかないんだよ」という、「小説家K」宣言なのではないだろうか。
上記と同じ場面で「作家の人生なんてそもそもフィクション」というセリフがあったけれど、それを実証するかのような小説であり人生(の一時期)だと思う。それを露悪的に、悪趣味に、自らへの誤解や偏見も厭わずに道化に徹して小説にするという、「小説家K」の生き様を見た気がする。
そういえば序盤で「パラレルワールド」という言葉が登場していたけれど、実はその時点で、「これはフィクションですよ、リアルではないですから鵜吞みにしないでね」と保険が掛けられていたということだろうか。これはフィクショナルな私小説、もしくはパラレルな自伝小説なのかもしれない。
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著者自身をモデルにしたキワモノ小説と呼ぶことが出来ましょう。
芥川賞を受賞した「成功者K」は、テレビに出まくり、芸能人やファンの女性たちとセックス三昧の日々を送ります。
著者も芥川賞受賞後にテレビに出まくっていましたから、「セックス三昧も事実なのだろうか」と読者はのぞき趣味のような心境でページを繰ることになります。
週刊文春によるスクープや、村田沙耶香の芥川賞受賞(作中では「成功者M」と表記)など実話がかなり盛り込まれていて、どこまでが現実でどこからが虚構なのか分からず、幻惑されっぱなしでした。
しかしまあ、これは紛うかたなき小説でしょう。
最後まで読めば、それがよりはっきりします。
小説に対して、現実と虚構の境目を問うのは野暮というもの。
それに、この小説が主舞台としている芸能界こそが、現実と虚構の溶け合った汽水域のような世界なのだからして。
うん、十分愉しめました。
成功者Kは、成功者になって以降、高級マンションに移り住み、ドンペリニヨンなどのいい酒を飲み、メルセデス・マイバッハS600に乗り、それだけならまだしも一般人を「貧乏人」と露骨に見くだします。
たとえば、辻仁成にこんなことを書かれたら鼻につく、というか腹が立ちますが、著者だと何故か許せちゃう。
本読みでFB友達のIさんが書いていましたが、著者のどこかとぼけた感じの作風が、そうさせるのでしょう。
こういう内容の作品を、読者の反感を買わずに面白おかしく読ませる作家はあまりいないかもしれません。
恐れ入りました。
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初出 2017年「文藝」
2015年の芥川賞受賞作家による、芥川賞を受賞した作家が自らを”成功”者と位置づけ、テレビに出まくって、好みの女性ファンと次々に”性交”するという”私小説風”の作品。
おそらくはテレビのバラエティ番組の作りを思い切り揶揄しているのだろう。
作品中でも自らの顔を表紙にする『成功者K』を執筆するのだが、最後が「実は幻だった」的な展開で意表を突かれた。
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『スクラップ エンド ビルド』面白かったので、この本もとても期待していました。最初から中盤までは楽しんで読みました。でも、最後の6分の1を残してギブアップしました。
フィクションだと思いつつ、読んでいると羽田さんの顔が浮かんで来てしまったのと、性交のくだりと主人公の語りの繰り返しで、「もうお腹いっぱいです」となりました。
最後まで読まないと何とも言えませんが。
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芥川賞を受賞して有名になりテレビに出るうちに、素の自分・自然な自分がわからなくなるK。終盤、Kの妄想と現実の境目がぼんやりしてきて、なんとなくフワフワして終わった。
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2017/04/29
移動中
入れ子構造なのか、夢オチなのか、どこへ持っていくのか、期待しつつ読める、その露出効果は面白い。
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結局のところ何が言いたかったのかよくわからなかった。タイトルが面白かったので作者の穿った視点からみた芸能界や芥川賞の後日談など、どんな風に表現するのだろうかと期待して読んでみた。が、さしてひねりのない芸能界の裏側や下世話な話、やたらに出てくるあまり上手いとは思えない雑な性描写。全体的に滑稽ではあったがそれが面白いとは思えず・・・結局のところ、成功者K自身が何を言いたかったのか自分には伝わってこなかった。
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芥川賞を受賞した作家K
その後TVに出まくり、出会った女性と。。。。
作者本人のノンフィクション?
を思わせる?
そこが狙いなのかな?
お笑い番組に、密着番組、そしてドッキリ。
その結末は?
何故だか、羽田くんの作品は嫌いじゃないので
結構読んでるけど、そうじゃない人は、読まない方が
良いかもね。
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売れない作家であったKが、芥川賞受賞。
それをきっかけに生活が激変する。著者の自伝的小説。あくまで小説。
成功しだしてからの成功者Kの成功っぷり、人生の勝ち組っぷりに一般人のオイラには腹立たしく、はよ落伍者Kになれと黒い心で読んでおりました。
たぶんこの小説が悪いわけではなく、オイラの心が黒いだけですごめんなさい。
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読了せず。
Kさんの話芸が合うか合わないかで、すべてが決まるタイトさな気がする。
私が女性だからKさんを気持ち悪いと思うのか、誰から見ても気持ち悪いのか、どちらなんだろう。