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世界旅行していた、大天狗赤玉先生の息子、二代目が京都の街に帰ってきた。赤玉先生と二代目は昔、激しく争ったこともあり、天狗の様子を窺っている狸界は騒然となる。赤玉先生と二代目と同じく世界旅行から帰ってきた弁天の関わり、怪しい天満屋、夷川の長男で僧の呉一郎、南禅寺家の玉蘭と下鴨家長男矢一郎との結婚話など、矢三郎の周りで狸と天狗と人間がうごうごする。
一巻とはまた違う雰囲気。でもまた狸たちが可愛い。矢一郎と玉蘭、矢三郎と海星の結婚に関しても可愛い。新たに登場したキャラクターたちがとても面白い。
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今回も楽しかった!
キャラクターが、前作より自分の中にすんなり入ってきて(慣れたのかも?)、世界観に浸れた感じ。
色々な二代目の登場にわくわくしつつ、やはり赤玉先生はすごい天狗なんだとか、弁天が前より優しい気がするとか、淀川教授の狸愛に感動したりした。
私はおばあちゃん狸が大好きです!
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著者の作品は、相変わらず表現が独特で面白い。ただ前作や聖なる怠け者の冒険を読んだ時ほどの衝撃的な印象はなかったので☆4つ。でも好きな作家ベスト3の一人には変わりないので、続編が楽しみ。
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オモチロイ阿呆な物語、学生時代に読んでからずいぶんと経ったけど続編が出て嬉しい。夜は短し走れよ乙女、の映画もあるしほんま森見登美彦ワールドに浸るこの時間が好ましい。面白くない世の中を面白く生きるには阿呆に遊ぶしかないだろ。
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今日も京都で天狗と狸。
アニメも二期放送で嬉しい。単行本が出たときに読みましたが,割と忘れているおめでたい頭。なんで海星が矢三郎の前に現れないのか,とか。
「二代目」とは誰のことか。下鴨総一郎の跡を継ぐのは,偽右衛門としては矢一郎,希代の阿呆としては矢三郎かもしれない。夷川の跡継ぎが帰って来たかと思えば,それは早雲本人であった。そして如意ヶ嶽薬師坊の二代目は。様々に父と子の姿が描かれる。憎んでも父は父。
海星を許嫁として受け入れていても,矢三郎は弁天様に惹かれていく。阿呆の血か。狸鍋に落ちる未来かもしれないけれど。
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前回からお馴染みである狸の下鴨家や夷川家、天狗の赤玉先生、金曜倶楽部の人間、弁天、淀川教授たちに加えて、英国から帰ってきた赤玉先生の二代目、将棋が大好きな南禅寺玉瀾、怪しい幻術師天満屋、十年ぶりに京都へ帰還した夷川家長男呉一郎、菖蒲池画伯など、新しい登場人物も出てきます。
下鴨総一郎の三男矢三郎を始めとする彼らの「阿呆の血」がまた騒ぎ、京都で数々の騒動が起こります。
今回は、長兄矢一郎と南禅寺玉瀾が結婚したり、矢三郎と海星が許嫁に戻ったり、心が温まる話もありました。しかし、弁天が二代目に敗北して沖の洋館に立て籠り、「可哀相」でした。“弁天に必要なのは私ではない。狸であったらだめなのだと。(p531)”という矢三郎の健気さも、読んでいて苦しくなりました。みんないい子たちだから、しあわせになってほしいと思ってしまいます。
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シリーズ2作目。
今回も人間と狸と天狗がドタバタする話。いろんな事件が絡まり合って次から次へと騒動が持ち上がる。
今回はタイトルが二代目の帰朝となっているので、この二代目がさぞかし重要人物かと思ったがそうでもない感じ。騒動の本筋は前作からの続きと言って良く、二代目が帰ってきたから騒動が持ち上がったわけではない。狸界を仕切る立場を巡っての騒動で、その周辺に厄介な人が登場したり、二代目や弁天が絡んだり。
そして今回は終わり方がなんだか切なく、前作のような爽やかな終わりではない。次回作のへの含みなのか?
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やっぱり好きだな、この人の作品。舞台が京都だから、鮮明に思い描ける場面も多々ありだから余計にかな。愛すべき毛玉たちの古都を駆け回り活躍する様を想像するとすごくわくわくします。他の作品のような独特の妖しい世界観はぶっちゃけないけど、この物語にはこの感じがいいんだろうな。とにかくみんなかわいい。
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1巻読了後から間を空けて読了。
2巻読み始め時は玉瀾先生の存在を忘れてしまっていたけど、読了時はしっかり大事な存在に(自分の中で)。
阿呆な感じは他の大学生が活躍する
森見登美彦作品と共通しているけれど、
いつ人間に食われてもおかしくないという、
謎の緊迫感が阿呆の空気の裏で走り続ける作品。
つかみどころのない奇術師や
弁天さんの脅威となる二代目など、
新キャラも盛りだくさんで満足感あり。
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前巻を読んだのがだいぶ前だったので全く内容も登場人物も覚えていませんでしたが、補足もちょくちょくあったので思い返しながら読めました。結構な厚さに抵抗がありましたが面白くあっという間に読了できました。
終わり方がいまいちスッキリした感じがしないので続きがあるのかな。
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「人生はオリンピックにあらず。どんな手段を使っても勝つべきだ。」
前作の続編。
狸の恋愛に進展があり、とても温かい気持ちになる。
叔父の活躍は敵ながらすごい。
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前作を上回る大騒ぎだった。
狸、天狗、人間
いずれも負けず劣らず大活躍。
二代目如意ヶ嶽薬師坊の帰朝により
京都の狸界に巻き起こる波乱。
黒い隠謀の影が見え隠れする。
7つの章に分かれた物語は
それぞれ単独でも読み応えのある話だが、
それらが複雑に絡み合い
最後に一つに収束していく様は圧巻。
作者らしい独特の言い回しの文章、
読みながらニタリとしてしまう
ユーモア溢れる展開も満載。
ファンタジックな小道具が
幾つも登場し心踊る。
最後は切ない描写で印象的。
楽しい時間を過ごすことが出来た。
あとは完結編が出るのを待つのみ。
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『有頂天家族』の後編。どうやら3部作らしい。今回も矢三郎家族が大活躍!ぽんぽこ仮面まで出てきて、本当にヘンテコな小説だなあと思わせてくれる展開に。今回は狸たちの幸福ありの展開な一方、全編よりもずっとハラハラさせてくれる展開で、あっという間の読了でした。三部作目も早く読みたいところです。
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有頂天家族の世界がとっても好き。会話や描写にユーモアがあるところも好き。地獄はとっても興味深いなぁ(あんまり知るのは怖い)。
私は高嶺の花、弁天様のファンです。
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狸界と天狗たちの賑やかな顛末記、1巻に続き面白かった
この作者は、現実と不思議さの境界のぼかし方がうまいなぁと常々思っている
けれど、本シリーズではそれに加え、シリアスさと可笑しさの境界も曖昧にしているように感じた
内容は鉄砲が出ていたり、狸鍋食ったり、天狗たちが超常の争いをしたり、骨肉の身内紛争や憎しみとわりかしシリアスである
狸界を揺るがす騒動は殺すことも辞さいない血縁者同士のイザコザであるし、天狗たちのそれは100年に渡る恋慕のもつれだ
天狗たちも狸たちも、他者への嫉妬があって根も深い
だが、それらを飄々とこなし、面白おかしく見せてくれる下鴨一家と狸たち
そうやってシリアスである事に対する読者の感覚がぼやけていくのである
まさに面白きことは良きことかな
とはいえ弁天と矢三郎の関係等など、それだけでは片付きそうもない展開もあったりして、次巻がまた楽しみである