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予想していたよりも軽く、肩の力を抜いた内容だったように思う。
また文章の途中に入る( )を、若者が使うセルフ突っ込みのように感じてしまって、ちょっと苦手だった。
後半よりも前半に書かれていることの方がためになった。
幸せな時ではなく、病んでいる時に相手がどういう態度をとるか。たしかに海外旅行に行くのは良い方法かも。怖いけど。
それから外部評価の話。
本当に自分は、自分が思っていたよりも自身を過大評価しすぎてしまっているのだろう。
「この程度だと思われている」ことに対し、理不尽に感じてしまうのだろう。「この程度」であることを認めるしかない。
結婚したくなったかというと難しいけれど、相手を見つけるための指針というか方向性は見つかったように思う。
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「結婚前の人は、したくなる。結婚している人は、気楽になる」
ホントにホントにそのとおり。具体的なアドバイスのひとつひとつは、ごく当たり前のこともあれば、ひとりひとりがそれなりに工夫したり葛藤しなければたどり着かない境地でもある。
結婚に困難はつきものだ。だけど、たったひとりで困難な「人生」に立ち向かうのはもっと困難だ。そもそも人はひとりでは生きられない。(それも“芸のうち”とウチダ先生は常々仰っており)
結婚について不安なことのあれこれに「幸せになるための魔法」をかけて「それでは一歩踏み出してみようか」と背中をおしてくれるような一冊。
さりげなく、夫が見つけるような場所に放置しておこう。
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結婚を考えるにあたってとても参考になる本。
自己実現でなくて生存戦略。そうは分かっていても、難しい。
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ブクログの献本応募して、頂いた本です。
自分自身が結婚3年目で、新婚の頃とは違い、客観的に、お互いの良い所も悪い所も目に付くようになりました。
帯の「結婚前の人は、したくなる。結婚している人は、気楽になる。そのためにこの本を書きました」との事で、読んで改めて、「結婚とは何か」みたいな事を考え直しました。
まあ、もともと、生まれも育ちも環境も違った2人が一緒に暮していくわけですから、自分の思うようにいくわけがないので、そこをどうやって折り合いをつけていけるかって事が大事なんだな、と改めて思いました。
自分が感覚的に、抽象的に感じていた事を、言葉にして表現してもらった事で、「ああなるほどな」と思ったり、「やっぱりここは間違ってなかった」と確信したり自信を持ったり。
個人的に、一番ためになったのは、お小遣い制・家事分担・病気になったときの事についてです。
実は、私も、お小遣い制にした方が良いのか?と何度も思った事がありました。
お金を持っていたら、持ってる分全部使おうとするし、2人の為の貯金などをしてる様子もなかったので、お小遣い制にした方が「貯金も出来て、無駄も減るのでは」と考えていました。
ただ、同時に、それをすると、夫の出世や社交性を阻みそうだな・・とも思いました。
内田先生の言う通り、「男には付き合いがある。」それは、一緒に暮していて、ひしひしと感じていることだし、母の言った事も思い出しました。「お父さんは、付き合いなどで、たくさんお金を使ったけど、それをしたから出世した」みたいな事を言っていました。ならば、お小遣い制なんて、そんなみみっちい事するのは止めよう、内田先生の言う通り、生活費としていくらか回して貰って、残りは、自分の好きに使わせれば良い・・その方が、お互い楽なのでは、と思い始めました。
今回、「この本を読んで気楽になる」というよりは、「気楽になるための考え方・自分の家庭の正解を探す」といった感じでした。この本を読んで、内田先生に同意する人もいれば、異議を唱える人もいるでしょう。価値観が違うのですから、人によって感じることが違うのは当たり前です。むしろそれによって、自分の家庭ではどうしたら良いのかを改めて考えるヒントになるのではないでしょうか。
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一時期ほど熱心に読むことはなくなっていたけれど、それでも読めば必ずなるほどねと思うことが多かった内田先生の本だが、今回ばかりはちょっと…。確かにそうだなと思うところもあるにしろ、全体として隔靴掻痒感というか、問題はそういうことじゃあないのでは?というもどかしい感じがずっとあって、納得できなかった。
結婚に対して前向きになれない人に対する「結婚のすすめ」といった内容で、Q&A形式になっているが、これほとんど男性の質問でしょ。まあ、そういうものだと思って読めばいいのだろうけど、これ読んで「悩んでいたけどやっぱり結婚しようかな」と思う女性ってあんまりいないように思う。結婚は「幸せになるためにするのではなく、不幸にならないようにするもの」で、つまりセーフティネットだということなんだけど、それなら別に結婚でなくてもいいわけで。
当たり前すぎて言うのも気が引けるが、若い女性が結婚について不安に思うこととして、家事の負担が大きくなるだろうということと、夫の親族とつきあわねばならないことの二つが大きいと思う。これって本当に切実で、自分の周囲を見渡しても、まったく問題じゃないわという人はほとんどいないし、離婚の原因は結局の所このどっちか(または両方)と言ってもいいくらいだ。この本ではこの二つとも至極あっさり流されていて、え?それだけですか?とガックリくる。
結婚がらみで最近「うーん」と考えてしまったことが二つ。一つは、二十代後半のわが娘について、八十歳になる実家の母が、「結婚なんかして人の世話に追われることないわ」と言ったこと。母は田舎の保守的なばあちゃんなんだが、「あ、でも子どもはあった方がいいかもね。できたら若いうちに生んだら」とも言っていた。世の流れはここまで来たかと感慨深かった。
もう一つは、その娘が言っていたことで、高校時代からの友人たちと最近「一体いつ子どもを産むのがいいのか」という話になったときの結論。彼女らは皆理系の専門職に就いていて、近々結婚する子もいれば、そういう気配もない子(ウチの娘ですが)もいる。ああだこうだと考えて結局、「わりにヒマな大学一回生の時に産むしかない」となったそうな。「もう手遅れだけどさ」と笑ったらしいが、いやあ、これって笑えないよねえ。そんなことを思わせる社会のありようはやっぱりおかしいよ。
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ブクログ献本企画でいただきました。ありがとうございます。
そのお礼を兼ねて、家でも実家でも移動中でもカバーをかけずに読書してみましたが、母から何か悩んでいるのかと心配されました。
前から「困難な成熟」を読もうとしているのですが、なぜか読み続けられなくて、もしかしたらこちらもと思っていたのですが、こちらのほうはするすると読めました。
独身の人への結婚の勧めであり、結婚した人たちへの継続のための助言。
結婚ってそれでも私的なことだと思ってますが、社会を構成する単位の家族を新しく作るということで、経済や国家にも話が繋がったり、セーフティネットの話、家父長制の話も知れて、とても興味深い内容で面白かったです。
誰かに勧めたい。
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2016.12.20
いつもの内田本と違った雰囲気で、実際的というか実体験からの話が多い。
公での宣言は有効とか、落ちた時にこそ結婚の意味があるとかよくわかる。
このところ夫婦間が上手く行かない感じがあって、色々ヒントを頂きました。
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結婚とは安全保障である。お金がないなら結婚した方がいい。結婚は誰としてもいい、それぞれの人で自分のそれぞれの面が伸びていく。今より不幸にならないために結婚する。
けっきょく他人なのだから、期待しないで軽く考えた方が楽なようだ。
結婚して4年、色々悩んでいたがなんとなく、すっきりできた。嫁に読ませる勇気はないが、なんとなくこっそりと読むように仕向けたい。
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結婚のハードルがどんどん上がっていっている世の中で、あんまり難しく考えなくていいよ、という考え方をもたらしてくれる本。
既婚者が読んでも楽しめるけど、プロの独身みたいな方々こそ読めばいいと思います。
前半で結婚の意義を多角的に説いていて、後半は円満な結婚生活マニュアルになっていますが、Q&Aになっているのでどんな順番で読んでもきっと大丈夫。 (もちろんわたしは「片づけられない人と片づけられる人」のページから読んだ)
結婚だけじゃなくて雇用制度や政治、哲学(そしてお約束のように村上春樹)(この人ほんと村上春樹大好きだな)にも話が広がるのがおもしろいけど、この本で基本原則になっているのが、結婚は恋愛の延長ではなくて「一種の社会契約」、そして「安全保障」だということ。
けど今は男性であれ女性であれ、就労は義務で結婚は贅沢、みたいな風潮があるので、 その考え方を変えていかないといけないんだけど、述べられてる通り、社会から変えていかないといけない(けど難しいな)って思いました。
困難、だな。
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結婚を取り巻く「考え方」。
なるほどそうだよね、と思うところもあれば、考え方の違うところもある。悪くないと思ったな。
どういう人が読むんだろう。
マニュアルが好きな人には向かないかな。特に、これから結婚しようという人には向かない。そういう人の質問にも答えてるけど。これ読んで、こういうもんだと結婚観持って結婚すると辛いかな。
結婚して苦労してジタバタして、そのしんどい時とかに、ふっと目を通すのが良いかもしれないね。
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なかなか結婚ができないという人が多い現代、結婚とはなんなのかを面白く表現されている一冊です。 私もこの本が家にある時に妻にちょっとビックリされましたが、経緯を話すと意外と納得していました。そして妻も少し読んで納得していたようです(笑) 家族には秘密があったほうがよい
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人間というのは「ある立場」に置かれないと、その立場をこなせるだけの能力があるかどうか、わからない。「ポストが人を作る」と言いますけれど、ポストに就いてみないと、その立場が要求される能力を自分が持っているかどうかはわからない。仕事でもそうですけれど、家庭内でもそうなんです。僕は自分の子どもが生まれるまで、自分に「子育て」の能力があるなんてまったく考えたことがありません。(p.31)
相談に対するお答えですが、「幸福になれるかどうかわからない」のは当たり前です(先のことですからね)。でも、その人が、あなたが「貧しいとき、病めるとき」にどういうふうに頼りになる人であるかは、今ここでも知ることができます。実際にあなたが貧しくなって、病んでみればわかります。
だから、世の中には「インフルエンザで寝込んでいて、熱が出ているが薬もないし、冷蔵庫に食べ物もない……という進退窮まった状況のとき、仕事の帰り道に風邪薬とプリンを持って来てくれた人」と結婚しちゃいました、というようなことが多発するのであります。それでいいのです。(pp.81-82)
家事なんて気がついた方がゴミ拾ったり、洗濯物干したり、アイロンかけたりすればいいんです。厳格に区分したりするものじゃない。そうしないと、「夫の仕事」でもないし「妻の仕事」でもないグレーゾーンに落ち込んだ家事は誰も手を出さなくなります。そうなると家の中はたちまちカオスです。
ビジネスの場合と同じです。「僕の仕事」と「同僚の仕事」の隙間に「誰のものでもない仕事」が発生する。それを「僕の業務じゃないから」という理由でみんなが放置しておくと、そこから組織が壊滅するほどのトラブルが起きることがある。(p.139)
生きているだけで勉強なんです。街中で、人々に交わって生活すること。それが哲学修行なんです。無駄な時間なんかないんだ。そう思ったら、ぜんぜん焦らなくなりました。育児のせいで時間が削られて、自分がほんとうにしなければならない勉強ができなくなるというふうに思わなくなった。これは正しいかどうかわかりませんけれど、精神衛生的には非常に良かった。(pp.153-154)
結婚生活でわかったのは、自分がどういうふうに「揺らがずに一点にしがみついているか」ではないんです。そうじゃなくて、どういうふうに「揺らぐ」のか、どういうふうにバランスを取るのか、どういうふうにそのつどの困難な状況に適応してゆくのか、その「作法」なんです。それが自分のアイデンティティーなんだということがわかった。(p.156)
これから長く結婚生活をしてゆく中で、お二人ともに、ふと、かたわらにいる配偶者の横顔を見て、「この人はいったい何ものなんだろう?」という疑問が浮かぶことがあると思います。「私はこの人のことを実はよく知らないのではないのではないか?」と不安になることもあると思います。
そういう疑問や不安はあって当然なのです。でも、そのときには、そんな「よく知らない人」と、それなりの歳月を支え合って過ごすことができたという事実をこそ、むしろ「奇跡的なこと」として、心静かにことほぐべきであろうと私は思います。(p.208)
���んな自分の経済的実力の「ちょっと上」を演じてしまうんです。そこが落とし穴なんです。というのは、僕たちの欲望を最も激しく駆動するのは、ごく身近な人だからです。自家用ジェット機に乗ってる超富裕層の人なんかぜんぜん羨ましくないし、ドバイの超高層マンションのペントハウスで美女を侍らせたジャグジーでシャンペン飲んでるアラブの石油王なんかマンガにしか見えない。そういうのは欲望の対象にはならない。(pp.233-234)
こっちが「はふ〜、助けて〜」というても足も出ない無防備状態のときに安全保障の発動がはじめて要請される。だから、そのとき発動しないと困るんですよ。こっちは無力なんだから。配偶者に結婚契約の履行を迫るだけでの社会的実力がなくなっている状態のときはじめて結婚契約の履行は切望される。この逆説的な状況のうちに結婚の「味」は集約されていると僕は思います。(p.264)
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相変わらず、これ違う本で読んだよという箇所も多いのだが、こちらの状態も日々変わっているので、何度でも心に響く。
"自尊心を失った人間、自己規律の弱さを受け入れてしまった人間は、結婚生活以外の場面でも、「ここ一番」というときにやっぱり約束を破り、誓約を覆すことに抵抗できなくなってしまうリスクが高い。" 103ページ
"天変地異に遭遇するときも、親しい人、愛する人をうしなうときも、あるいは仕事に失敗したり、病気になったりしたときも、私たちは「どうしていいかわからない」という状況に陥ります。
そういうときに私たちはしばしば「どうしていいかわからず」、立ちすくんだり、気力を失ってへたりこんだりします、
でも「どうしていいかわからない」場合にでも、わかるひとは「とりあえず何をすればいいか」がわかります。
それは「失ったもの」を数え上げるのではなく、「まだ手元に残っているもの」を数え上げることです。
不意に、たくさんの貴重なものを失ったあとでも、まだ私たちの手元には「価値あるもの、たいせつなもの、信頼に足るもの」がいくつも残されています。
それを数え上げ、そのような価値あるものが自分の手元に残されたことにまず感謝し、それからその手元に残された資源を最大限に活用して、また新しいものをその場から創り出すこと。
それが「どうしていいかわからないとき」の適切なふるまい方です。
(略)
この「ひとりではできないが、相手が何かしかけてきたせいで、できるようになったこと」。
これは「まだ残された価値あるもの」ではなく、「いま、相手が私に贈ってくれたもの」です。
武道的なつよさというのは、ある状況に置かれたときに「自分にまだ残された価値あるもの」に「いま、相手が贈ってくれた価値あるもの」を加算して、それを素材にして、「まったく新しいもの」を創造する能力のことです。
(略)
どのような状況に投じられても、まるでその状況を自分が進んで作り出し、選びとったものであるかのように、堂々と、余裕をもってふるまうことができる境地、それが私たち武道家のめざすところです。” 111ページ
"人間というのは、自分の判断の正しさを証明するためなら自分が不幸になっても別に構わないと思う、そういう生き物なんです。" 117ページ
"「欠性的」というのは、誰かのことをしみじみ「家族だなあ」と感じるのは、その人がいることによってではなく、その人が「いない」ときに、「誰かが欠けている」感じがするということです。" 130ページ
いつも内田先生のご著書には助けられているが、「どうしていいかわからないときのふるまい方」は、今の私にとって、大きなヒントになり、力づけられた。そのようには、ふるまえないんだけど。武道家でもないし。
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既に結婚している人にもこれから結婚する人にも有益なアドバイス。家庭円満の秘訣が満載。2つ載っている内田先生からの「祝辞」が特に素晴らしい内容です。
「機嫌良くいる」「配偶者のことは、よく分からないがデフォルト」「家事は分担できない」くらい肝に銘じておくだけでもだいぶ過ごしやすくなると思う。こころが軽くなりました。
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結婚にまつわるエトセトラ。
結婚とは本質的には安全保障のため。
弱ったときにこそ…か。
まだ自分にとって身近ではないトピック。
でも、そろそろ身近に迫るトピック。
それと向き合う上でのいい意味でひねくれたバイブル。