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結婚をリスクヘッジと言い切る潔さ。
「病めるときも貧しいときも」のための結婚…身も蓋もないけれど、社会システムとして、その通りだよなあ。
結婚もですが、人生全般について言及されていて、むしろ仕事の話の方が個人的にはグッとくるものがありました。
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―――よくわからない人がいつも自分のかたわらにいて、いっしょにご飯を食べたり、しゃべったり、遊んだりして、支えが欲しいときには抱きしめてくれる。そのことのほうがずっと感動的―――
無意識にできていたなあ、なんて思いながら読んでいました。内田先生の一存が結婚の全てではないけれど、いい指南書というか、だれかになにかを確認したいことって結婚生活で多々あるとおもう。そういうときに、そっと、大丈夫だよ、って言ってくれる一冊だと思った。
結婚は保険のようなもので、いつ病気をしたり、お金がなくなったり、危機的状況が訪れるかわからない人間の生活を支えるもの。機嫌よく過ごすことが一番の安定。困難は結婚に対してつく言葉ではなく、困難に直面した時に支え合うためにするのが結婚、という書いてあることはいたってシンプルでアタリマエのことなのだけれど、ほほう、ふんふん、と思ってしまった。なにはなくとも他人と生活をする、という上でのいい心構えができた。
家事の分担の話とか、身につまされるなあ。
結婚についてだけでなく、仕事についても言及されていて、興味深い読み物だった。
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著者が、結婚にまつわる質問に回答する形式。個人的にはもっと結婚するにはどうすればいいのか、という点とプロジェクト佐分利信について知りたかった。全体として話を大きくしてごまかしている感がなくもない。
著者の考えとしては、結婚は幸せを目指す営みではなく、より不幸せにならないためのリスクヘッジであり、誓いによって公的に認められた他者との社会契約である。相手は他者なので互いに考えているところがよくわからない。よくわからないが、その完全には理解できない他者と一緒に暮らしているという感動的な関係である。そして、人は結婚を通して、結婚をしていないときにはわからなかったことを、知ることができる。
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さらりといいかんじでもあり、ほんといい性格してるよみたいなのもあり、ほろりと目からうろこみたいなのもあり。
だれが、だれに対してなにを語るか、はかなり大きい問題だ。
いまのわたし、と、結婚を語る内田樹は、ちょうどいいようです。
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結婚という国家の論として、かっこよく、かつ実用的な思考のフレームを提示しています。
結婚生活に少しでも悩みがある人は読んで損ないというか、きっと得られるものがありますよ。
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引き出しの多い人なのね、という印象。結婚とはリスクヘッジ、に同意だけど、おそらくそうビジネスライクに考えられない人が独身でいて、かつ経済的にもっと深刻であると思う。その解決はこの本からは私は見つけられなかった。
あと、合気道てそんな万能だっけ?という引っかかり。
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こういう本は大好き。ストレス解消にもなる。もやもやとした気持ちが晴れていく。書店で本を購入して、空いた時間に読書をする、そういう時間を確保できることが、私が機嫌よくいられることにつながる。
★「自分はどうしたら機嫌がよくなるか?」
配偶者との関係を穏やかで健全な状態に保とうと思ったら、まず「自分はどうすれば機嫌がよくなるのか?」について考える。
★結婚する前に、将来離婚するかもしれない場面を想定して準備したりしないこと。無意識のうちに過去の自分の行為が正しかったことを証明するかのように離婚にむかう行動を引き起こす可能性が高まる。
★利益を追求する企業ばかりだが、経済活動とは雇用の創出であるべき。
★倦怠感とか閉塞感というのは、自分の人生に飽きているから、それを配偶者や周囲の人間のせいにしている。自分に対する好奇心を失わなければ、自分の人生に飽きることはない。自分への好奇心、他人への好奇心。
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困難な結婚というよりは肩の荷が降りるようなお話。「パブリック」と「プライベート」の位置関係もよくわかった。個人として必要な姿勢とは…自身の「変容」と他者の「受容」、そしてそこから生まれる「葛藤」かな。
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良書。
結婚は、セーフティネット。病める時、貧しき時に一気に路上生活者にならないように。
結婚問題は、雇用問題。普通の人が普通に結婚して子供を産む事が出来ない現代は異常。
何十年一緒にいても、相手のことは分からないもの。二人の間に千里の隔たりがあるのを700里まで縮めたいな、と。
お金は、収入よりちょっと下で生活。
結婚生活に正解は無く、お互い干渉しすぎず、挨拶は欠かさず。
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不本意、というと少し違うのだけれど、面白かった。全てをまるっと信じ込んではいけないとは思ってるけど、そうなんだろうな、って感じのことが結構多かったと思う。
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「結婚」に関する情報に接するとモヤモヤした気分になることが多いけれど、これは意外と楽しく読めた。
機嫌の良さというのが興味深い。確かにうちの職場でも既婚者は機嫌の良い人が多いような気がする。
印象的だった一節を。
配偶者を選ぶときに絶対見ておかなくちゃいけないことは、「健康で、お金があって、万事うまくいっているときに、どれくらいハッピーになれるか」のピークじゃなくて、「危機的状況のときに、どのくらいアンハッピーにならずにいられるか」、その「危機耐性」です。
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僕の離婚の原因は、経済力の変化に伴って、家事労働の分担にかかわる議論が日常化したこと…
それを家庭内で適切にシェアすることは絶望的に難しい…
今の奧さんは年がずっと下ですし…家庭内権力闘争というのはないですね。僕に対していろいろご不満はお有りでしょうけれど、それを命令、叱責、要求というかたちでは語らない。それはありがたいです。
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うたい文句通り結婚したくなった。なるほどって思うことがいくつかあったけど、「自分の判断の正しさを証明するためなら自分が不幸になっても構わない」てのは納得しつつ怖くなった。
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結婚前の人は、したくなる。
結婚している人は、気楽になる。
そのためにこの本を書きました。(帯より)
まさに、結婚について悶々と考えていた背中をそっと前に押してくれるような内容。とても読みやすかった。
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予想していたよりも軽く、肩の力を抜いた内容だったように思う。
また文章の途中に入る( )を、若者が使うセルフ突っ込みのように感じてしまって、ちょっと苦手だった。
後半よりも前半に書かれていることの方がためになった。
幸せな時ではなく、病んでいる時に相手がどういう態度をとるか。たしかに海外旅行に行くのは良い方法かも。怖いけど。
それから外部評価の話。
本当に自分は、自分が思っていたよりも自身を過大評価しすぎてしまっているのだろう。
「この程度だと思われている」ことに対し、理不尽に感じてしまうのだろう。「この程度」であることを認めるしかない。
結婚したくなったかというと難しいけれど、相手を見つけるための指針というか方向性は見つかったように思う。