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「わからない」を方法にしてしまう、という考え方は衝撃的だった。恥や失敗を恐れず、「わからない」という手段で新たな可能性に挑む姿は前向きで明るい。21世紀をどう生きるべきか考えさせられる。新しい視点を得られる内容だが、全体的に話が冗長だと感じた。
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「多才」なひとはその才能数だけ挫折を知っているという。
そう、たくさんのことにチャレンジするのは、移り気なのではなく自分自身を手さぐりで探求し続けているから。いい評価をもらおうがけなされようが本人の意志にはあまり関係ない。
しかしまぁー新書は読みにくい。ホットであることやサプライズであることが売りだから(と私は思っている)、文章は洗練されていなくて読みにくいことばかりだし内容もザラザラしてる。ひとつ言いたいことが見いだせただけでもめっけもんかも。
それに著者の、自己・他己評価がしつこ過ぎて目ざわりなレベル。たとえ話はとてもわかりにくい。140字にまとめる習慣のついてる現代人には、好まれるタイプの読み物ではないだろう。
タイトルにのような「方法」が見つかるわけではない。この著者が「わからない」を口癖としていることだけはわかったが…
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すぐ「わからん」という奴はただの卑怯者だとずーっと思い続けてきたが、本書を読み、改めようと・・・。氏独特の思想と思考が非常に身に染みた。氏のレベルを大きく下げると自分の発想に近い気がした。よってそこは都合良く解釈し、今の傾向をブラッシュアップしたい。ただし、深さが全然足りないので、時間をかける。これがつらい。すぐ次に行ったり、結論を求めてしまう。そうではないということを本書は指示している、と捉えた。何度も読み、深めよう。
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【概要】
「わからないからやらない」は「わからない=恥」という認識や,一度「わかった」ゴールに辿り着いた経験から面倒臭さを感じているから.
しかし,「わからない」時,人はそれまでの肩書き・虚栄心を捨て,何事かに立ち向かわなければならない.「わからない」を方法にするとは,何も有効な方法がなく「仕方なし」の状態であって,つまり,「覚悟する」ということである.
「わからない→わかる」というプロセスは「わからない」を掘り起こし,「できない自分」を探し,「至るべきゴール」を明確かつ具体的に把握すること.決して「わかる・できる」を拾い集めることではない.
しかし,脳は「知っているができない」レベルまで来ると「わからない・できない自分」を排除しようとする.
「わかる・できる自分」は身体が「自分のやるべきことはいかなることか」を理解することである.脳は身体を「無能」呼ばわりするが,それは「わかる・できる自分」になるには時間がかかるためであるので,脳がするべきことは「自分の無能を認めて許す」ことである.
【感想】
本書はわからない問題をどのように分割し,解決していくか,といったハウツー本ではなかったという意味で期待はずれだった.
ただ,「わからない」に対する私の今までの姿勢が間違っていたとわかり,
「わからない→わかる」のプロセスは「自分がどうわからないのか?」頭に問うことで方向性を定め,「行動できるかどうか(目標設定やアウトプット)」まで落としこむことだと解釈した.
私のせいで,とても当たり前の主張に落ちてしまったが,「脳に頼らず身体の知性に頼る」考え方や,「わからない」という覚悟や挫折は自分で切り開くしか無いという現実を受け入れることは筆者のおかげて楽観主義に受け入れられ,新鮮だった.
しかし,筆者も認めた「くどさ」のため,とても読みづらく,大変だった.
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生徒が、初めにマスターするのは、教師という「他人のやり方」なのである。それが「基本のマスター」であって、学ぶ側の人間は「他人のやり方」を、自分の特性に見合ったものとして変えて行かなければならない。「自分とは違う他人のやり方から自分に見合った個性的なものへの転換」なのである。「学ぶ」とは、教える側の持つ「生き方」の強制なのである。「その生き方がいやだ」と思わせてしまったら、その教育は崩壊する。ただそれだけのことである。学ぶ側は、手っ取り早くノウハウだけを学びたい。
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当たり前だけど、ただ分からないといえばいい、という主張でなく、分かると勘違いもしくは分かったふりなどはせずに、分からない部分を確実に自覚しながら、それを分かるための手段を考える内容。丸暗記は確かに非常に非生産的な行為で、その都度自分の血肉にする=身体が覚える、ってのがあるべき姿だと思う。それをしてこなかった後悔ってのもかなりあるし。作者はそれを実践してきたからこそ、体が頭がいい、って言えるのですね。
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【動機】新古書店で見かけて買い、『「読み」の整理学』や『 人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか』から連想して読んだ。
【内容】わからないということにどう向き合って仕事にしてきたか、ねっとりじっとり書かれている。
【感想】「わかる」と「できる」と「する」をつなぐ言葉に悩む自分への応援に感じた。脳を中間管理職に喩える発想に驚いた(p.107)。
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フォトリーディング後、高速を交えて熟読。
「桃尻娘」と言う小説を書いた作家の、自分の幅を広げる方法についての書。「わからない」と言う事を原動力に進む事を示している。
著者を知っている人はもっと楽しめたのだろう。なるほどと納得する部分も多くあったが、著者を知らないので「セーターの本」について半分くらいを割いて説明されてもちょっと戸惑ってしまう。
その他には「エコールドパリ」のなんたるかを知らずにそれをドラマ化するに至った話や、「枕草子」を桃尻語訳(現代少女訳)した話。
それぞれの中に著者の世界観があって面白かった。ただ、著者を知っている人向けなのでは?と思わされた。
星は三つ。
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こないだ読んだ『わかりあえないことから』に引き続き、
「わからない」がどう方法になりえるのか、
興味を持って読んだが、それはわからなかったのだ。
しかし、新書を読みながらこんなにくすくす笑ったのは初めてだった。
途中からの内容は、正直よくわからないことが多かったが、
出だしから著者の脱力した文体に引きこまれて、最後まで一気に読んだ。
「わからなくて、これでいいのだ」
的な脱力感には、老子に通じる居心地の良さを感じた。
あとがきにあるように、著者はからだを使って思考する人である。
現代は多分に脳化しすぎていて、「俺には全てわかっている」という前提で話す人が多すぎる。
そしてそういう人の話は得てして退屈なのである。
ひさしぶりに楽しい話を読めた。
内容は今のところわからないが、それでいいのである。
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さっぱりわからない。
この本は「わからない」ことを肯定的に捉えて、行動を起こす原動力にすることについて述べた本である。
それは良くわかる。
理系(に限らないのだろうが)の美談には、必ずその手のエピソードが含まれる。
時には偉大な発明・発見に繋がることもある。
だが、この本に登場する「わからない」エピソードは、筆者の「男性向けセーターの本を書いたこと」「エコールドパリをドラマ化したこと」「枕草子を翻訳したこと」が、なぜそのエピソードに繋がるのかがどうもわからない。しかも本の6〜7割はセータ本の話である。はっきり言って筆者のエッセイである。
ただ、それらエピソードを通じて、「わからない」を利用して、一見まとまらなさそうな話をまとめる方法を述べている。
筆者によれば、企画がまとまらないのは、「全体像が見えないから」である。
情報が少なかったり、自分が知らない分野では、企画を組み立てる材料がない。だから全体像が見えてこない。
そのため、企画をまとめるにあたり「わかる」状態にしなくてはいけない。
だが、情報が無い、材料が無い状態を「わからない」状態と定義づけてやれば、ひとまとまりになる。全体像が見えてくる。
「わからない」を「わかる」ためのスタート地点にすれば、地図を描けるのである。
「わからない」ことは恥ではない、むしろ情報を簡単に手に入れられるこの時代、積極的に「わからない」を活用しよう、な姿勢の1冊。
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わからないことは恥知らずである。
日本人は元来、恥の文化があり、分からないということは恥であるとされてきた。であるので分からないことを分からないままでいることが多い。日本人は分からないけどやるという文脈である。しかし、変人、外人は分からないからやるである。
分からないことを分かるには地を這う方法と天から行く方法がある。
例えば編み物の場合、一目見ても分からないものはだめ。女ではないという偏見が出来ている。そこで筆者が一つ一つ写真などを用いて説明する編み物本がとてもウケる。
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20世紀は、どこかに「正解」があるのが当然であり、「わからない」というのは「正解」を知らない、恥ずかしいことだという理解が蔓延していたと著者はいいます。しかし、最初から「正解」がきまっているということが成り立たなくなったいま、「わからない」ということをスタート地点にして考える時代がやってきたと著者は考えます。
本書で著者は、「わからない」という方法にもとづいてこれまでおこなってきたさまざまな仕事振り返っています。『男の編み物―橋本治の手トリ足トリ』(河出書房新社)から、テレビ番組のために執筆されたドラマ・シナリオ「パリ物語―1920's 青春のエコール・ド・パリ」、そして『桃尻誤訳枕草子』の仕事の回想を通じて、「わからない」というスタート地点からはじめて、経験を通して身体が理解することをめざす著者の方法が語られています。
橋本治の発想術ないし仕事術といった趣の本です。自著解説のようなところもあるので、著者の仕事に興味のあるひとには、おもしろく読めるのではないかと思います。
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「わからないからやる」という方法。
21世紀は「わからない」時代。
「わからないからやる」が日本社会の膠着を突破する。
「わからない」を方法にするのは、度胸と覚悟である。「自分の体は頭が良い」
脳は信用しないが、自分の身体性は全面的に信ずる。
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読書録「「わからないという」方法」4
著者 橋本治
出版 集英社
p99より引用
“そして、初心者にとってなにが一番いやか
と言えば、「基礎を確実にマスターする」の
間のチンタラした時間である。”
目次より抜粋引用
“「わからない」は根性である
「わからない」という方法
なんにも知らないバカはこんなことをする
知性する身体”
小説・評論・演出など多方面で活躍する著者
による、挫折の乗り越え方や物事の上達に対す
る方法を記した一冊。
わからないことを知ることから身体を使って
覚えることについてまで、著者の実地をもとに
書かれています。
上記の引用は、わかることと納得することに
ついて書かれた項での一文。
一足飛びに都合のいいところだけつまみ食い
するような物のやりかたでは、その場限りの
やり過ごしになってしまうのかもしれません。
自分にしっかりと言い聞かせておきたいところ
です。
何かをわかろうとするならば、自分で一から
始めなければいけないということなのでしょう
ね。
ーーーーー
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20世紀はわかって当然の時代で、21世紀は「わからない」が原点の時代、というのはなんかこじつけくさい。そんなこと言わなくても、「わからない」のにどんどん進めていく、「わからない」からむしろそこを入り口にする、という橋本さんのスタンスはよくわかる。「わからない」ではじめるから始めは10兎くらいいっぺんに追かけ、はなはだ効率が悪い。でも結果的に出来てしまう。しかも「わかってる」人が思いつきもしないようなどえらいものが。