紙の本
ファン心理
2023/03/14 13:17
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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
熱狂しやすいサッカーのファン心理が、よくわかりよかったです。レイシズムと結びつくことを克服して、発展してほしいです。
紙の本
だからサッカー それでもサッカー
2018/10/16 10:36
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投稿者:たか - この投稿者のレビュー一覧を見る
人類にとってサッカーとは必要不可欠なものなのか、不必要なものなのか、それでもサッカー愛はどこまでも
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サッカーと愛国読了。めちゃ面白かった!僕の愛するサッカーってやつは、ピッチの上だけでなく世界に繋がっているのです。あのスタジアムには天使も悪魔も住んでいて、だから豊かなのだ。
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愛国と言うより『サッカーと民族主義』な感じ。興味深い取材も多々あり、読み応えもあるが少々偏向してるかな。著者が言う「サッカー的な感覚がわかるクラブチームのサポーター」達の思いはじゅうぶんに伝わったが、もうちょい視野がグローバルだと万人受けするような気が。まぁ面白く読めたけど。
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非常に面白い。今日跋扈している排外主義は2002年の日韓ワールドカップから始まったと言われているが、当時インターネット空間で韓国サポーターの「反日」の証拠として取り沙汰されていた出来事は、元々あるサッカー文化・サポーター文化からすれば必ずしも「反日」として騒がれるべきものではなかったことが指摘されている。サッカーあるいはそのサポーターには固有の文化や文脈があり、嫌韓を煽る人びとによってそれらが都合よく利用され騒がれていることがよくわかる。
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天邪鬼なのでW杯が盛り上がるたびに「戦争の代わりのナショナリズムの発露やん」と受け流してる最近だけど、この気持ちの源泉が何なのかを知るために読んでみた。サッカーとサポーターとナショナリズムの関係性を日本から世界にかけて広く議論していて勉強になった。
日本代表の試合になれば沸いてくるサッカーファンをみて、これはナショナリズムを発露する入り口として一番イージーだよなと思っていたが、本著でもその点は指摘されている。特に2002年のW杯でネトウヨが跋扈する土台ができたという話に驚いた。フジテレビに対する反韓流デモあたりが起源かと思っていたけど、サッカーを起点にして悪意のある感情を肯定するムードになってしまったという。あるイギリスのジャーナリストによれば、多くのライトなサッカーファンにとってW杯の狂騒はあくまで「害のない休日用のナショナリズム」であるが、それをトリガーにして排外主義を掲揚してしまう輩が産まれてくるのを知ると虚しい気持ちになる。
サッカーは代表チームとクラブチームのクロス表になっており、個人的にオモシロかったのはクラブチームの話だった。欧州を中心に多くのクラブチームには国という括りはなく、さまざまな国からの選手がチームを形成しローカル、フッドへサッカーで還元していく。それは国家に対するカウンターとしての「ネーション」でもあり、オシム曰く「教会」というのはしっくりきた。この自治性ゆえに悪い方向へ機能するときはとことん悪い方向へ進んでしまう点が難しいところ。本著内でも代表戦、Jリーグで起こった人種差別についてインタビュー含め詳しく解説してくれており表面上の問題だけではなく背景まで知ることができた。特に浦和レッズで起こった李忠成へのヘイトスピーチの件が興味深かった。FIFAが人種差別に対する感度が高くヘイトスピーチへ毅然とした態度を取ることを規約に盛り込んでおり、それを踏襲するJリーグが国内でどこよりもヘイトスピーチに厳しく対応した。これはサッカーのポジティブな側面だと思う。(自ら律せないが、お上の言うことだけは聞く、という典型的な日本的事例でもあるが)
終盤にはさまざまなサッカークラブのサポーター事情が書かれており、サッカーと政治が日本以上に不可分であり市民の生活に染みこんでいることを知った。社会状況的にフィジカルな連帯が無くなっていく方向にある中でローカルに根ざしたコミュニティを持つサッカーは尊いと思う。なのでサッカーを好きになりたいかも。
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かちとるにむづかしく はぐくむにむずかしい 吉野弘さんの詩が浮かぶ。サッカーの希望も感じることができた。それにしても、我が祖国のなんとていたらくなことよ。