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中原先生が書かれた新書のテーマの多くは、自分の職場での階梯の進み具合より、ほんの少し先を扱っている。きっと氏と同い年ということもあるだろう。それはまるで近未来に起こることの予告を見ているようであり、今後想定される大きな難題について、最大限不安を取り除きながら平易な言葉で解説してくださる大切な本となっている。前著『駆け出しマネジャーの成長論』 http://booklog.jp/users/ikthr/archives/1/4121504933 に続き、本書も私にとって時宜を得たものとなった。
本書は全書を通じて対談形式で書かれており、中原氏・本間氏自身から本音で語られた意見には、共感できる点が多い。逆に全ての見解について、この場で学術的な裏付けや根拠資料を求めてはいけない。むしろ現場での実践は、そうしたお二人の経験に基づくアイディア事実のようなのものの方が、適用・応用可能な事例数が多いのではないか思うようになってきた。
以下にも少し引用したが、特に終わりの5章は共感できる点が多かった。「働く」ということを「生きていく」という視点で考えていくことで、自分自身の中でのパラダイムを起こせると思った。また本間氏が、博士号ではなく複数の修士号を得た理由も明快だった。
※ピーターの法則
http://ci.nii.ac.jp/els/110002961627.pdf?id=ART0002818042&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1461936172&cp=
※プランド・ハプンスタンス
http://www.mri.co.jp/NEWS/magazine/local/2006/__icsFiles/afieldfile/2008/10/21/20060701_ccd02.pdf
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不思議な感覚。著者である本間さんには本当にたくさんのことを教えてもらいました。中原先生とはまだお会いしたことはありません。でも、中原先生の仰ることが僕の中に既に確実にありました……。
4月から新しい環境に身を置き、「そんなこと分かってるよ」という事例もまた新しい視点で見ることができました。人に関わるお仕事をされている方はもちろん、すべてのビジネスパーソンの方に読んで頂きたいです(2016.5.15読了)
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「学者」の中原さんと、「実務家」の本間さんの、組織における現場マネージャーについての対談本。
本間さんのおっしゃる内容に、なるどほそうだな、と思って読み進めていたが、読み終わり、ポイントを残しておくために抜粋すると、中原さんの発言部ばかり取り出すことになった。
企画の正しさを感じた。
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ヤフー上級執行役員兼コーポレート統括本部長本間浩輔氏と、東京大学准教授中原淳氏の共著。
会社で直面する数多のジレンマとどう向き合い、対処していくかについての論考。
ジレンマが発生したときの最善の対処は、いきなり動き出すのではなく、一旦立ち止まって状況をじっくりと「観察」すること。その上でジレンマの構造を「理解」し、観察と理解に基づいて「決断」を下し、前に進んでいくとのこと。
育成に関してのジレンマについては一定の原理に則していくのも1つである。例えば人材開発研究で明らかになっている「人を育てる原理」とは、「マネジャーがリスクを取って部下に仕事を任せて、適切なタイミングでフィードバックをすること」になる。
また、育成とセットとなる「評価」においては、部下のパフォーマンスへに対してフィードバックをし、それをもとに両者で「合意づくり」や「ネゴシエーション」を進めていくこととのこと。
そしていずれにせよ、マネジメントとは「やりくりする」ことと捉え、ときにチーム内に緊張感をもたせ、ときに和気あいあいとした雰囲気もつくり、常にチームを揺さぶりながらも、仲間意識を高め成果も出していく。
そんなあの手この手を使って、職場を活性化していくことがマネジメントの妙味であると。
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マネージャーがケーススタディについて考えるのに役立つ本。なぜ成長が必要なのか?という話を改めて確認するところが良い。当たり前だと感じていることは当たり前ではない。自分の発想に無い視点を手に入れて、今後の相互理解に役立てたい。
働かないおじさんの問題や評価制度の問題は、結局のところ相互理解して納得感を醸成するしかないのか。もっと深く知りたかった。
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軍事作戦を実際に行う前に、机上で演習する段階があります。マネージャーとしてどう行動すべきかを演習する時間は、マネージャーになる前までしかありません。あとは、本番の連続だからです。
本番で失敗していい時代は過ぎ、かといって失敗を恐れて何もしない消極的な態度では査定や評価で生き残れない現代のマネージャー予備軍にとって、一人でできる演習は、本書のような準備・トレーニングのために書かれた本を読むことくらいしかありません。
人材育成について、実務家と研究者が対峙するひとときに同席したような形で、いろんなことを考えさせられることと思います。
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取り上げられているcaseは想像はつきますが、今の私の火の車ポジションからは、少し離れています。それでも、下記の点が「はじめに」に書かれているだけでもホッとしました:
「(ジレンマとは)「にっちもさっちもいかない」、そんな「タフなシチュエーション」(p.3)」
「マネジメントの本質を「ジレンマのやりくり」と述べた研究者もいます(p.4)」
「ジレンマを抱えても大丈夫 向き合うこと、決断すること、そして、振り返ること きっと出口はあるから(p.9)」
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プレイングマネージャーの話はほんとそうだよなーと思って読んだ。小さい会社でもプレイヤーとマネージャーは分けるべき
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時短勤務社員の存在とか、仕事できない高給取り年配社員、といったどの会社でもありがちな問題について二人で対談している本。
なお、読んでると課長職の二人が居酒屋で喋ってるのを盗み聞きしているような気分になります。
タイトルのように決断力のトレーニングにはならないけども、他の人の考えは示唆に富んでるし、自分がマネージャーだったらどう振る舞うか?と考える練習にはなるし、自分がマネージャーとどう接するのが良いか考えさせられるので、さらっと読む分にはいい本です。
当たり前ながら会社での問題って、明確な答えが出ないものばかりなんですが、ちゃんとその辺も汲み取りつつ、どんな業界の会社でも使えそうな回答になってるのは流石。ただ、ヤフー社内の話が多すぎて、はいはいヤフーさんはいいですねと感じてしまい、そこは微妙でした。
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なぜマネジャーに“現場仕事"が増えるのか、なぜ産休社員への人員補充がないのか、なぜ「働かないおじさん」の給料が高いのか、などなど。
実証的な研究と、現場レベルの考え方も踏まえ、著者たちの対話で問題の根深さや時代背景をあぶり出して行きます。
高度経済成長モデルがもたらした矛盾など、なるほどそうだったのか、と思うところが満載です。
ある調査で明らかになったんですが、ビジネスパーソンの八六%は、月に一冊も本を読まないようです。それは経営者も同じで、三分の二くらいの人たちは月に一冊以下しか読まないんです。別に本を読むことだけが勉強だと言うつもりはないけど、明らかに少なすぎない? とは思います。 ー 203ページ
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主に部下対応について、マネージャーにありがちなケースについて(現在の)考え方を述べたりしている本。
一般社員層が読んでも得るものはあると思います。
対話録形式なので、そういうのが苦手な人には向かないかも。
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会社の組織や人間関係、何にしても悩んでる課題に上手くアプローチされてて心が安定した。私にとっては良本。
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アカデミアからと現場からの視点で、交互に意見や経験や知識を展開しつつ、よくある課題について深め、最後にそれぞれの回答があり、読みやすいです。
前著の駆け出しマネジャーの本よりも、マネジングプレイヤーとして具体的にどうすべきかが見えた感じがします。
かなりおすすめ
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30台以下の比較的若い人向き。おじさんには厳しいスタンスをとるマネジメント理論だ。360度評価なんて、働く人皆の無駄な労力を増やすだけだと思いますがね・・。二人の対話形式になっているので、トピックを巡りながら多様な視点が提示され、だんだんと掘り下げられていく感じなので、難なく読み進められる上に、腑に落ちた感を得やすいと思う。
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人事担当者や中間管理職(プレイングマネジャーやマネジングプレイヤー)は手に取って損はない一冊。5つの事例を取り上げ、対話形式で両者の知見が惜しげもなく披露される。“キャリアの下山”や“学習の時間を買う”などは、常々考えていたことをより明確に認識することにつながった。