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一生を、白線に例えて歩む物語。台詞が少ないがゆえに伝わるもの、読者が想像して同調して作者と対話しながら作り上げられる、そんな貴重な一冊です。ストーリー上、おおまかな予想はできるので、ふーんそっか、で終わる読者もいれば、作者特有の「間」や視点に入り込んでハマる読者、何度も読み返す読者もいるだろうし、間口が広くて出口は広くそして深いという貴重な一冊でした。次も期待!
一番グッときたのは、病院のシーンで医師から説明を受けるときと、お世話してくれる女性が指輪をチェーンにかけてくれるシーンでした。同性同士の関係を受け止める方たちを脇役で登場させることで、当人同士の葛藤がより際立ってストーリーに集中でき、また、主人公二人の人生を描ききることが今この2017年においてとても希少な本だと感じました。
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▼あらすじ
下校途中の一人遊び「白線ゲーム」で偶然出会った
生真面目な伊東と無邪気な西。
恋に落ち、「白線の上だけの逢瀬」にもどかしさを覚えた伊東は咄嗟に西へキスしてしまって……
高校生から大学生、そして大人へ―――
変わらない想いと、変わりゆく現実の狭間で愛に翻弄された二人の男の人生を描いた感動の話題作。
***
ストーリーの完全度:普通
トーン:せつない
エロ度:低い
萌え度:普通
総合評価:★4.0
苦手な死に別れ系の作品だと知らずに買ってしまい、読むまでに大分時間がかかってしまった作品。
でも、読んでみたら意外と平気でした。ていうか、ちょっとストーリーに期待し過ぎてしまったかもしれない…(^^;)
人間の一生をこの一冊で描き切っているので仕方ないとはいえとにかく展開が早い早い(笑)
ダイジェスト形式で話が進んでいくものだから全体的にストーリーがあっさりしているし、心理描写もそれほどしっかり描かれている訳ではないので感情移入もあまり出来ず、個人的には一度読んだらもういいかなーって感じでした。
ぶっちゃけ、どれだけ壮大なテーマで描かれていようと最初から駆け足気味の作品は自分の心には響かないんだなーと思いました。
例えばこの作品がもっと長く丁寧に、それこそ複数冊に分かれて描かれでもしていたら流石の私も最後めっちゃ泣いていたと思います。
でも、これは他人のアルバムを眺めるような感覚なので温かい気持ちにはなれるけど泣くほど感動するまでは至らなかったかな。(少なくとも私の場合は、ですが)
そもそも、自分から告っておきながらあんな風に受けを捨て、またヨリを戻そうとする攻めの自分勝手さにちょっとイラッとしてしまって(-_-;)
遠い異国の地で再会するのも流石にちょっとご都合的過ぎるなーと思ってしまったり。まぁ、ドラマチックだとは思いますがね…。
でも、最初の白線遊びが最後あんな風に繋がるなんて思わなかったのでそこは素晴らしい発想だと思いましたし、素直に感動できるポイントでした。
周りが絶賛するほど心に刺さらなかったのは少し残念ですが、楽しめなかった訳ではないので評価は普通よりもやや良い★4.0にしておきます(^^)
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Twitterでオススメされて読んでみた。確かに、高校生から年老いて亡くなるまでが描かれていた! 駆け足で描かれてはいるものの、途中の別れを含めた二人の関係や気持ちの移り変わりが、切ないながらも何か爽やかに描かれていたなあ……。BLは、大抵主人公の受け攻めがひっついて「いつまでも幸せに暮らしましたとさ」なていで“余韻”を残して終わるのが定石だけど、主人公二人を看取ることができて、読後、すがすがしい気持ちになった。
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このBLがやばい!2018年度ランクイン作品。
2020年6月にドラマ化予定作品。
下校途中の一人遊び「白線ゲーム」で偶然出会った生真面目な伊東と無邪気な西。恋に落ち、「白線の上だけの逢瀬」にもどかしさを覚えた伊東は咄嗟に西へキスしてしまって……
白線から始まった恋は高校生から大学生、そして大人へと変化していきます。2人を取り巻く環境が変わっていく中で変わらないものは、なんだったのでしょうか...。2人の人生を1冊で見守ることができる作品です。現実的な描写も涙なしでは読み進められません。まさしく人生BLです!!
BLが知らない方にも読んで頂きたい1冊です。
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下校途中の白線遊びでめぐり逢った晃と夕希のその先の人生を、ずっと追い続けたストーリー。
少年から大人になり老いていく二人の姿を、クロニクルのように淡々と描き出しているのがとても印象的でした。
淡々としているのに、二人のいろんな感情がひしひしと伝わってきて思わず涙腺崩壊…
晃は確かに迷って逃げて、その脆弱さが理想の攻とは言い難かったんだけど、すごくリアルな心の揺れが切なかったです。大事に思っている夕希の人生を自分が滅茶苦茶にしてしまうんじゃないかという恐怖…
スパダリ風でないところが人間くさく、生真面目な男だなと感じました。
夕希はその点、わりと柔軟性があるタイプで、それが却って晃を不安にさせてしまうという…その描き方が絶妙でした。
そして愛し合っているのに別れてしまった二人が、ある約束が縁で再会する…という流れがたまらなかったです…!
相手への想いの深さが心に響きました。
ここだけちょっとドラマチックでベタかな?と思うところもあったけど、こういう再会ものって王道であればあるほど涙が止まらなくなるんですよね。泣きました。
その後の二人の姿もまた淡々と描かれているのだけれど、年をとる毎に二人の笑顔と涙に深い愛がどんどん大きくなっているようで感動しました。
二人は一緒になったことできっとすごく幸せだったんだな…と納得できるエンディング。
ほんとにぐっとくる作品でした。
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2人の出会いから最期まで。線上を歩き進むが、時々寄り道したり、線を見失ったり。一筋縄ではいかない人生を乗り越えていく。
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いろんな意味で斜め上のBLでした。
このBLがヤバイ、ランキング全部読みましたが私的には二位でいいと思う。
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自分勝手な攻めとか 年老いてからとかリアルな感じはいいけれど 辛い。いつも振り回されて許す受けは健気でいいけれど 辛い。なら 想像範囲を超えてもっとハッとする何かが欲しい…かな。
不毛だとか許されないとか いつか無くなるのかな? もうそういうことは言えなくなりつつあり、BLも変わっていく。 残っていくのは どんな話だろうとふと思った。
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4.5くらいはつけたいです。
BLで、出会ってから死ぬまでのふたりを追いかけた作品って始めて読みました。
(そもそもそんなにBL読んでないけど。)
ライフステージごとにイベントがあって、それは予測できないようなことじゃないのに、絵柄のせいだろうか、圧倒的な説得力をもって登場人物の心情が胸に迫ってくる。
長期連載とか、2時間くらいかけて人の心を引きつける映画とかですらなく、こんな一冊の漫画で、
しかも、こみいった事情とか、悲劇があるわけでもない、(なんなら、展開は速い)のに、
ともすれば陳腐でありきたりな感情の動きなのに、それが普遍的なものとして昇華されているから、
ものすごく感情移入して、気づいたら泣いてました。
たぶんね、魅せゴマがうまいんです。
スーツを着た夕希とか、朝日を浴びた晃の顔、アラスカの空。
しっかりとビジュアル的なインパクトを残しながら積み重ねていく。
読み終えたあとは清々しくて、短い映画を見たような満足感。
素敵な本でした。
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評判が高くて買いましたが、納得の一冊でした。
高校生同士の青春の恋物語かと思いきや、亡くなるまでの2人の物語で。
そこからわたしの予想外で飽きることなく、けどその一冊で完結しきってしまうので、物足りないことなく読めました。
まあ余韻にはかなり浸かりましたが…(笑)
子供の頃よくやった線遊びを高校生でもしているふたりから、ライフステージを重ねてなんやかんやありつつ、やっぱりふたりで最期まで最高でした。
子どもっぽいところがありつつ実は決めたことは揺らがない最強の夕希と、誠実で一途でスパダリに見えるけどすぐ不安になってしまう実はフツメンの晃。
この2人だからこそ、この話になったのかな、、と。
アラスカで再開のシーンなどはなかなか難しいと思ったし王道だなあとは思うけど、そんなこと気にはせないくらいすごく感動したしいい内容でした!
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何から何まで素敵で読む度に目が腫れるお話ですが、最初と最後が特に好きです。1話目のかわいらしいことと言ったらないです。どんなストーリーなのか前情報なしで読みましたが、冒頭で心を奪われて、途中胸がギューーーっとなって、最終話では心の何かが決壊しました。描きおろしにも、このお話の魅力が詰まってます。人生をかけた恋と愛が描かれたBLです。全人類におすすめ!
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生涯BLが大好きなので知ってはいたけれどたまたま映画?ドラマ?を見てしまって。
実写→漫画のパターンははじめてかも。
実写でみた時、もちろんおもしろかったんだけどさくさくっと進むしサッパリした印象で。
漫画も同じくさっぱりしてたわ。
いやー、受けをこっちの世界にひきづりこんどいてそりゃないだろ!
まぁお互い惹かれあっていたわけだし対等か…
でも現実世界でも攻めのようなタイプの方が多いんだろうなぁ。
受けは素直すぎるというか天真爛漫というか。
ラストシーンはめちゃくちゃよかった‼︎
ただ静かに死んでいくより幸せな気分で読めた
これはハピエン勢も読めるのでは!?