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借りたもの。
アロマセラピー(芳香療法)、香りが齎す心理的作用・その効能を科学的・医学的に解明することを啓蒙する本。
出版が1993年と古いものなので、今は大分、解明された事も多いのではないだろうか?
当時、ようやく普及し始めたデジタル脳波計などを駆使して、香りが脳にどの様な作用をもたらすかを、統計的に検証する事を――その内容は多岐にわたる――提唱している。
それだけ“香り”というものが実は解明されていないという事実。
読み進めてゆくとリラクゼーションだけでなく自己表現のツールとして、また、快・不快に直結するため、姿は見えずとも存在感……影響が大きい存在であることも理解できる。
香りとは、後の映画『パフューム ある人殺しの物語(トム・ティクヴァ監督/2006年)』( http://booklog.jp/item/1/B007UUGIJA )でも、姿が見えずとも、人に大きな影響をもたらすことを仄めかしていた、存在。
著者は当時?提唱された「アロマコロジー」(芳香心理学)という造語に難色を示されていたようだが、一応定着?したのだろうか?
参考:
アロマコロジーと呼ばれる「香りが与える心理効果、特に行動・気分状態を快適にする効果に関する科学」について紹介します。 https://www.glambeautique.net/beauty/1350/
人間の心理的作用について関心が高いようだが、ハーブの効能――欧州での民間療法、フィトセラピー、薬品としてのそれ――についても少し触れている。
多様な分野で検証の余地があることが伺える。