0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
公文式について、いろいろな角度から紹介されていて、よかったです。国内だけでなく、世界的に有名なのに、驚きました。
投稿元:
レビューを見る
■常にちょっとしんどいくらいの負荷をかける。それが公文式でよく使われる「ちょうど」である。ちょうどの教材さえ与えられれば,子供は自ら伸びていく。それが公文式の学習法及び教材構成を根本で支える理念。
・うまく進んでいない時には教材のレベルを下げてみたり量を減らしてみたりして,その時のその子にとっての「ちょうど」を探る
・どうしてもモチベーションが保てない時にはあえて一時中断してみる対処法もある
・中断してもいいつでも途中から再開できることも公文式の特徴の一つ
■1回の教室でこなすのとほぼ同じ量の宿題を毎日家でやる。毎日一定量のプリントをコツコツと進め,週2回はその進み具合ややり方のチェックのために教室に行くという仕組み。
■無理をせず,無駄をさせず,教えず,毎日一定の努力を続けることで自学自習のできる子供を育てるのが公文式の基本的な指導スタイル。
■基礎学力が身に付くのはもちろんのこと,学習習慣が身に付く,自学自習のスタイルが身に付く,諦めずにやり抜く力が身に付く,「自分はできる」という自信が身に付くという学力以外の成長も,公文式がもたらす効果であるとして評価する声は多い。
■公文式とは子供の能力のごくごく一部である「計算力」を効率よく向上する目的に特化してつくられた究極的にシンプルな「専用ツール」であり,そのツールを使いこなす過程において副産物がもたらされる。コツコツと続ける力,そして,教えてもらうのではなくヒントから類推し自ら気付く力。即ち「学習習慣」と「自学自習」の姿勢。この色々なことに応用可能な副産物が子供の無限の可能性を開く。
■公文式の3つの弊害。
①理解を深める楽しさを奪う
②完璧主義になる
③便利な道具に頼ってしまう
■ピアジェは,7~11歳くらいを具体的操作期,11歳以降を形式的操作期として区別した。11歳くらいまでの子供は目に見える具体的なものしか扱えないが11歳を過ぎた頃から抽象的な思考が可能になる。
投稿元:
レビューを見る
公文式の功罪を詳らかにする.どちらにせよ,1つの方法論で全てが手に入る訳ではなく,親が功の部分を理解した上で,どのように活用するかにかかっている.それさえ踏まえていれば,活用は如何様にでも可能である.
投稿元:
レビューを見る
宣伝っぽい入り口だがそうでもなく、しっかり公文式を紹介・分析している良書。やはり親としての関心には内容は応えてくれており、よくある新書の”タイトル敗け”にはならず中身も伴っていると感じました。
投稿元:
レビューを見る
教育に何が正解かはない。公文式をやっていれば大丈夫というわけではなく、親が子供としっかりと向き合い、その子が"いま"やるべきこと、そして大切なことを見極め、それをやらすわけではなく、自発的に取り組めるようにすることが大切。
投稿元:
レビューを見る
自分が公文を、やっていたので読んでみた。よく分析されているが、少し理解に苦しむ内容もあった。
自分は公文のおかげですごく応用力がついたと思う。
投稿元:
レビューを見る
公文式の特徴は、あえて単純化すれば、膨大なデータと長年の経験に基づくスモールステップの徹底にあると言えそうだ。ただし、そのスモールステップは諸刃の剣とみるのが本書のスタンスだろうか(それゆえに、タイトルから受ける印象と読後感とは大分違う)。
つまり、容易に身につかない学習習慣、特に小学低学年での学習習慣の確立、また、ある種の計算につき、慣れに基づくスピード向上の実現は長所なのだろう。
しかし、スモールステップを教材側が用意したことの反射として、学習者の自らの試行を放擲する傾向。さらに「思考」を求めない心性を育んでしまう短所が不可避的に生じる。
その結果、思考過程の省略に止まらず、思考への嫌悪・忌避を招来してしまう癖が生まれ、他方、〇か×かという結果だけを過剰に優先する心性を生んでしまう。
かように、公文算数の細かすぎる指定が、逆に見て、雑な面を持っているが、一を聞いて十を知るような子には不向きと見る件には大いに納得させられたし、ここから見える公文式の限界が明瞭化された印象。
もっとも、個人的には、公文式「国語」の検討がなされず、その価値如何を書かない点は疑問符として提示したい。
そもそも、現代文とは叙述においては不可避的に生じてしまうスキップ・跳躍を、論理的な思考で埋めて、これを解読していく力を身につけるものである。
しかるに、何とはなく読めてしまい、意味が摂れてしまう故に、ただ漫然と読んでいるだけでは意外にその跳躍に気が付かない。
これを埋めるためには、細かな読み解きの力と、跳躍を埋めるために必須の文脈を把握する力、文脈を把握する力を導き出すための知識・経験の豊かさが必要だ。
実は公文式は、割とこれに配慮した教材という印象がある。特に、既有の知識と経験に不足とばらつきがあり、細かく読むことに慣れていない小学生の教材としては特筆したものと感じられるからだ。
まあ確かに、公文式は算数・数学ベースの教材なんだろうが…。
投稿元:
レビューを見る
公文式のメリット、デメリットがきちんと記載されている。
・最低でも3学年先にいかないと公文をやったうちにはならない。ふれただけ。
・公文式で得られる副産物はGRI=やり抜く根性
GRITが人生のあらゆる成功をきめる。
・公文をやる、やらないよりも目的と理由をしっかりもつ。中学受験しる、しないも同じ。大学受験、進路選びも同じ。目的と理由を明確にし、自信をもって選択する。家庭の教育観をぶらさず形成させる。
投稿元:
レビューを見る
公文のレビュー
公文というもののコンセプトや中身について非常によく分かった。思想としては基礎をひたすら叩き込んで体に覚えさせるものであり、面白くはないが基本能力は高くなる。内容よりも課題の山を崩すことや前に進めることを達成感とする。欧米みたいに応用力や自由な発想は求めておらず、ある意味昭和や高度成長における教育を支えたものだと思う。
自分は田舎出身なので、サピックスや緑鉄会みたいなものは存在すら知らなかったし、限られた引き出しの中で自然に選び取るのが基礎をひたすら伸ばすことや達成感を山崩しに求めるしかなく、京大や東大に手が届かなかった理由もなんとなく分かった。フェルミ推定や、100チームがトーナメントして優勝が決まるまでに試合はいくつあるかみたいな問題、ベクトルや微分積分のような概念世界は、公文のような計算力を超えて飛び抜けた応用力や自由な発想が求められ、基礎固め方式では絶対得られないので、階層が固定化するというか貧困がループするというか、高学歴は都会育ちだったり親が高学歴だったりで良質な教育環境を与えられるという、自分がずっと思ってて卒論で書いたようなことを再確認した。
投稿元:
レビューを見る
そもそも公文にあまり良い印象は無かったのですが、小2の息子に公文を習わせるかどうか迷い、読んでみました。
メリットもデメリットも分かりやすく書かれていて、とても参考になりました。
私にはデメリットが強く印象に残ってしまいましたが、公文式を最初に受けた公文毅さんの人柄を知り、公文式も悪くないなと思いました。
結論としては、もう少し早くに(年長くらいで)考えるべきでした。うちは中学受験をするつもりはありませんし、計算も遅い方ではないので、今から公文を習うメリットは薄いかもしれません。低学年のうちに計算力を鍛える事と、学習習慣を身につける事は実践して行きたいと思います。
投稿元:
レビューを見る
公文式の利点および欠点を、複数のインタビューの内容から考察した本。東大生にはそのうちの「利点」を活用した人が多い印象か。
公文式から得られるものはもちろん学力もそうだが、それよりもむしろ、学習習慣や達成感、継続性などの方が多い。それを小学校あたりから取り入れることで、難なく学習習慣を手に入れることができる。
逆に、公文式では思考力を鍛えることはできない。公文式は特に計算力強化に特化した教材であるため、文章題は一切排除している。計算力があれば文章題も解ける、という思念に基づくものであるらしく、思考力は公文式の範疇ではない。
公文式の利点および欠点を理解したうえで、公文式を正しく活用し、正しく辞める。これが公文式の活用メゾットか。
投稿元:
レビューを見る
園児2人の親として、そろそろ習い事を何かさせるべきか考え始めたところ。検討先として真っ先に思いついたのは公文式だった。AI社会を目前に控えた子供たちにとって、公文式は有用なのかどうか知りたくて手に取ったみた一冊。読了後の感想としてはとても良かった。公文式の経験者の本音の意見や、経営の舞台裏、ライバル企業との違いなど、様々な角度からの豊富なエビデンスによって、公文式のメリットとデメリットの両面を深く知ることが出来た。学力の「基礎」と「基本」の違いを挙げ、公文式の特徴を明らかにしている点がわかりやすかった。
投稿元:
レビューを見る
子供を公文に通わせてみたいと思っているが、どんなところなのかを全く知らないため手に取った本。良い点悪い点等わかりやすく書かれていて良かった。最後のラジオの回答のところが1番好き。
投稿元:
レビューを見る
小〜中学校にかけての基礎知識の機械的反復、学習習慣定着、自己肯定感の育成、短中期的な計画性の育成が、その後の学習にどう影響を与えるのかを科学している。公文式経験者は自分の記憶に沿って、あの時の時間・経験がどう人生を形作ったか、あるいは作らなかったかを具体的に振り返ることができる。
1970年には外部の評判と保護者の要望から、文章題や図形問題を教材に組み込んだが、子供たちの自学自習のスタイルが崩れ逆効果。質ではなく量の調整による「やる気」を生み出すことのできるスタイルが公文式の偉大さか。
話題の入試改革でも「これから必要なのは思考力」と叫ばれ続けているからこそ、この機械的基礎反復のシステムがどう影響するか、という科学には大きく興味がわいた。
【メモ】教材数
算数数学:全28教材5470枚
英語:全28教材4600枚
国語:全34教材6800枚
投稿元:
レビューを見る
タイトルからして公文式を称賛してお勧めする本かと思っていました。だけど、読み進めていくうちに公文式大丈夫かと言う気になります。東大生は早いうちに公文式を辞めてしまうみたいです。でも、もしかしたら公文愛が強すぎてこういう内容になったのかなとか。