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原田マハさんの文章は温かいな。ほっこりしたり、ジーンときたりと、短編なので少し物足りなさを感じながらも、結構よかった。☆3.5と言ったところ。
急に母親を思い出した。こないだ電話で話したばかりなのに、なんだか恋しくなった。
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ひたむきに自分を生きている人への
原田マハさんの視線は真摯で辛辣だけど
底抜けに優しい。
描かれた美しい女性たちの生き方とともに
タイトルの言葉が胸に沁みます。
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疲れた心に必ず効く、読む特効薬! いつの間にか歳を重ねて寂しさと不安を感じる独身女性が、かけがえのない人の存在に気が付いた時の暖かい気持ちを描く。実はすぐそこにある、六つの小さなしあわせの物語。まだまだ人生、捨てたもんじゃない。
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原田マハの短編集。
原田マハのお話は、人間のリアルを書くんだけど、なんか幸せな気持ちで終わるから良い。
月夜のアボカドが1番好きだったかなぁ
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6本の短編からなる様々な女性たちの話。
イケメンのちろくでなしの旦那を持つ
母の話の「最後の伝言」。親子ほど年の
離れた女友達の話の「月夜のアボカド」。
後はハグとナガラコンビが出てくる
「波打ち際のふたり」が面白かったかな。
ハグとナガラの話ででてくる、自分が歳を
とれば当然母子としていられる時間は
どんどん減っているという内容に
はっとした。当然わたしも歳を取ると
両親や子供たちといられる時間も少なくなる。
なんかとても簡単なことながら普段思わない
大事なことを教えられた気がする一冊でした。
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ラスト2話が結構好き。赤穂の温泉にも入ってみたくなったし、ルイス・バラガン邸にも行ってみたい。
最後の伝言:美容師の母が亡くなった。ろくでなしだけどイケメンの父が葬式に現れない。
月夜のアボカド:ロスに住む友人から教わったメキシコ料理のレシピ。
無用の人:他界した父から誕生日に宅配便で届いた鍵。第二展示室に展示されたロスコの抽象画。
緑陰のマナ:イスタンブール2回目の訪問。日本から持ってきた梅干とトルコで食べたシガラボレイ。2つのマナ(食物)。
波打ち際のふたり:旅友のナガラとの赤穂温泉旅行。認知症となった母。「大丈夫。イケるって」
皿の上の孤独:ルイス・バラガン邸を見るためメキシコへ来た咲子。かつてのビジネスパートナーで緑内障にかかった青柳君。「案外、しぶといですね、僕ら」
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どの作品も人生の半ばにさしかかった独身女性が様々な別れに遭遇し、
その時の気持ちを切なくも温かく描かれた作品でした。
「最後の伝言」では父が典型的な髪結い亭主だったけれど、
それにもめげずに父の事を想いながら母の女としての想いが
最後まで込められていてくすりと笑えながらも
思わず涙が出そうになったり、
夫婦というのは外側からでは分からないというのがよく分かります。
こんな一途な母の想いがとても可愛らしくもありこんな女性にも憧れました。
「月夜のアボカド」の中の何気ない台詞がとても心に響きます。
いちばんの幸福は、家族でも、恋人でも、
友だちでも、自分が好きな人と一緒に過ごす、ってことじゃないかしら。
大好きな人と、食事で向かい合って、おいしい食事をともにする。
笑ってしまうほど単純で、かけがえのない、ささやかなこと。
高価なものがあったり、沢山の物に囲まれていても
やはり一番大事な人と食事をするというのが
どんなに人生の中で最高に幸せなんだと思わされました。
そしてその大事な食事で幸せをいかに充実させるかということもあり
大事な要素でもあると思いました。
「皿の上の孤独」は前半では元同僚のことばかり語っていたので
あまり主人公の女性のことは気になっていませんでしたが、
この女性も過去に大きな辛いことが幾度とあり、
お互いにそれを乗り越えてこの今という瞬間を生きてきているというのが
とても励まされました。
今日を生きた、だから明日も生きようという気持ち。
普通の人から見ていると何でもないことに思える日常でも、
困難な事を乗り越えている人から見るとこんな思いをしていながら
生きていると思うと共感せざるおえない気持ちになりました。
この作品では美術や建築物などの芸術に関することが出ていたので、
あまり馴染みがなかったのでそれがかえって新鮮で興味深かったです。
海外での話も多かったのでその光景が浮かぶのも良かったです。
どんなに辛く悲しいことでも誰かが必ずそばにいる。
そばにいる人が大切であるように、
自分もその人にとっては大切な人であるということに気付かされたり、
人は一人では生きていないということを改めて教えられた気がします。
原田さんの作品は何冊か読んでいますが、
さらりと読めてその中にジーンとくる言葉がくっきりと表れて
いつも心を清々しくさせてくます。
この作品でも同じくほんのりと心の中に温かい灯をともしてくれてました。
これから更に歳を重ねる上で大切な事を教えてくれた一冊でした。
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6/25 読破
短編集です。原田マハさんの作品によくある女性を主人公としたお話でした。話の舞台が海外であることも多く、行ってみたい!という気持ちになりました。特に好きだった話は「最後の伝言」です。夫が典型的な髪結いの話。妻がどれだけ夫を思っていたのか、、最後は涙を流しながら読みました。
本のタイトル通り自分も「誰かの大切な人」だといいなぁ って思いました。
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どのお話も文句なく素敵なんだけど、なんかタイトルがダサくないか?
いつもな原田マハさんらしくないというか。各作品のタイトルは秀逸なのにぁ。無用の人とか、月夜のアボカドとか。すごい素敵。
まだまだ、人生がんばれるかな?
かんばろうかな。
まぁがんばってみるか。
だって、たぶん、(こんな自分は)ひとりじゃないから。
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読みやすく良かった。
「最後の伝言」が素敵だった。
短編全てがじんわりと優しく、誰かを大切に思う気持ちが伝わってくる。それと同時にタイトルにあるように、自分もまた「誰かの大切な人」なんだと感じた。
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作者の話は大好きだ。絵に興味があるから尚更親近感があるのかも。
このお話は強い女子の話。ものすごく前向きで、頑張ってる、すごくきちんとした妙齢の女子。いろいろあるよね、これだけ生きてくれば、恋も仕事も家族も・・・。前に向かって進んでいく彼女達は手の届きそうな憧れで、元気や勇気をくれる・・・本当にそんな話なんだけど。
こんなにみんな強く生きれるのかな?ずるずるずるずる思っていたのと違う方向へ流されてしまったから、こんな卑屈な思いを抱いてしまうのかな?
強く進んで行けないからか・・・岡倉天心の本を残して逝ったお父さんにものすごく共感できた。娘(こども)に伝えたいことはたくさんあるけど、「あなた(娘)のことを信じて、理解していたよ。」と、最期に素敵な方法で伝えてくれる。信じられてることって幸せなことだよなぁと思った。
ちょっと私には主人公の彼女達は眩しすぎる存在だったかな。
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人生の時間は有限とわかっているけど、そんなことは傍らにうっちゃって、がむしゃらに走ってきた若い日々。
だけど、その若さはいつか薄れていき、親の老いや死に向き合う時はやってくる。よく知ってるはずの人のほんとの姿を、自分はどれくらい知っていたのだろうと自問自答したりもする。
そんなあれやこれやを通じて、命が有限だからこそ、自分に残された時間を大切に使いたいと、もう一度、思い至る。
巻末の解説には、六編の短編小説の主人公の独身女性の生き方がさまざま、とあるけど、全員が、今は独身の、仕事についてきた女性。その姿は、作者の分身のようでもあり、また、読者のほとんどは、この年代の女性なのだろうか。
これが、この本の魅力でもあるけど、この感覚は、この時代のこの年代の女性たちのみのものなのか、と少し、問いかけたくもなる。
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タイトル通りの内容。
中身を再確認せず図書館に返してしまった。
ので細かい内容は書けないけど、
1番最初のお話、破天荒放浪癖のあるお父さんと奥さんの話が1番良かった。
原田マハさんの本、初めて読んだけどいきなり気に入れたのでこれから読んでみようと思った。
こちらは短編集でした。
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たとえ今孤独であっても、まだ記憶のない頃に誰かの大切な人であったり、未来で誰かの大切な人になるかもしれない。少し照れくさいけれど、そんなタイトルからして秀逸。一話一話大事に丁寧に読みたくなる短編ばかり。
思いがけない再会もあった。他作品の登場人物にまた別の作品で再び遭遇するのは嬉しく、旧知の人の息災を知るような不思議な気持ち。ナガラの「人生を、もっと足掻こう」の一文がとても懐かしく、『緑陰のマナ』の「あなたを今日まで、ずっと守ってくれた食べ物だったのですね」の一言に泣けた。
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久しぶりに心があたたかくなる本を読んだって感じです。最初のお話で一気に引き込まれ、後はしみじみと読み進めました。しばらくするときっと忘れてしまうような物語たちですが、読んでいるひととき幸せに過ごすことができました。社会的、経済的に成功したと他人に思われるような人生よりも、密やかにうつくしいものを愛でる心を持つ生き方に憧れます。