投稿元:
レビューを見る
『文芸漫談』で夏目漱石を取り上げた時のトークを纏めた1冊。
奥泉光が毎度のように『漱石作品に描かれる孤独』を主張しているのが非常に印象的だった。確かに夏目漱石の書いた主人公というのは、今時っぽく言うとコミュ障気味の人間が多い。
読んでいてふと思ったのだが、『猫』にしろ『坊ちゃん』にしろ、本当に『コミュ障』故の孤独なんだろうか? ひょっとして、『ソラリス』のように、最初からディスコミュニケーションが前提だったのかも……?
投稿元:
レビューを見る
三四郎は、東京の当時の学生生活を描く、最先端な、おしゃれ小説だった。
なんとなく、クリスタル 的小説
漱石の孤独は、人とコミュニケーションして、失敗しちゃう孤独
投稿元:
レビューを見る
いとうせいこうと奥泉光が、漱石の小説について、ライブで語り合う。
10年以上前から、この2人で、文芸漫談という形式で色々な文学作品を、鋭く、面白おかしく語っているとのこと。
今まで全く知らなかった。もっと早く知っていれば、もっと人生楽しくなったのに。
とにかく2人の文学作品への造詣の深さ、感覚の鋭さに感嘆。それでいて、アプローチの仕方がエンターテイメントで、笑える部分も多い。
作品をボケとして扱い、突っ込み(ここが文芸批評)を入れる形式で、愛をもって笑いに昇華しつつ作品に切り込んでいく。
あまり、漱石を偉人として扱わず、等身大の人間として、扱っているところも素晴らしい。
紹介されている「坑夫」という作品が、前衛的で面白そう。
私は内田百閒が好きだが、漱石は百閒のお師匠さん。
漱石の夢十夜等に影響うけているのではとも思ったが、今回のこの対談で触れられている、「坑夫」の抽象的な眩惑的な場面にも意外と影響受けているのでは?と思った。
投稿元:
レビューを見る
めちゃくちゃ面白い!
漱石のやっちゃった文章に対するツッコミに、
何度も噴き出してしまった。
特に、こころと坊ちゃんは笑える。
こんなふうに小説を読み、語り合えるのは
さぞかし幸せだろう。
投稿元:
レビューを見る
2017年刊。生誕150年企画。積読本でした。
『こころ』は他の本でもいろいろ読んだので、あまり目新しさはかんじなかったです。
『三四郎』は面白かった!
『草枕』タイプの小説で絵画を理想とした、物語ではなくシーンが推移していく小説だというのは知りませんでした。
『草枕』は何度も書店で買おうかと迷って「でも、これ漢字が多すぎて、絶対眠くなりそう(恥)」と躊躇していましたが、漱石が本気を出した小説「これが小説というものだぜというはっきりした信念を見せている」というくだりを読んで、ちょっとがんばって読んでみようかと思いなおしました。まあ読めるかどうかまずは買って手元に置いてみようかな。と思いました。
投稿元:
レビューを見る
いとうせいこうと奥泉光が行っている「文芸漫談」というライブイベントから、夏目漱石の作品をピックアップ。漱石作品の面白さを紹介している。
きっと、二人とも何回も、何回も、何回も漱石作品を読んでいるのだろうな。全編に漱石愛が満ち満ちている。
中学の教科書で漱石に出会い、読書感想文の宿題では面白さがちっともわからず。大人になって『門』に感動し。
漱石は読む時ごとに印象が変わる。
ということで、『吾輩は猫である』を再読し始めちゃった。
いや~、面白い、面白い!
『漱石漫談』ありがとう!!!
投稿元:
レビューを見る
読了後、とても小説が読みたくなる。そんな気持ちにさせる二人の文芸漫談は、とてもまっとうな批評だと思う。
投稿元:
レビューを見る
文学漫談。「漫談」とはいえ、いえいえ、とても漫談ではすみませんね。ブログに紹介しました。覗いてみてください。
https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201909190000/
投稿元:
レビューを見る
今は時間が取れず、「こころ」の項だけ読む。BLの視点、意識していなかったけど確かにそういう面がある。