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【山野内荒野、十二歳。まだ恋は、していない――】鎌倉で小説家の父と暮らす少女。恋って? 好きって? 少しずつ大人になってゆく四年間を描く傑作が全一冊の合本版で登場!
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あぁ、なんか、すごく好きだなぁ。
中学生になった少女が、女になるための一歩を踏み出すまでの、話。
特殊な家庭環境ではあるけれど、でも、すごく普通で、毎日が変化で溢れてる。
荒野はこれから、どんどんいろんなものを見ていくんだろうなぁ。
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十二歳から十六歳。たったの四年間。
大人から見ればあっという間の時の中で、彼女の中身は目まぐるしく変わる。
冒頭、中学に入学したばかりで恋を知らず自分自身にも無頓着だった荒野が少しずつ、けれど急速に周りの女達の匂いに釣られ、体型も変化し恋の味を覚えて行く。
子供から女の入口へ。
自分にもそうして変わっていった過去がどこかであったはずなのに、もう今となっては思い出せない。
読んでいてとろりと甘くて水気の多い、熟れた桃を食べるような感覚だった。
予想以上に濃厚だったのに後味が悪くないのは、荒野が環境の割には比較的素直かつ奥手で、ようやく女の気配をさせ始めた所であっさり閉じられてしまうからだと思う。
思春期とか第二次性徴期とかそう言った言葉で片付けてしまうのが惜しくなる、少女の成長の物語。
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この作者は「GOSICK」シリーズ、「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」を過去に読んでいる。表紙の岸田メル氏の絵に惹かれて手に取った。(この人の書く少女の絵はホントひきこまれるのです。)思春期の女の子の成長物語であるが、どこか構えて読むこともなくスルスルと読むことが出来た。結構ディープな家庭環境なのに、それなりに割り切って心が折れることもなく成長するのはある種凄いかも。ちょっと敬遠していた桜庭さんの小説をもう少し読みたくなった。感想はこんなところです。
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いやあ、これはヒット。少女が大人になっていく。大人になりたくない抵抗と大人になりきれないもどかしさと。解説では「私の男」とネガとポジとのこと。読まねば。
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ちょっと変わってるけどいたって普通な女の子のお話。
いや、友達もいるし恋人もいるし家族もいる、とても充実した人生を送っている女の子のお話。
私には眩しすぎた。
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鎌倉が舞台の本ということで手に取り、荒野を取り巻く環境が、もうめちゃくちゃ気になって、この後どうなる?っていうドキドキを最後までキープして読めました。その後の荒野と悠也どうなるの!?あえて言わないところが、逆にいい。いろいろ想像します。
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鎌倉ってやっぱりいいな~と感じた。
もっと荒野と悠也のやり取りをずっーと見てたかった。
淡い気持ちがよみがえり、読み返したくなる作品。
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尊い。
キャラクターが活き活きと、そしてしっとりしているところや、思春期特有の心の成長を描きつつ、だらしなかったりさっぱりしていたりガッツリしている大人の描写もあってみたり、なにより一つ一つ選びぬかれた言葉がとても心地よかった。
桜庭さんの本はまだあまり読んでいないけれど、この作者の日本語選びはとても好きになりました。
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とにかく自分には合わなかった。
なんとか読んだけど、長い割に特に心に響くものはなかった。
本作では思春期の女の子の心の揺れや成長が主に書かれているが、主人公にリアリティーを感じなかった。わざとらしいというか、あざといというか…恋愛シミュレーションゲームに出てくるような作られた理想の女の子という気がした。
主人公だけではなく、この作品には一人も好きだなと思う魅力的な登場人物がいなかった。
特に描かれている大人には気持ち悪く感じた。出てくる大人がお前もかってくらいみんな恋愛脳でフワフワ地に足がついていない。いや、いくつになっても恋愛はしたらいいと思うが自分の中の倫理観とかけは離れている恋愛至上主義っぷりや自己中心的な振る舞いにはただただ引いた。
また、ストーリーも出てくるワード(ずっこけた、アベック、女の子のに向かって口笛を吹く男、ちぇっなど)も古くさくて読んでいて引っかかる点が多く読み進めるのが苦痛だった。
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女の子の心の成長を描いた本。 大人の男女関係と共に描かれる、一箇所ドキッとするシーンがあり、子供に読ましてよいかな、と思ったが、中学生には読ませたい本の一つ。心の成長を知ってもらえるかな。
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鎌倉の季節の移り変わりとともに、成長していく少女の物語。
かつて少女だった大人にも読んでもらいたいけれど、今まさに少女である子にも読んでもらいたい。
これを読んだら、遥か未来の大人の自分を、荒野のように、少女のあなたがすっと見るのだろうな。
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大人に憧れを抱きつつも、まだ子どもでいたいような気持ちは痛いほどよくわかる。制服を着ている間は守られているような無敵な気持ちになれていた。
荒野は一人称を自分の名前で呼んでいる。実は私もかなり上の年齢まで自分のことを自分の名前呼びしていた。今でも恥ずかしながら、家族や気を許した人の前ではぽろっと一人称が名前になってしまうことがある。それが幼稚だと言うことも理解していて、「私」に切り替えないといけないと分かっていても、一人称を変えてしまったら、自分が一気に大人に近づいてしまいそうで、大人になることへの最後の抵抗のように自分を名前で呼んでいたいのだと思う。
思春期の少女の繊細な心の動きが美しく、的確に描かれていて、(恋愛パート以外は)まるで自分の物語みたいに感じた。
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14年ぶりの再読。女の出入りの激しい恋愛小説家を父に持つ山野内荒野の12歳から16歳までの物語。
以前読んだときにはあまり気にならなかった義母や「ばあや」に目が行く。
荒野の過剰なまでのピュアさの根源。「女」であること、「女」になることへの拒絶、「変化」がもたらす「喪失」への恐怖。
義母容子の「普通の女」であり続ける力のもたらす救い。
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1人の女の子が大人の女になっていくお話。
懐かしいく感じる部分もあったり、親の立場として寂しく感じる部分もあり、不思議でリアルなお話でした。