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前作がとても良かった西川美和さん。達者な人のエッセイは、ふだん自分がふわりと曖昧にしたままのあれこれが「まさに!」という言葉で綴られている気持ち良さがある。へー、アラーキーに写真を撮られるってこうなのかーとか。
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著者の書く小説も、著者の撮る映画も好き。
身長が153cmとうのも親近感。
この本は主に”永い言い訳”の撮影秘話的なエッセイ。
オーディションの選ぶ基準からバッグに流れるBGMの選曲から子役の苦労話から、、モックンのめんどくさい(いい意味で)性格から、スタッフの取捨選択の決断まで著者ならではの感性でぐいぐい読ませる。
映画作りってほんと毎回、すごい労力と神経と体力と使って
全力で立ち向かっていくものなんだね。
それ故、完成した時の喜び、俳優、スタッフ達との別れもまた感慨深いものがあるんだろうな。
ほんとこの映画”永い言い訳”みたいな作品がなんで、”日本アカデミー賞”の候補にもならないのか不思議。
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もしかして私たちは、撮られる人たちを、心のどこかで軽蔑しているのだろうか?よくもまあ、こんなことができるもんだな、と。まるで娼婦を抱きながら、娼婦を愚弄する男のように。そんな女に抱いてもらって、自分は生かされているくせに。
他の表現でも、男っぽいつぶやきみたいものをさし挟む。そこがとてもぴったりくる。
男ならぬ西川さんがいうのだから、男と女の頭の中の境界線ってあるのかないのか、心許なくなってしまう。
x=孤独、愛、読んでて泣けてきた。カッコイイ。
仕事に向かい合うとき、心に留めておこうと思う。
最高。
ところで、ふと思い返して気づいたのだが、外見を撮られる人たちより、心のなかを、ある種さらけだす、物書き、監督って、よっぽど「よくもまあ、こんなことができるもんだな」って思われそうだなって思いつつ、冒頭で抜粋した、この文章を書いたのかなって思った。
なんだか中学生の頃、好きな作家の文章を反芻したように、この人の文章を反芻してしまっている。
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本木雅弘氏が、西川監督へ宛てたメールの数々。
竹原ピストルは、役作りの為、実際に中型免許を取得したとか・・・・etc 映画作りの裏話盛り沢山だ!
また『ディア・ドクター』の笑福亭鶴瓶のエピソードも興味深い!
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やはり西川美和のエッセイはすごくよい。向田邦子好きならおすすめ。映画の裏話満載なんだけど、初めて観てから読んだのですごく楽しめた。主演の本木雅弘からのメールは特にすごく踏み込んでいる。面白すぎる。こんな人だったんだ。
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出勤時車内にて読了。さあ帰りはどうしよう。西川監督の、特に「永い言い訳」にまつわるお話が興味深く、この作品も含めやはりわたしは、この監督のつくる映画、そして人物が好きだなぁと思います。しかしモッくんのこと…こんな人なんだ…と驚きと、やはり人間的な魅力を感じてしまいました。人間って、いつまでも不完全で、それでも死のうと思ってそうするとか、しかたなくもその日が来るまで、生きてゆく生き物。
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小説的表現と、エッセイ的表現の間の文章が素晴らしい。西川美和さんのことをあまり知らない人でも楽しく読めるエッセイになっています。
時は遡り監督5作品目となった『永い言い訳』の完成までの5年間の様子を追った内容は、あの作品の大ファンである人間からしたら読めることがほんとに嬉しい限りです。
そこにあるのは葛藤と言うより、周囲に気を遣い、映画にも気を遣い、物語にも気を遣う西川さんだからこその悩み。本木さんとのやり取りは完全に振り回されてもおかしくないのに、あと一歩で橋から落ちる!というところでギリギリ踏みとどまる西川さんの様子がすごく伝わってきて面白い。
一度、Apple銀座で開催されたトークショーに行ったことがあるのですが、良い意味でクリエイター感がなく、目の前の物や人を“それ”としか見てないようは雰囲気に、だからこそのあの作品なのだなと納得したことを覚えています。
とにかくこのエッセイは、映画作りの大変さも、監督の孤独さも、執筆の果てしなさも、西川さんの人柄もよく分かる素敵な1冊です。ぜひ小説『永い言い訳』とともに読んでもらいたい。
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映画のアレコレが少なかったかな、それに、書評や短編が入ってたから一冊を仕上げる為の寄せ集め感が嫌だった。西川さんなら少し時間かけてでも良い作品になっただろうに、そこが凄く残念。
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西川美和さんのエッセイ、第2弾。
今回は本木雅弘さんが丸裸(?)になります。そこのパートが面白くて一気に読んでしまいました。
西川美和さんを知るきっかけになった「永い言い訳」の主演が本木さん。主人公幸生と重なる部分が多分にあったそう。メールの内容がまあすごい。こんなに考えて考えていたらそれはさぞ生きづらいだろうな。しかし、西川さんの記述を読むと大層チャーミングな方とのこと。
これまでただの(失礼)二枚目俳優だと思っていたけれど、人間味を感じてさらに好きになりました。
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要所要所に見られる言葉の綴り方がすきだった。
映画『ゆれる』の香川照之氏のエピソードが興味深く、もう一度見直してみようと思った。
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西川さんの映画づくりに対する姿勢とその飾らなさに尊敬を通り越して敬愛の念。
作中、『ラブレター、あるいは湖の底に沈んだ手紙』の名文たるや。こんなにも寂しく、残酷で、でも息を呑むように美しい手紙、見たことない。
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この作品や、西川美和さんの他の著書を読み、映画の鑑賞方法が広がった。色、音楽、プロモーション、ロケ地、なぜこの人がこの役に選ばれたのか含め、何回も観る楽しさがあるんだなぁと。
西川さんカッコつけない言葉達が分かりやすく、ハッとする言葉が多かった。
子どものピアノと大人のピアノの違いや、鶴瓶師匠の言葉を伝えてくれている箇所、また音楽家と監督が目指すものの擦り合わせは、こんなにも我慢強く引き出しが多い人がいることを知った。
そして、モッくん。
おもしろい。人間性が垣間見れて、それだけでもこの本を読めて良かったと思う。
もちろん、永い言い訳、鑑賞しました。
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映画監督西川美和の文章は面白い。"あけすけ"なのだ。出演者のこと、スタッフのこと、そして自身のことも。へぇー、そうなんだぁ。映画を専ら観る側の自分には面白くて仕方がないのだ。
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期せずして、映画「永い言い訳」を観終わったばかりだった。
正直、何でモックン?と思ってたので、本書で理由やメールのやり取りが垣間見えて、本当に良かった。