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1825年のデカブリストの乱から1940年のトロツキー暗殺まで。
小見出しと多数の図版や写真を追っていくだけでもおおよその流れが浮かび上がる。
通読すると、革命は歴史の必然ではなく、起こしたい人間が起こすから起こるのだ(同語反復だが)
ということがよく分かる、特に当時のロシアのような国においては。
『革命の主人になるのは、革命を起こしたものだ』(グチュコフ)
二月革命に至る小見出しをたどると「戦線の膠着」「ブルジョアの奮起」「ブルジョアの革命本部」
「たたかうブルジョア」「グチュコフのクーデター計画」「革命の商人パルヴス」となる。
この背後には、第一次大戦に勝利するため、皇帝専制ではなく、
責任内閣制による穏健な立憲君主国を目指す有産階級の運動があったと著者は説明する。
『このブルジョアの革命性が専制をたおしたのだが、このおそすぎた青春がかれらの命とりにもなった』
その行き着いた先を思えば、このフレーズも印象に残る。