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西行若かりし日、中宮待賢門院たま子へのかなわぬ恋を月に託した恋慕の物語。平安末期のどろどろした宮中の覇権争いは、今の神経ではとても理解できないが、平家と源氏の闘いに至る不穏な空気が渦巻く時代の面白さを垣間見た。
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平安末期、白河院の養女であり、鳥羽院の中宮の待賢門院璋子に仕えた西行(佐藤義清さとうのりきよ)は和歌・流鏑馬・蹴鞠など文武両道に優れた武士であった。璋子に心酔した義清は出家し璋子の志をかなえるために奔走していく。史実をもとに西行の若い頃を中心にした内容であった。
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権力争いの時代に違うところで生きた西行法師の物語。中宮への言いようのない思慕を全面に押し出すことなく、理性的に彼女とその彼女の大切なものを憂え支えた姿が印象的だった。ただし妻子を捨てたのはちょっと残念。
三田誠広の世界。大変読みやすい。
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2015年6月9日読了。
この時代と人物が好きな私としてはだいぶ、テンションの上がる作品だった・・・、なぜこれまで読んでなかったのか!
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恋愛小説といえばいえるのかもしれないが、自分的には流転小説、もしくは説得小説のような印象をもった。政治を肝の部分を動かすのが、後白河帝や平清盛のような有名な人物ではなく、説得に長けた情報感度の高い信西入道というところが興味深い。全体的に読みにくいのは、背景と情景と心象の説明のバランスが、自分の好みと合わないからか。
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途中に区切りがないので、読んでいて疲れてしまいました。
時代背景が難しかったですが、そのわりに読みやすかったです。
確かに恋愛小説という感じですが、もう少し二人のからみが欲しかったように思いました。
西行がどんなことをした人なのか、知りたくなったので他の話も読んでみたくなりました。
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西行と待賢門璋子との恋を中心として描く。西行の生い立ち、待賢門璋子の苦悩など、人生の行く末と和歌が重なり、すごく感銘をうけました。
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夢枕獏氏を読み終わり西行の足跡を他者で知りたくなり読了。三田氏は読みやすい文脈で好きな作家の1人。この作品は西行と清盛が仲がいい訳ではなくあまり関係性はない。そして幼少期は青墓の宿場で育っている。坊になっても武士の役割を全うさせたいと敵味方を超えて友情をも保たれている稀有な存在で余分な言葉を発しない人になっている。待賢門院とも一線を超えていないが待賢門院のために奔走し役割を全うさせている。
和歌を披露していないが西行の人生を目の当たりにし、家庭的では全然ないが国を背負っている感がする。
国の為に動くか、家庭の為に動く人かどちらが好ましいのか。。。