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それぞれの登場人物たちが過去を引きずりながら、生きている。しっかり現実を見据え、未来を考えているのは家政婦のハンナだけ。そのハンナから手紙をもらったオーレンが帰省するところから極上のミステリーが始まる。
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骨身に沁みる退屈さ。これはミステリではない。ミステリ仕上げの家族ドラマである。
小さなコミュニティで変人たちが右往左往してる印象しか残らない。その変人にしても、愛すべき変人ではなく、ただの変人でしかないのだ。謎解きは早々に破綻し、陰でこそこそと繋がろうとする変人の行動にすべてのページが費やされている。そこにリアリティは微塵もなく、おとぎ話を読んでるよう。
よくこのネタで勝負できるとそこは大いに敬服するが、関わりたくないタイプの作家であることは確か。なのに巷では高評価。まだまだ偏読っぷりは解消されないのだなと自分にも呆れてはみるが、合わないものはどうしようもない。
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20年ぶりに帰郷したオーレン。時の止まった家に、行方不明になったままの弟の骨がひとつ、またひとつと置かれていく
。図らずも捜査に巻き込まれたオーエンは町の人々の隠された顔を暴いていくことになる…。
静謐な筆致で町で暮らす人々のすべてが描かれている。裏も表も、過去も今も。残酷なまでに。
流石の人物造詣で、あれこれ考えさせられながら頁を繰った。
この町には普通の人はいないのかと思う頃に、普通の人ですらみなそれぞれに過去を秘めているのだと気がつく。
ああ、オコンネルは相変わらず巧いなあ。
ただ、前回のノンシリーズ「クリスマスに少女は還る」と比べると、どうしても1段落ちるような印象。
本作も十分面白いけれど、それほどまでに前作は素晴らしかった。
この作品が評価されて、止まっているマロリーシリーズの訳出が再開されるといいなあ。
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ミステリとしてがっちり構築されているのではなく、言い回しや展開などの語りの面白さが魅力の作品。その辺に詳しくないので、洒落た言葉や伏線を結構見逃したと思われるのが残念。
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2011年版このミス第一位(海外編)。
緩やかに時が進む小さなまちで、引退した判事の下に、
彼の失踪した息子の骨が、欠片になって帰ってくる・・・。
いったい誰が、何の目的でいまさら骨を送るのか。
そして、彼の失踪した原因は?兄(主人公)は真相解明に乗り出す。
幻想的な森を印象深くストーリーに組み込ませ、
小人のような家政婦ハンナが絶妙に物語の引き出し手となっています。
技巧に走るミステリとは一線を画し、ストーリーそのものに引き込まれます。
敢えて赤裸々に書くのではなく、曖昧さを効果的に使い、
上質の物語へ引き上げていく書き方がすばらしい。
自然ともう一度読み返したくなります。
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誰かが玄関先に死んだ弟の骨を置いていく、というシーンから始まるストーリー。過去の事件が暴かれることで田舎町の秘密が明らかになり、人々が再生していく。話的にはなんとなくカードの「死者の代弁者」を思い出した。アメリカの田舎町ってなんでこう閉塞的な雰囲気を醸し出してるんだろうなあ。まあ面白かった。
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「クリスマスに少女は還る」の衝撃が再現されるのかと思ったが…。謎めいた語りは魅力たっぷりで、我知らず先へ先へと誘われていく。でもついつい比べてしまうのでねえ。「クリスマス〜」は「あれを読む前の私に戻ってもう一度読みたい本」のひとつなので。
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街の人々の秘密が次から次へと暴かれていく前半はちょっと退屈だったけど、人間の狂気があばかれていく後半はおもしろかった。
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単純なミステリーだと思ったら大間違い。アメリカ西海岸の閉塞的な田舎町に、いわくありげな不思議な住民達。主人公を含めてみんなが怪しすぎてコワい。読みにくい展開なのだが、謎が気になって最後まで読めてしまった。これまた謎多き家政婦が魅力的なキャラ。
主人公はなぜ昔なじみの女性に会うたびに殺されそうになるのか、というとりわけ不思議な謎が明かされたときはスッキリした。
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タイトルに惹かれて。
ミステリーというより、家族(地域?)ドラマのミステリー仕立てという感じでした。
あまりその辺にこだわりがないので、人物関係が絡み合って二転三転するのが面白かったです。
脇役なんだけど、何を考えてるかわかるにつれ、父親に愛情が湧いてくる。
あとハンナはほんといいキャラクターですね。
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面白くない本は途中でやめるのでここに書くまで至らないのだが、「このミス」の1位くらいの本は読もうと考えたのが間違いで、面白くなくても読み終えてしまった。
とにかく途中から文章が頭に入ってこなくなって、目を通すだけになる。こんなことではいけないと最初のページから読み直すのだがそれもなかなか続かず、活字だけ目で追ったとこも多い。あまり読んだとはいえない状態で読了。
この本がつまらないというより、翻訳ミステリというのがワタシにあわなくなってるのだろう。昔は本と言えば創元推理文庫のことだったというのにさびしいことだ。
20年ぶりに故郷に帰ってきた主人公。昔いろいろなことがあった人が年をとりそのあたりをうろうろしている。ユニークなキャラクターが入れ替わり立ち代りなのだが、風呂に入っていないので臭くて彼女の勤める図書館には誰も立ち寄らないなんてキャラに興味が持てない。感情移入できない。20年前の弟を殺した犯人探しというのもつまらない。
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雰囲気は好き、でも腑に落ちないところもいくつかあります。他の作品は評価が高いので、著者を追っかけてみようと思います。
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翻訳が残念な感じだった。
主語を探すのに必死になってしまい
ストーリーを追うのが精一杯。
物語としての可否を冷静に判断できないのが悔しい。
でも家族の温かみは伝わってきたと思う。
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2011年の「このミス」海外編1位の作品。
20年前に死んだ弟の謎を解き明かすというミステリーだが、推理を楽しむというよりも「コヴェントリー」というカリフォルニアの小さな町に住む人々の複雑怪奇な人生を描くことが中心となっている。言うならば、デヴィッド・リンチのテレビドラマ「ツインピークス」のような作品である。
悪くはないのだが、結構な数の登場人物を把握して、その独特な世界観にはまっていくまでがちょっとしんどく、半分くらいまでは、なかなかページが進まなかった。
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まわりくどい、語りが。主人公と父親の「決まりきった質問はしない」というルールが物語全体を通して適用されているよう。登場人物たちのことも、その言葉だけで判断することはできない。彼らは本当の事はほとんど言わないし、何を考えているのか想像するにも一苦労。それがリアルな人間だと割りきるにも、最後の最後には善悪がきっぱり別れて、悪人がすべてを背負うことで解決、というから釈然としない。もやっとする一冊でした。