紙の本
待望の二作目!
2017/05/13 07:28
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投稿者:ちょこsweets - この投稿者のレビュー一覧を見る
一冊目から、凄く気に入っている物語です♪
やはり裏切らない面白さがあります。あの優しく暖かな雰囲気も変わりません。そして、自分自身も色々考えさせられました。
三冊目も出たということで、そちらの方も早く読みたいです。
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
言葉は薬にも毒にもなるというのは肯けました。
大人の悪口病はなくなりそうにありませんねー。
感じやすい子だけどがんばってほしいです。
紙の本
オタクの世界のスーパーヒーロー
2016/09/21 15:16
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投稿者:neko - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちょっと、科学的な背景説明が多いけど、小学生新聞に連載してたってことで納得です。それでも、キラキラして、ほのぼのですから、大したもんです。この本でのお話は、主人公の女の子がココロのお医者さんになろうと考えるまでのエピソードです。「ことのはの薬箱」ってそういうことですよね。
それで、スーパーマンがいくら頑張っても、みんなを幸せにすることができないって、みんな知ってる。じゃあ、どうすればみんなを幸せにできるかっていうと、ヒトリヒトリの不幸の種を取り除いてあげればいい。テイラーメイドの、ココロのお医者さんですね。で、ことのはの薬箱が活やくする。
そういえば、オトナの世界では、ガラダに傷つけるのは犯罪って知ってるけど、ココロを傷つけるのが犯罪って考えるようになったのは、わりと最近ですね。セクハラとか、イジメとかの裁判が話題になるようになってからでしょう。でも、オタクの世界では、ココロを傷つけるのは非常に悪いことで、ココロを傷つけないように細心の注意をはらう。でれでも、ココロが傷ついたときに、傷を癒してくれるヒト(お医者さん)がスーパーヒーローです。
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2016.12.10市立図書館
詠子6年生に進級の春休み〜二学期の終業式の日まで。言珠づくりのほかに言箱を磨く修行もはじまる。
第一章 新聞紙タイムマシン
第二章 言珠わんわん
第三章 「大人の悪口」病
第四章 心痛オノマトペ
第五章 刻み言葉と煮こみ言葉
親友のしぃちゃんのモノローグの章もあり、人間以外の生き物の言葉やコミュニケーション、受け身でも影響力のある言葉やそれを受け取る姿勢、言葉にするもしないもストレスになるような状況をどうしたらいいか、異国育ちのお母さんと読おじさんの選んだ道など、言葉の力、言葉をどう使うかといったテーマを深めてくれるエピソードを楽しみながら、わたしたちと言葉についていろいろな角度から思考を深め、すこし心強くなれる物語。私自身が詠子に近い性質なので(彼女に比べたらずっと鈍くて浅いけれど)、励まされることも学ぶことも本当に多かった。しぃちゃんのようなタイプの読者にはまた違った感想があるのだろうか。
子どもたちのみならず、いろいろなひととわかちあいたい物語だけれど、だれにでもすすめられるかというとそれは難しいとはたと立ち止まる。ただ、この物語を必要としている人にはどうか届いてほしいと切望する。
三冊目もはやく読んでみたい。
→4巻新刊を機に4冊大人買い。
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小学校6年生になりました。
今回は恋愛要素<友達や大人との人間関係にぐっと重きが置かれている感じがしました。
「大人の悪口」病、心痛オノマトペ、刻み言葉と煮こみ言葉の3つの章が、お気に入り。
「将来の夢は職業の名前じゃなくてもいい」
そうだよなぁーその通りだった、と思い出させてくれました。
第一巻の時から思っていましたが、
小5・小6と高学年なのにもかかわらず、
どこか感じ方が幼すぎる気がして、気になりました。
なんとなく。
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シリーズ2作目。1作目から間が空いてしまった。『言葉は同じものでも、薬にも毒にもなるからね』おばあちゃんはちゃんと教えてくれる。シィちゃんの存在がとてもいい!そして、最後のキュンキュンしちゃうところも好き。
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まるで言葉についての研究書のようです。
言葉に対する色々な見方、捉え方がこの物語の中に詰め込まれています。
自分が抱え込んでる重い言葉の荷物、誰かに渡したくなります。でも、そうするとその相手に重い荷物を背負わせることになる。そして、いつも背負ってもらわないと生きていけなくなる。依存です。
逆に、誰かの重い荷物、背負えるようになりたいと思います。その相手に選ばれたいと思います。
だけど、それは無理矢理相手から言葉を引き出してしまうことにもなりかねない。それがまた重い荷物になる。
そんな二人出会ってしまうと共依存です。
もっと素直に、もっと軽く、もっと自然に。
そう思えばそう思うほど、ギクシャクして不自然になり、どんどんどんどん言葉も行動も重くなる。
また背負っている荷物が増えてしまう。
言葉の使い方、思いの伝え方、そして聞きたい、話してほしいと思う心。
扱いがとても難しい。
言珠や言箱にかわるもの、あるといいんですけど。
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言葉がどんなものなのか、考えさせられるお話。
言葉を大事にしている詠子の迷いとかがんばりを読んでると優しい気持ちになれる。
言箱に言珠を入れた言鈴。言いたくないけれど行ったほうがいい言葉…そういうのもあるのかな。
言葉は薬にも毒にもなる。何気なく使ってるものだけど大切にしたい。
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名作でござる。
知恵があちこちに散りばめられている読み物。
中でも特に
おじさんが詠子に話してあげた
言葉が響きました。
なりたいものっていうのは、職業の名前じゃなくてもいいた思うんだ。
僕は昔からいっぱい道に迷って、いろいろなものに手を出して、ふらふらしてきたけど、その経験は全部、今の仕事の糧になっている。
だって。迷ってる子供たちに話してあげたい。
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主人公の葛藤について、表現や扱う心情が難しくなったあたり、年齢設定に合わせているかなと思いました。おばあちゃんの出番が減って、主人公中心になっている点も、年齢相応な感じがします。
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これは児童書にしておくのは勿体無い。
大人になっても言葉は難しい。
薬になるような言葉を使える大人でいたいと思う。
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「将来の夢」は職業の名前でなくてはならないと、思いこんでいた。しかし、先生も誰も、そんなことは一度も言っていない。
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「詠子は、言葉屋の修行をはじめたばかりの小学六年生。元気に言珠づくりにはげむ詠子の毎日は、いつも不思議でいっぱい。言珠の材料である言箱のじょうずな見分け方とは?犬にも言葉がある?「大人の悪口」病って、どんな病気?心の痛みは、どんな言葉なら伝えられる?翻訳と通訳って同じじゃないの?いよいよ、言珠と言箱が活躍をはじめます!朝日小学生新聞の人気連載小説。」
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1、言葉屋の修行を始めた詠子は小学6年生になろうとしている。
春休みの間も一生懸命、言珠を作る練習をするが、なかなかおばあちゃんからの合格をもらえないでいる。ある日、おばあちゃんが窓拭きに使う新聞紙から、更なる言葉屋の仕事と責務を知ることになる。
⭐︎新聞のこと
2、始業式の帰り、詠子としぃちゃん、須崎くんと桐谷くんの4人で下校していると、桐谷くんが河原に転がっている石ころみたいな色の、のそのそ動く何かを発見した。それは天パのわんこだった。
⭐︎動物を飼うということ
3、しぃちゃん目線。
詠子が学校を休んだ。お見舞いに行ったしぃちゃんは、詠子のおばあちゃんと話すこととなる。詠子は風邪で寝込んでいるから二人っきり。おばあちゃんは、詠子の風邪は『大人の悪口』が原因だと言う。
4、突き指をした詠子は保健室へ向かった。扉の前で、先客がいて神妙な雰囲気で保健室の先生と話す会話が少し聞こえて、ノックするのを躊躇った。
その時は誰だったか分からなかったが、後から声の主が詠子のところへやってきた。それは、5年生の時同じクラスだった佐伯さんだった。
⭐︎オノマトペのこと
5、卒業文集に載せる作文を書かなくてはいけない。テーマは「将来の夢」。作文が得意なはずの詠子はため息をつく。将来の夢は言葉屋だと、堂々と書くわけにはいかないからだ。
言葉を大切に扱ったお話に、読むとじんわり、あたたかい気持ちになれる、そんな一冊でした。
朝日新聞連載のお話なんですね。一話の中でテーマとなっていること(新聞、動物の飼育、オノマトペなど)を丁寧に教えてくれているので、子どもが置いてけぼりにならず、理解した上でお話を読める、それも無理なく読める構成になっていると感じました。
3、のお話は身につまされるお話でした。子どもは大人の言葉や会話を聞いていないようでちゃんと聞いているし、そこに含まれる悪意にも敏感に反応するけれど、それをまだ言葉にすることができないで身体に表れることがある。4、のお話にも通ずることで、4ではオノマトペに繋げていて、なるほどなぁと感嘆しました。
4、のお話に出る佐伯さんが、詠子との電話の最後に掛ける言葉に涙が出てしまいました。あの一言が、佐伯さんという人を物語っているなと感じて。
誰に何を言わせるか、緻密に創り上げられていると感じた箇所です。
言葉を紡ぐことの喜びと危険性、何を言うべきで言わないべきか、人と人との距離感や関係性を丁寧に描いてくれているこのシリーズのお話を、今の子どもたちが手に取り読むことができるということに、感動すら覚えています。