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江戸は本所亀沢町にある「おけら長屋」では、今日も騒動が巻き起こる。
長屋の浪人・島田鉄斎に剣術の手ほどきを求めてきた娘の目的とは。
天下の大関と対戦することになった気弱な相撲取りを勝たせるべく、万造と松吉は策を巡らすが……。
家を出た一人娘と、頑固な父親を再会させるために奔走する万造とお満だったが、二人の心にも微妙な変化が――など、五篇を収録した、笑って泣ける大好評シリーズ第八弾。
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居酒屋のお姉ちゃんに相撲取り・娘の敵討ち~三河から出てきた敵討ちの父娘は父が病勝ちなため、島田に手解きを願ってきた。男共は娘に同情するが、女たちは仇討ちなんか馬鹿馬鹿しいと云う。敵は町人の形となり、若後家との間に赤ん坊まで生まれそうだ。南町奉行所の月番になったのを見計らって、許可を求めに行くと、奉行は話を纏めて仇討ちの理由がないことを双方に納得させる。竹刀と木刀で立ち会い、娘は練習の成果を披露する。三祐の客の正体は鼈甲問屋の跡取りで、あとひと月すると苦労を終えて店に戻るらしい。若い冬に惚れ込んだのかと思ったら年増に手の掛かった栄に惚れている。若旦那も旦那も人柄を見込んで夢に貰おうとするが…。裏の長屋に住む幕下力士の形は大きいが、意気地がない。勝ち抜き相撲で大関と当たることを聞いた万松は島田鉄斎に秘策伝授を願う。箱根の土砂崩れで遠回りして着いた飛脚の話を聞いて、大巌は覚悟を決める。黒石藩の用人見習い田村真之介は長屋近くを歩いていて、女房子供に逃げられた大工が起こした立てこもり事件に巻き込まれた。幼子の身代わりで人質になったが、勘違いした八五郎が大工をぶん殴って落着を見た。真之介は泣いてやり直しを頼む大工を信じてやろうと言い出す。郷田という年配の浪人は娘が家出したきり、犬の藤とだけ心を通わす頑固者だ。ある日、富士が聖庵の診療所に来て、満と万造を倒れた郷田の所に連れて来た。余命幾ばくもない郷田と娘を会わせたいが、娘は母が病の折に不義密通に及んだと勘違いして、絶交している。死の床に就いた郷田の下に御家人に嫁いだ娘が帰ってきたのは、母から譲られた箱から十両と母の手紙が入っていたからだった。娘に看取られて郷田はあの世に旅立ったが、富士は郷田の墓の前で死んでいるのが見つかる~三祐のお栄は松吉さんと良い仲になる?満と万造はくっつくか?犬と貧乏浪人の話は都合が良すぎるぜ!
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人情とお節介のおけら長屋の住人達、武士も医者も女医者も犬も猫もみ~んな騒動に巻き込まれ~(^-^) お節介をやく、やかれる、・・・、これは人が人を好きになるからなんですね。今の世に欠けつつある「美徳」を残すべく警鐘乱打の畠山健二さんです!すけっと、うらしま、ふところ、さしこみ、こしまきの5話。松吉と暮らしてるミーちゃん(猫)元気ですか。著者は人間同様、猫、犬にも暖かいまなざしを向けていらっしゃいます。「こしまき」では富士という名のワンちゃんが読者を号泣の渦に誘います。「星守る犬」「旅猫リポート」の世界です
畠山健二「本所おけら長屋(八)」、2017.3発行、再読。何度読んでも面白く、そして感動します。「すけっと」「うらしま」「ふところ」「さしこみ」「こしまき」の5話。第八巻での圧巻は、江戸っ娘・お栄20歳の心意気を描いた「うらしま」と郷田豪右衛門の愛犬・冨士を描いた「こしまき」です。
畠山健二さんの「本所おけら長屋(八)」(2017.3)、再読何回目かわからなくなりましたw。すけっと、うらしま、ふところ、さしこみ、こしまきの5話。5話すべて素晴らしいです。一番は、頑固者の郷田豪右衛門に子犬の時拾われ、豪右衛門が心臓の病で倒れた時は、お満を呼びに行き、死後豪右衛門の墓の傍に寄り添っていた柴犬富士に涙です「こしまき」。二番は、大店浦島屋の若旦那のアタック、大旦那のダブルの誘いを袖にしたお栄に拍手です「うらしま」。
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もう盤石のおけら長屋シリーズ。
愛すべきマンネリ、愛すべきご都合主義。
毎回思うのだが、このシリーズは小説というより、新作江戸前落語人情噺として楽しんでいる。期待が外れることはほとんどない、そんなレベルで作品を書き続けることもまた、作家の力量なんだと思う。
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内容(「BOOK」データベースより)
江戸は本所亀沢町にある「おけら長屋」では、今日も騒動が巻き起こる。長屋の浪人・鉄斎に剣術の手ほどきを求めてきた娘の目的とは。天下の大関と対戦することになった気弱な相撲取りを勝たせるべく、万造と松吉は策を巡らすが…。家を出た一人娘と、頑固な父親を再会させるために奔走する万造とお満だったが、二人の心にも微妙な変化が―など、五篇を収録した、笑って泣ける大好評シリーズ第八弾。
令和2年2月29日~3月2日
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今回も文句なく面白い。
お上も関わるような事件も万事丸く収まるのが好き。良くある、罪は罪として裁かれないと…というやつは、確かにわかるけど、悲しいから、こちらは、そんな心配はなくとてもスッキリ!
読み進めるのが楽しみすぎます。
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今回はおけら長屋の面々のお節介とも言える人情が更にパワーアップ。
万松コンビの周囲からの信頼感がいつの間に飛躍的に向上し、おまけにおかみさん連中も感化されたのか自発的に大活躍。
面白いなあ。
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江戸時代の町民の暮らしが活き活きと描かれていて好きなシリーズ。おけら長屋に住む人々の温かさにも笑顔になれます。仇討ちもめでたしで終わって本当に良かった!
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このシリーズ友人に勧められて読み始め、8巻を読み終え折り返し地点に到達した。最新の16巻へ直ぐ到達しそうで、勿体ない気持ちになる。第8巻も人情味溢れるいつもながらの展開にも関わらず、ここからどう収束させるのかなど、読者をハラハラさせるところが満載である。
お満と万造、そこへきたかと、以前少しだけ匂わせがあつたが、8巻でその匂いが幾分強くなったのが今後の楽しみになった。
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富士ー。
.
「関わりねえことだと言ったな。
人っていうのはよ、見たもの、聞いたものに、すべからく関わりをもっちまうものなんでぇ。
そんな関わりに武家も町人もねえんだよ。」
…は…反省。。。
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そ、そんな…富士〜〜!!
普段は猫派の私も犬派にすっかり鞍替えしそうになった。。しかもこの表紙、泣ける。。
久しぶりのおけら長屋。
安定の面白さ。今回も笑ったりほのぼのしたりしんみりしたり…と思いきや、ラストで号泣。富士。。
相変わらず仲の良いおけら長屋の面々。長屋のチームワークも回を追うごとに深まっている。
しっかり者のおかみさん達、万松コンビをはじめとしたお人好しでおっちょこちょいの男性陣、そんなみんなを温かく見守りしっかりまとめる鉄斎さん、とそれぞれの役割も極めていて安心安定の絆にほっこり。
そんなおけら長屋の禍の元・万松コンビにもとうとう恋の予感?あの二人もやる時はやるね~。見直したよ。よもやあの二人にキュンキュンする日が来ようとはお釈迦様でも思うまい。
図書館から2巻借りておいて良かった…というわけで、続いて第九弾へ行きます。
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オケラ長屋の人々は情に厚い。相手の気持ちに関係なくぐいぐい来る。それが良い結果に結びついているから気持ちいい。読了後の気持ちよさに時間を読んでしまう。
面白い。
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今回も心がポッとあたたかくなる話ばかり特に犬好きにはたまんない。富士には泣かされた。
そして気になるのが女先生お満さんと万造の恋(?)の行方。
ますますこの後が楽しみ。
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おけら長屋での騒動が楽しい。
鉄斎に剣術指導を願い出た少女。奉行のウィットが小気味いい。
お栄、お満も愛おしい。相撲の大巌、飛脚のプライド。前向いて生きていこ!という気になる。
万松の江戸っ子気風をインストールしていけたらいいな。アホっぽさは抜きで。