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重い。
ずっとつらいので気分が落ちる。幼少期の幸せが切ない。
ここまで追い込まなくても、と思ってしまう。
他人に生きてほしいと思うの事も傲慢だ、っていうのはショッキングだけどそうだなと思った。辻村さんの解説で、さらに心に残る小説になった。
でもラスト、それでいいのかよ、と思ってしまうし、いい気分にはならないのは確か。
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ある程度連続で読んでしまわないとダメですね
またやってしまた
読み終わるまでに1ヶ月くらい費やしちゃったからね
最初の状況とか登場人物とか全部忘れちゃうんだな、コレが…
なので、後半読んでて、この人誰だっけ? みたいな…
時系列も行ったり来たりするので更に困惑しました。
最後、よくわからんかったのが、何故、真犯人が分かったのに
死刑が執行になったのかという疑問もあるけど
たぶん自分がぜんぜん分かってない気がする…
ともかく時間がある時に読むのをお勧めします。
チョビチョビ読みはダメ、ぜったいっ!
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思ってたよりもスムーズに読めた。
多視点形式なのも良い点。
なんというか私の語彙力で言い表し難いけれども、面白かった。
面白いんだよ。とにかく。他人から見た他人の人生なんて。
人の一生なんて。こんなもん。
いいように生きれなかったなら、いいように死にたいもんだね。
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幸乃さんが見つめていたもの、目をそらさずに見つめ続けていたものって何だったのだろう。周りがどう関わってきてもどんな事を語りかけても方向を変えることが無かった彼女の生き方。その道以外に辿れる道が無かったのか見えていなかったのか。
幸乃さんが想いを遂げたことが哀しかった。読み返して、関わった人たちの、特に江藤さんと慎ちゃんのこれからを思うと胸が塞ぐ。
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何だか、壮絶な物語だった。
必要とされながら、死に向かいたい、という切ないまでの承認欲求が、こんな形の物語になるとは。衝撃です。
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20170501/「死ぬために生きる」という思いとは。白夜行と八日目の蝉の嫌なところが合わさったよう。じめじめしていて救いがなくて、でも主人公はきっとさいご、救われてるという、奇妙な爽快感。
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必要とされたい。
その気持ちが満たされるためなら何でもする。
友人の身代わりに罪を認めたり、利己的な理由で自分を引き取った祖母に尽くしたり。
我儘で浮気性で金に汚い男であっても甘えてくれることに自分の価値を見出し、別れを選ぶことはなかった。
それでも彼が他の女性と子を作り自分から離れていった時には、もはや自分は誰からも必要とされない存在だと悲観し、自ら死を選ぼうとする。
でも死に切れず、ヒトの手で死にたい、と、
死刑求刑されるような罪を、身代わりに背負ってしまったのだ。
ようやく、この、誰からも必要とされない存在を世の中から消すことができる。
死ぬために、生きてきたのだ。
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幸乃に対して、本当に多くのことを想う。
その透明感に心を打たれる反面、
もどかしさも、苛立ちも感じる。
誰をも傷つけずに生きることなんて、できないのに。
何をしても、人は、自分で傷ついていくものなのに。
まるで、キリストみたい。
そんな風に思った。
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一気に読了。
後から色々考えさせられる。
皆、何か生きにくい事情を抱えて他者を傷つける。弱肉強食の負の感情。
その最期を幸乃が受けてたのかな。
それを他者に流さず自分で受け止めることが「必要とされる」こと?
事件としての結末は途中だったので慎一と老婆がその後どういう結果になったのかなど、やはり考えてしまう。
結果、みんな幸乃の事を考えてしまうという事はよく出来た話しなんだと思う。
この話の中で違和感を出してたが一番普通なのは翔くんだと思う。
そして多数の人はテレビを見てたカップルと同じ感覚で自分とは無関係の事件を見る。
考えさせられる、そして明るい気持ちにはなれない。
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死刑囚の周りにいる人々が彼女を思い出す。
重すぎ。
泣きそうになるから外で読むのはオススメしません。
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とても面白く、文章も読みやすいのでイライラする事なく読み終えた。
陽子がなぜもっとつながりを持とうとしないのか、そこが不明。あとはラストも含めてとても良かった。
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一気に読みきった。なんかほんと後味が悪いというか、わかりやすい悪者が登場しないから、悲しくなります。
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9月の晴れた日、死刑囚田中幸乃の死刑執行が執り行われようとしている。
「主文、被告人をーー」と告げる結審のシーン。
裁判官の口から語られた判決理由、その一行一行を章のタイトルにした見事な構成に引き込まれる。
判決理由は果たして、彼女のありのままの姿を語っていたのか。
ニュースやワイドショーで語られる、いかにもな犯罪者としての幸乃は果たして本当の彼女なのか。
産婦人科医、義理の姉、中学時代の親友、元恋人の友人らの証言から、幸乃の人となりが明らかになっていくにつれ、いつの間にか彼女に味方し、見守り、助けたくなってくる。
彼女の壮絶な人生、哀しみ、孤独、絶望を思うと胸が苦詰まる。
拘置所面会室のアクリル板の向こうとこちらとを隔てるものは何なのか。我々が犯罪者を「自分とは違う生き物」と断じられるのはどうしてか。たまたま、運よく、こちら側にいられるだけかもしれないのに・・・
人を犯罪へと堕ちていくきっかけ、冤罪のおそれ、世論の虚妄。。いろいろな問題をはらんだ作品であるけれど、読後は心に温かい何かが広がる。
それは、彼女の哀しい人生にたった一人でも寄り添う人がいたことに対する安心からだろうか。
幸乃と慎一が満開の桜の下でほほ笑む姿が浮かぶ。
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読み終えた時のモヤモヤ感。心にあるのは怒りだと気がつくのにしばらく時間がかかるほど、呆然とした。
裁判の結審のシーンから始まるこの物語は場面をどんどん変えながら進んでいき、その展開は見事に読者を引き込んでいく。いや、目が離せないといった方が正しいだろう。
登場人物は誰1人として幸福感ゼロ。
こんなやついるか?と思いながらも、非常にリアルだとも思える。
リアルに感じるからこそ、登場人物ひとりひとりに腹を立てながら読んでいたのかもしれない。
逃げ道のない正論を突きつけられているような、同時に、自分の無力さを感じさせられるような、そんな感覚。
途中からは中断できず、一気に読み上げた。
不遇な、という一言では言い表すことができない死刑囚となった女性の人生は、本人の口からではなく周りの人間たちによって、彼女の姿と成りが形作られていく。
頭の中にイメージが作りやすく、だからこそ余計に最後に脳裏に焼き付いた彼女はなかなか消えなかった。
良いか悪いかは判断できないが、とにかくインパクトが強い話だった。
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帯や書店のPOPを見てかなり期待値MAXで読み始めたらうーん…
思ってたのとは違った。
死刑囚の過去を振り返るというコンセプト自体は◎