紙の本
大事故の裏側
2023/10/22 23:10
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投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
微に入り細を穿ちながら大事故の起こる過程を説明している。専門的な解説が多いので、ライトな読み物というよりは、リスクマネジメントに携わる人が見識を深めるために読む本といった印象。
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【p231】自分だけはうまくやれる、という幻想
「無知が自信過剰を育む」
「テストの結果が最も悪い連中は、それ以外の学生に比べると、自分の成績と技量を極めて過大に評価していた。」
チャールズ・ダーウィン「知識よりも無知のほうが自信を生むことが多い」
※購入済み
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どうして大きな事故が、危険性を指摘されながら防げなかったのか、様々な事故事例を詳細に分析された本著は、「失敗の本質」を踏まえ、よりシステム化する現代社会への大きな警鐘となっている。
原子炉安全運用に関する7つの原則は端的に問題発生を防ぐ組織を作るために必要不可欠なポイントを指摘している。
1.時間が経過するにつれ品質管理基準をあげていき、許認可を受けるために必要な水準よりもずっと高くもっていく。
2.システムを運用する人びとは、さまざまな状況のもとでその機材を運用した経験者による訓練を受けてきわめて高い能力を身につけていなければならない。
3.現場にいる監督者は悪い知らせが届いたときも真正面からそれを受け止めるべきであり、問題を上層部にあげて必要な尽力と能力を十分につぎこんでもらえるようでなければならない。
4.この作業に従事する人びとは放射能の危険を重く受け止める必要がある。
5.厳しい訓練を定期的におこなうべきである。
6.修理、品質管理、安全対策、技術支援といった職能のすべてがひとつにまとまっていなかければならない。その手立てのひとつは、幹部職員が現場に足を運ぶことだ。
7.こうした組織は、過去の過ちから学ぼうとする意志と能力をもっていなければならない。
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これは面白い。事故が起こるまでに積み重なったミスと、なんでそのミスは見逃されてきたのかが紹介されていて、技術屋さんとしてめちゃくちゃ面白い。
自動車事故を起こした人は何ヶ月経った後も「あの時ああしておけば事故らなかったのに」と悔やむはずだ、なんて文章もあってよく分かる。事故が起きるのは一瞬でもその背後にはたまたま事故にならなかった無数の日常があるんですよね。
とっても面白いのだけど、惜しむらくは500ページオーバーで長いので途中でだれてくるのです。ただ、それだけ原因は人間にあることが一貫しているということですね。
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焦って車に乗り込むのはやめようとおもった
やはりマニュアルどおりにするのと冷静に考えるのは大事
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潜水艦、飛行機、建築物、原子力発電など様々な事故に至る過程を描いたノンフィクション。
最悪な事故の発生防止をするために、コストや時間が無い逆境の中、サインを見逃さず、解決策を実行する事だと理解できた。個人よりも、組織が。
多くの事例があり、初見のエピソードが多いのだが、事例にまとまりが無く、読みづらかったのが、正直な感想です。
独断ではあるが、文章の無駄を削ぎ落とした、畑村洋太郎の失敗学シリーズの方が読みやすく、優れていると感じた。
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2018年11月19日読了。
506ページ
実は6月に購入し、半分以上読んで積読になっていた本。
文庫ながら1400円もして、500ページを超える大作。
危機管理に興味がある方は読んでみてはどうでしょうか?
帯によると「宮部みゆきさんも推薦」だそうです。
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事故に至った原因、寸前で惨事を回避出来た事例など、事故というものを考える上で大変参考になりました。
一つの事故の話の間に類似例を挟む、書き方が私には少し読みにくかったです。
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我々が生きているのは、本能や伝統からかけ離れた、巨大な建造物・マシン・プラント・エネルギーで作られた、絶え間なく動いている世界だ。事故は、長期にわたるミスと不幸なできごとの累積、人間の典型的ミスで起きることを理解し、原因の連鎖を断ち切ろう。
指摘されると確かに、周りには、ちょっと狂うとヤバいことだらけ。トラブルがないということの幸せ。
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面白かった。色々な事故があるし、どれもぞっとする。悲劇だ。一方で問題に対処して事故を未然に防ぐ人もいる。準備は大切だ。システムが複雑になるからこそ、冗長性と余裕があって、少しでも考える時間を確保する事が必要というのは腹に落ちた。自分だったらどういう行動が出来るのだろう?2000年以降の事故についても論評を聞きたいと思った。
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50もの事例を紹介しながら巨大事故の原因を考えた書籍。人的ミス、組織システムのミスが具体的にどうやって発生したのかを掘り下げている。いかなる問題もここまで掘り下げて、次の発生を防止したいものである。
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世の中にはまだまだ知らない事故がたくさんあることを知った。
→ポパール化学工事事故など
危険に身をさらすと邪心がなくなる(認識ずれあり?)といった内容があり、なるほどと思った。
アクセルの踏み間違え事故についての章もあった。
→オートマチック車暴走事故
事故を防いだ例もあれば、防げたはずなのに防げなかった例もある。
事故はひとつのミスで起こるのではなく、事故が起こるまでにはたくさんのミスが重なっていることがほとんどである。
時間的余裕を持たせたプロジェクト進行が大事。
→飛行船R101墜落事故、ケイシー・ジョーンズの機関車事故など
完全に余談だが、きかんしゃトーマスが何度か頭に浮かんだ。
ストーリーごとに、このストーリーの事故は何が原因なのか、この本に照らし合わせて読むのもありかもしれない。
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たくさんの失敗事例が具体的に紹介されている。
ちょっとした設計ミス、人為ミス、人間関係、予算不足などの小さな芽が積み重なって掛け算となって、いよいよ引き金が引かれる様子が紹介されている。
かなりのボリショイなので一気に読もうとするとキツいが、一つ一つのエピソードがどれも興味深い。
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命令が一方通行で流れてくる組織だと工場や発電所、航空機、列車、建築現場等危険を伴う現場では事故につながることがあると数々の実例でわかる。
今まで生きてきて見て見ぬふり振りをしたことが人命に関わる事故になることはなかったが、見たら声を出して誰かに相談していこうと考えました。
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事例はやや古いが読み応えがあった。どの事例も、自分でもやりそうなミスや見逃し、ちょっとした誤魔化しから端を発しているのを見ると恐ろしいし、こうして平穏な日常を送れているのは多くの人の誠実な努力の上に成り立つ奇跡のようなものだ、との思いも新たにする。