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あらすじ(背表紙より)
30歳過ぎのひきこもりの兄を抱える妹の苦悩の日常と、世界の命運を握る“悪因”を探索する特殊能力者たちの大闘争が見事に融合する、空前のスケールのスペクタクル・ホラー!二階の自室にひきこもる兄に悩む朋子。その頃、元警察官と6人の男女たちは、変死した考古学者の予言を元に“悪因研”を作り調査を続けていた。ある日、メンバーの一人が急死して…。第22回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞作。文庫書き下ろし「屋根裏」も併録。
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2階に潜み家族に姿を見せず、静かに威圧する引きこもりの兄の正体は悪魔(と思われる何か)だったり、人間に見えてそうではない何か(悪魔の眷属的なものだろうか)の存在を五感で感知できる人が出てきて、その描写が精神疾患を思わせるものだったりもしたりと、精神的に不安定な人にはストーリー以外のところで突き刺さるかもしれない設定。
王の如く君臨する引きこもりは魔王でした、みたいな皮肉の効いた設定でもあります。
時系列的には第2作『マガイの子』よりこちらのほうが後、ということになるようです。
引きこもりの兄が養子縁組で改姓している、というのは、2階に潜む誰かは兄ではなく、別のところに本物の兄がいた、という伏線になっているんでしょうね。
しかしやはり独特の世界観にちょっとついて行けませんでした。巻末の書き下ろし短編に至っては意味がわからず。
この作家さんの小説は2作読みましたが、かなり好みが分かれる作風かな、と感じました。
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引きこもりの兄に怯えて暮らす家族、妹は彼氏にも兄の存在を隠して交際..もっともっと闇っぽいグロい話を想像していたのに、途中から街を巻き込む壮大な話になり残念。自分の好みではなかった。
2つ目の屋根裏の方が、秘密めいていて楽しめた。
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思った30倍以上に壮大な物語だった。
ひきこもりから世界の運命を左右する展開が面白い。
悪因、悪果、従者などの設定があまり頭に入ってこず、ちょっと混乱気味読書。
大分がちょろっと顔を出すのには作者にゆかりがあるのだろうか?東京生まれと説明にはあるが、そこに興味を惹かれた。
この世界観のあらゆる時代を舞台にした連作短編集を読んでみたい。
書き下ろしの「屋根裏」の方が好み。
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2022.09.17
最初のページから合わなさそうだなーと思いつつも同僚から借りた本だったのでしぶしぶ読み進めた。
よくわからない世界観のまま進み、クライマックスのところは誰が何を喋っているのか、誰が何をしているのか状況がよくわからず。悪因研のメンバーも誰が誰やら。
やたらと「悪因」の風貌の説明はあるけど…
結局王が兄ではないというオチにもびっくりだし、結局何がどうなったのか、さっぱりわからず。
中二病っぽい描写も多々あるし、これがホラー大賞なの?とびっくり。
久々の大外れ小説。読み進めるのが苦痛だった。
「屋根裏」は読むのを諦めました。
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ブックオフの特集記事から。毎年恒例、夏のホラー。単純に怖さの比較なら、実体験や映像に分があるだろうし、とするとホラー小説って…。って考えると、発想の突拍子もなさを味わえば良いんだな。そうなると、本作の状況設定はなかなかに良く練られているし、それなりに納得も出来るものだった。そもそも、あんま冷静に分析するようなもんでもないか。