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ものの見方や人間関係とはどんなものか。正しく、強く生きるとはどういうことか。
コペル少年におじさんから贈る珠玉のアドバイスが詰まった本。
1937年の作品であるが、その瑞々しさと輝きをもって 今も強く我々の心に 人間の在り方を語り掛ける。
消えてしまいたい失敗をすることもある。
なんとか言い訳を考えて、自分でそう認めまいとする。
そんなときにこの言葉を思い出せば、失敗を受け止めて、またきっと歩き出せる。
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後悔ばかり押しよせるって言ったよね・・・。
いま君は、大きな苦しみを感じている。
なぜそれほど苦しまなければならないのか。
それはね、
君が正しい道に向かおうとしているからなんだ。
「死んでしまいたい」と思うほど自分を責めるのは、
君が正しい生き方を強く求めているからだ。
きっと君は、自分を取り戻せる。
あらたな一歩を踏み出すことができる。
僕たち人間は、
自分で自分を決定する力をもっているのだから。
してしまったことをいくら思い返したって、相手がどう思っているかをいくら考えたって それは君に変えられることじゃない。
だったら一度考えるのをやめてごらんよ。
変えられないことを考えるのをやめれば 余計な感情に足をとられない・・・。
いま自分がしなければならないことに まっすぐむかっていける。
同じ間違いを二度と繰り返しちゃいけないよ。
人間である限り、過ちは誰にだってある。
そして、良心がしびれてしまわない以上、過ちを犯したという意識は苦しい思いをなめさせずにはいない。
お互いに、この苦しい思いの中から、いつも新たな自信を汲み出してゆこうではないか。
正しい道に従って歩いてゆく力があるから、こんな苦しみもあるのだと。
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元来真面目な私は、人の役に立つ人間になりたい、正しく生きたい、困った人は助けたいと思いながら、流されてしまうことが多い。
次の言葉はそんな私の背中を押してくれる。
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「人類の進歩につくした人々」という本を読んでみたまえ。
英雄や偉人と呼ばれる人々は、人間の生活を明るい美しいものに変える流れを、正しく押し進めてゆくために非凡な能力を発揮した。
この流れにしっかりと結びついていない限り、どんな非凡な人のした事でも、非常にはかないものだということを知るに違いない。
よい心がけをもっていながら、弱いばかりにその心がけを生かしきれないでいる、小さな善人がどんなに多いかということを、
おいおいに知ってくるだろう。
世間には悪い人ではないが、弱いばかりに、自分にも他人にも余計な不幸を招いている人が決して少なくない。
人類の進歩と結びつかない英雄的精神も空しいが、英雄的な気魄を欠いた善良さも、同じように空しいことが多いのだ。
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人の不幸とはなんだろう、なぜ憎しみはつら���ことなんだろう。
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けがや病気で苦痛を感じるということは、苦痛を感じることで、からだが正常の状態にないということを知るためなんだ。
人間は本来、同志調和して生きてゆくべきものだからこそ、憎み合ったり、敵対することを苦しいと感じるのだ。
人間は誰だって自分の才能を伸ばし、その才能に応じて働いてゆけるのが本当だから、そうでないとやり切れなくなるのだ。
もちろん、自分勝手な欲望が満たされない人や、つまらない見栄にこだわって苦労している人もある。
こういう人たちの不幸は、そういう欲望や虚栄心を捨てれば、それと同時になくなるものなんだ。
その場合にも、人間は、自分勝手な欲望や見栄を張るべきではないという真理が、この不幸や苦痛のうしろにひそんでいる。
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ときに利己的な自分に気付きながら変えられないことや、自分の立ち位置が判らなくなることがある。
そんなとき、次の言葉を思い出したい。
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たいがいの人が、手前勝手な考え方におちいって、ものの真相がわからなくなり、
自分に都合のよいことだけを見てゆこうとするものなんだ。
大きな真理は、そういう人の目には、決してうつらないのだ。
君が、自分を広い広い世の中の小さな一分子だと感じたということは、ほんとうに大きなことだと、僕は思う。
宇宙が地球を中心に回っていないように、世の中が自分を中心に回っているわけじゃないってこと。
誰か一人の人間を中心に 世の中は回っているわけじゃない。
世の中を回している中心なんて もしかしたらないのかもしれない。
太陽みたいにたったひとつの大きな存在が世の中を回しているのではなくて
誰かのためっていう 小さな意志が ひとつひとつ つながって 僕たちの生きる世界は動いている。
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コペル君は、こういう考えで生きてゆくようになりました。
そして長い長いお話も、ひとまずこれで終わりです。
そこで、最後に、みなさんにおたずねしたいと思います。
君たちは、どう生きるか。
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漫画でない部分も多い。
80年前に書かれたものとは思えないくらい、まんま現代でも、子供でなくて大人にもあてはまる。
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原作をまた違った形で提示している本だと思います。
組み立て直してあるので新鮮な形で読んでいける。
絵の親和性が高くて、原作から入った身でもわりとすんなりと入っていけた。
原作に比べて薄味に思えるのは、やはり、元の作品から大幅に登場人物やエピソードがカットされているからか。
原作を超えるという気持ちで描かれたと聞いていたけれど、おじさんとの関係性やエピソードが現代風になっている以外はちょっと薄口に感じてしまいました。
だけど、漫画と原作を読み、やはり世界の一部としての私、世界の中で繋がり合う私たち、と言ったことは補完し合うように感じることとなりました。
自分のしたいことを、という考えではなく、世界の一部として何を成し遂げるのか、それを問いかける内容。
迷いながら、間違えながら、成長するコペル君と、それに熱意を持って語りかけるおじさんの二人もまたお互いにつながりあい、影響し合う。
漫画から入る人はどう感じるのか気になるところ。
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自分の生き方を決定できるのは、自分だけだ。
人間としてあるべき姿を求め続ける、コペル君と
叔父さん…。「子どもたちに向けた哲学書であり、
道徳の書」として読み継がれてきた歴史的名著を
漫画化。テキスト版も同時刊行。
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ちょっと今読んだばかりだから陶酔しているうちにメモ。
中学生の頃に母親に渡されて読んだときは、
なんだかあまり頭に入ってこなかった。
でも何となくちゃんと読まなきゃいけない気がして、最後まで読んだ記憶がある。
今になってこの本がまた私の手元に届いたのも、きっと何かのご縁!
この本に出てくる言葉を読んでると、これまで経験してきた歯がゆい記憶や消したい記憶、人間をやめたくなった日の記憶が奥底から引っ張り出される気がした。
でもそれが今の自分を作ってる大事な大事な要素になってるんだってことにも気づかせてくれた。
いつでも正しい判断や行動はできないんだろうけど、人として間違ったことをした時に、それに自分で気付けるかどうか、そしてそれを誤魔化さずに向き合えるか、それが肝なんだと思う。
…なんて偉そうなこと言ってるけど、情けなくて目を背けたくなるような自分ばっかりだよ本当は。
でもいま胸を締め付けているナニかは、本当は自分はこうありたいと願っていることの裏返しなんだってことを忘れたくない。
その願いが聞こえないフリをして誤魔化したら、これまで私に自分の正しい道を気づかせてくれた人たち全員を否定することになる。私が私でいる意味がなくなることになる。
真理でしかない。
人間が人間として、人間らしく生きていくことの難しさと奥深さ。
紡ぎ積み上げられてきた人間の歴史のうえに私たちが立っていることと、いまこの時代に生まれたことの意味。
自分は人としてどう在りたいか?
その人から滲み出てくる"深み"みたいなもの。
肝心なときに出てくる"本当の自分"みたいなもの。
このことに真剣に向き合うきっかけをくれる一冊。
ずっと手元に置いておきたいなあ。
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世の中に対しての見方が大きく変わるような一冊でした。
世の中が、自分を中心に回ってるのではない。
誰か1人を中心に回ってるわけではないということ。
すごく心に染みました。
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人間は自分で自分を決定する力を持っている
だからこそ、誤りを犯してしまうこともあるし、その誤りから立ち直ることもできる。
苦しみを経験した中で、どう行動するのか。
本当に立派な人間とはどういうものなのか。
「どう生きるか」
人生において最大の問いであるし、生きている限り考えていかなければならないテーマだなと思いました。
そして、その答えを見つけるヒントは「あたりまえのこと」を深くもう一度考えることなのかな。
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最後でわーって感動して泣けてきた。ちょうど、自分の考えが、自分のことから人の為に生きることが人生なんかなっていう風にシフトした過去と重なった。
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ナポレオンの話が面白かった。実際にこれを実践するのはすごく難しい、と思う。でも、悩み続ける、ってことが大事だと信じている。
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宮崎駿の映画化でも話題の、吉野源三郎作品のマンガ化。
帯に33万部突破と書かれた話題作であるが、では実際にどういう世代に売れているのだろうか、と思ってみたりする。
マガジンハウスのコンセプトとしては、やはり小中生をターゲットとしているように思われる。マンガのエピソードののちに、主人公コペル君が悩み葛藤する問題について、編集者の叔父さんがノートに考えるヒントを与えるような文章を書き、読者も主人公の立場になったつもりで読むことになる構成であるが、書いてある内容は真っ当であるが、幾分理屈っぽく、ああ宮崎駿が好きそうだなあという感じ。
しかし、この時代に書かれた真っ当な新書が、今の時代にこれだけ必要とされるというのは、感情が劣化した現代ならではかという気もしなくもない。
子どもが物事を自分で考えられるようになるためには、親でもない教師でもない第三の大人の存在が必要だというのはよくわかる。親や教師から、自分で考える力を学べる子どもは幸運である。古くはフーテンの寅さん、菊次郎の夏にも通じる世界観。子どもが「真っ当でないちょっと変な肉親」の影響を受けるというのは、なんかわかるな。小児科医だって、不登校の子どもたちに、そういう役割を担うことができれば、と思いながら日々の診療をしている部分だってあるんだな、と改めて思ってみたりする。
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評価するというより、この本から学んだこと、忘れないでいたいことを記すのが、本当だろうと思う。
体の痛みは、傷だったり病気だったりで「故障」していることを持ち主に知らせるために起こる。痛むことによって自分の体が「あるべき状態」にないことが分かる。
同様に、心が痛む(苦しい、悲しい、切ない)のも、本当は好意を示し合うべき(だと思っている)のにそうなっていない、本当は能力をイキイキと発揮したい(と思っている)のにそうなっていない、本当はこんなこと言うべきではない(と思っている)のにそうなっていない、状況だからなのだ。ときに、見栄や虚栄心から言いたくもないこと言いしたくもないことをしてしまい気持ちがどうにも虚しくなることもある。それだって、「見栄をはるべきではない」のにはってしまっている、その裏腹さに気持ちが痛むんだ。
大切なのはその痛みに気付いた時に丁寧に見つめて「どうありたいのか」考え抜くこと。そして「どうありたいのか」が少しでも信ぜられれば、言葉にして行動にすることだ。頭の中でいくら考えても一つも外に出さなかったらないのとおんなじだということも覚えておこう。
モノでも知識でも情報でも、生産して発信している人がいなければ世の中は、つまり私自身も立ち行かない。消費者だけであり続ける人が、何かを生み出せる人のことを尊敬しない理由はない。生み出せる人でありたい、という気持ちはいつでも持っていよう。
そして貧乏について。
相対的に貧乏な状況にあるとき、裕福な人よりも下らない下等な人間になったかのように振る舞うことはよしたい。人としての尊厳を示し、「どうありたいのか」を言葉に行動に表し、高潔な態度で人と接するのだ。素直さを忘れずに。
また、相対的に裕福な状況にあるとき、貧乏な人より高等な人間になった気がして相手を見下したり軽蔑したりするようでは見損なう。ひとり対ひとりの尊重すべき人間同士、素直に接しるのだ。
もしも「どうありたいのか」に反した言葉や行動を選択してしまった場合、私たちは傷つき、悲しみ、悔しくなり、とんでもない後悔の波に飲み込まれる。「ああすればよかった」「なぜこうしなかった」「きっと軽蔑された」「嫌われた」悔やんでも悔やんでも押し寄せるそれらの負の思考は、自分の力ではもう変えることができないことどもだ。その時は、一度その負の思考を止めること。止めてみると、これからすべきことだけに考えを集中できる。
後悔の元となった言葉や行動は忘れることなく、次に「正しい」言葉や行動をとるためにどしっと心に置いておく。
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コペル君の気付きや体験をおじさんが教訓の形にまとめたものである。
漫画と教訓の文書が混ざった形式で、サラッと一日で読めた。
ほとんどの大人にとっては当たり前の内容かもしれないが、なかなか教えてもらえる内容ではないので、子供にとって非常に有益であると思う。大人も読んでいて初心に戻れる。
子供から大人への移行期に子供に読んでもらいたい一冊だと思う。
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良い本というのはもちろんひとによって物差しが違うからわかりませんが、わたしにとってはスッと入って、最後まで読もうという気になって、それで通勤かばんにはいっているモノは、ひとつの良い本だと思います。
内容は人生経験豊富な方々には振り返り、これからのひとには教育本という感じでしょうか?
毎日これだけ、首都圏の電車もとまってしまうご時世、こういう本がひとの一生にプラス、いやマイナス解消になるのだとしたら、いいね! と思う次第です。
登場するコペル君 と同世代あたりにピタリ! とくる本だなともおもいました、だからそういうお子さんのいる家庭ではいいのかな?
というか、この本の代わりのようなことを親のなかにはしてきたひともいるんだろなという気もします。
元の書がそれはそれはの名著なのでしょうけれども、でもこういう形で世に知らされるということ、とても大事なことだとおもいました。
我が子にみせてどう反応するか・・・それはそれで楽しみでもあります。
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身内に中学生くらいの子どもがいたらぜひ読ませたい。
が、漫画ではあるが半分くらいは文章なので勉強嫌いの子どもには難しいかもしれない。
立派な人間とはどのようなものか
とりかえしのつかない失敗をしてしまった時、どうしたらいいのか自分で考えるように導いてある。
おとなが読んでも難しい部分はあるが、言わんとすることはわかるので、社会の荒波にのまれそうな時や、人間関係に悩んだ時など読んでみるといいかもしれない。
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売れている本ということで、本屋で見かけてサクッと買って、小一時間で読み切り。
いくつかの章に分かれていて、それぞれがキーメッセージのようなものを持っている。人によっては刺さる部分が違うので面白くない部分もあるんだろうなと。
個人的には人間の悩みと、過ちと、偉大さとについてのパートが好きだった。後悔している事や瞬間のようなものが人生の中に何個かあって、自分の頭の中で非常に鮮明に残っている。読みながら実際にその場面が浮かんでもきた。
これは何故なんだろうか、自分の中でどう消化すればいいのか、といった点。本当は自分自身でもっと向かい合って考えるべきなんだろうけど、この本を読む事でほんの少しの時間だけど向かい合うことができたし、非常に前向きに考えることができるようになった気がする。
文章でもゆっくりと楽しんでみたかったので文庫版も早速注文してみた。楽しみ。