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ほんと、忌木先生、凄いな
数いる漫画家の中でも、押切先生は相当にクセが強い漫画家だと思うんだが、そんな押切先生の原作の良さをまるで殺さず、押切先生ですら自覚していなかった良さを引き出している
よく見つけてきたな、この逸材
二人の呼吸が(1)よりも合ってきたからか、(2)はより良くなっている
月並みな表現だが、ほんと、面白さのツボをよく押さえていて、なおかつ、力加減が絶妙
あんまりにも最高すぎて、読んでいるコッチが、作中に登場する、女妖怪たちのようなアヘ顔になってしまいそうなので、電車やバスの中では読めない
無表情に自信がある人はチャレンジすればいいが、そんな矜持すら、この『妖怪マッサージ』のヒロイン・あっちゃんは、桁違いの指圧技で崩壊させてくる。何せ、ストーリーの質が上がってるってコトは、ヒロインのパワーも高まってるってこと。(1)の時のあっちゃんと同じと思うことなかれ
本人は、まだ抵抗があるようだけど、確実に妖怪マッサージ師としての格が出てきている。千子さんと比較しちゃうと、差はあるけど、少なくとも、彼女の影くらいは踏めるトコまでは近づいてきているんじゃないだろうか?
妖怪好きも、エロコメディ好きも、マッサージの知識が欲しい人も、十分に楽しめる
魅力は多いが、何と言っても、ツボを押され、体に溜まっていた疲れや辛さが緩和された妖怪らが幸せになれるってのは大きい
まぁ、中には、人間に害を為すタイプの妖怪もいて、そいつにはお仕置きの面が強い感じだが、それはそれで面白いので気にならないな
また、(1)で懲らしめられた花子が丸くなっているだけでなく、ほんのちょっとだけ成長し、自分、恩人、そして、居場所の為に頑張る、15揉み「枕返し」は印象に強く残った
次巻への引っ張り方も、実に上手く、読むのもそうだが、感想を書けるのが楽しみだ
しかしなぁ、ケチをつけたい訳じゃないんだが、正直、「これは失敗なのでは」と思ったのが、巻末の押切先生の漫画だ
本編、食っちゃってるじゃん。人によっちゃ、本編の良さを忘れちゃうぞ
なので、(3)は押切先生にも、読み手にも我慢してもらって、押切先生の描きおろしは無しで・・・いや、まあ、読めたら嬉しいですけどねぇ、ぶっちゃけ
この台詞を引用に選んだのは、カッケェー、と思ったので。客商売、確かにお客さんを立てるのも大事だけど、引いちゃいけない一線はある。譲れないとこは、自分を曲げず、しっかりと意志表示してくれる店員さんがいる店は信用できるよな