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熱のこもったクセの強い語り口と、スピード感のある展開で、すぐに読み終えてしまった。
読み始めこそ「型破り」という印象だったが、じつにスタイリッシュで、とくに映画から学んだと思われるストーリーテリングには才気があふれていた。
実在の映画や小説のシーンがちょくちょく引用されることについて、鼻につくという意見もあるようだけど、ちゃんと脈絡があるし、燃料として効果的に使われていたと思う。
そして、映画を撮らないことで有名な伝説の映画監督、あの長谷川和彦監督の心をも動かしたというのだから、含み笑いが止まらない。
禁断症状が出る前に、続編の『雑司ヶ谷R.I.P.』を買いに行こう。
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非常に濃いジャンクフードのような…。
雑司ヶ谷って、地元民にとっては田舎なのかねぇ。
解説にもあったけど、やっぱりぐっときたのはタモさんのくだり。
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ストーリーはシンプルなパルプノワール。まるで漫画を読んでいるような荒唐無稽さ。かなり好き嫌いが分かれるが、女性にはまずオススメしない!
花村萬月にタランティーノを足して二で割った感じ?とにかくメチャクチャ。
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スピード感、テンポのあるハードボイルド小説でありながら、サブカル的エピソードも盛り込まれている珍しい本。
池袋の隣、雑司ケ谷とバイオレンス描写という一見相反するものを並立させているところや、雑司ケ谷にある広大な宗教教祖の御殿など、実際にあるのではないか、という気にさせられる。
セックス、バイオレンスの描写がかなりどぎついので万人に勧められる作品ではないのだけれど、成年なら読んで間違いなし、という圧倒的作品。
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どんどん読んだ。気持ち悪くて読まなきゃよかったと後悔するんだけど、なぜかグッと引き込まれる。イカれてるよ。
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小説界のタランティーノの触れ込みに違わぬ語り口と遊びっぷり。あちこちで言及されてる、「最高の音楽家談義」のシーンはもちろん最高なんだけど、主人公のホモ調教描写の気持ち悪さとか、濃~いキャラクターたちの跋扈っぷりが愉しい。ちなみに自分が好きなキャラクターは小指。
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読みやすいし読ませる感じはあるから、一気によんだけど、
気持ち悪い。二作目は読まない。
暴力とドラッグとセックスの話はやっぱり嫌い。の割には、敵は案外あっけなくやっつけられちゃうし、クスリも簡単にぬけるし。
タランティーノって帯がついてたけど、そんなかっこよさもなし。
そういうのに憧れて、それっぽく書いたんだろうな〜って感じ。
しかし、ただ気持ち悪さだけが残る。いや、残りもしない?時間を無駄にした。
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町山智浩、水道橋博士が推していたので(文庫版ではこの二人が解説を担当)前々から興味をもっていたのだが、その時に早まって単行本を買いに走らなかったことを神に感謝したい。はっきり云うが期待はずれだった。舞城王太郎の一種の亜流としか思えない(特に「煙か土か食い物」)、というか舞城王太郎の方が百倍おもしろい。どうやら馳星周と原尞が好きらしく、作中にもそれらしき記述があるのだが、原尞の文体とはまったく無縁である。とここまで書いて、この人の文体が気に入らないのだということに気がついた。
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「小説界のタランティーノ現る!!」という帯のやらしさに、ちょっと引いてしまうかもしれないけども、実際読んでみると、疾走感もあり、あっという間に読み終わる。小説のテンポ、リズムが圧倒的にうまい。止まらせない。なんとまあ上手な書き手なんだろう。この人はうまい!文章がうまいっていうのは、こういうことをいうのです。その心意気、気に入った!
エンタメ100%、10年後、20年後まで生き残る作品じゃないけど、どうせエンタメ読むなら、これを読めばよいなあと。「さらば雑司ヶ谷」というタイトルがまた、昭和っぽくてまた良いでしょう。笑いのリズムも素晴らしい。きっと作者は一緒に酒を飲んだら楽しい人に違いない。ところどころに笑えるポイントを埋め込んでるんだけど、もちろん計算。でもその計算が、やらしくない。ナチュラル。デタラメの中に、大事なことがちりばめられている。親切なデタラメ。
そして自分が愛している物を、自分自身でちゃんとわかってる、そこがまた最後まで読んで気持ちいいなあと思ったところ。
評価は★3つ半って感じ。4まで届かない。軽やかだから、3つ半くらいがちょうどよい。
読んでて思い浮かべたのは、『オスカーワオの短く凄まじい人生』。全頁から醸し出されるサブカル臭。サブカルのエンタメ利用なんて、実に全うじゃねえかと。正しき道じゃないですか。批評なんかよりもずっとね。
新興宗教ネタ、わたし好きだな。あと、いま雑司ヶ谷、個人的ホットスポットだから、そこもまたこの作品の没頭ポイントなのであった。
生まれ育った街への複雑な感情、ばばあへの憎しみ、京介への友情と雅子への愛情。「すべてが荒廃した大地に、種子が芽吹くような」しんやに託した希望。感情が炸裂している。あくまで理路整然と。
最後の最後。水道橋博士の解説がこれまた素晴らしいったら、ありゃあしない。これほどまでにまっすぐに胸打つ解説の書き出しは、わたしの記憶の中には後にも先にも、これだけなんじゃないだろうか。
「僕は「芸人」になってから、ほとんど小説を読んでいない。何故なら「物語」を必要としなくなったのだ。・・・考えるに「人生は平凡で、あまりに長すぎる」と感じていた絶望の思春期。その暗闇を脱出し、家出と勘当という曲がり角を経て、自分にとって最大のフィクションだった存在のビートたけしに弟子入りし、たけし軍団に入門した。・・・テレビという装置の中でありながらも、ガンバルマンと称して、裸で熱湯に浸かり、雪中を泳ぎ、猛獣や格闘家らに挑む、そんな日々が、いかに平凡な日常を超えてフィクショナルな毎日であったことか。・・・それに比べ、小説は、なんとも地味で閉じられた世界に思えたか。そんな小説インポの僕が2009年、久々に読み、いきり立った小説が『さらば雑司ヶ谷』だった」
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滅茶苦茶おもしろかった!
帯にタランティーノの文字があり、様々な作品の引用が注目されているように感じていたけど、元ネタが半分もわからない状態でも全く問題なかった。引用のための引用ではなく、ちゃんと面白さにつながっていて、滅茶苦茶な話なのにどんどん引き込まれて行ってしまった。
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まさにタランティーノ的な怒濤の展開に圧倒された。電車の中で断続的に読むよりも、一気に読んだほうが作品が持つスピードを体感できるだろう。
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再読了。
初読/12,2.18
ちょうど昨年の今時分、その新著を発売後当面の間は図書館で貸し出してくれるなと発言をし、物議をかもした樋口毅宏さん。
本を読む者として、樋口さんのその言葉に激しく頷いてたりしました。
~難しいことは分かりません。
その作品を読んだ者が、その作品に対価を払うのは当たり前だと考えます。
本を読むことが好きな者として、
作家さんには魅力的な作品をどんどん書いていただきたいのです。
才能ある作家さんが、食っていけないからということで、
ものを書くことをやめてしまわれるのが勿体無く、そして悲しいのです。
などと思いながら、興味をもった作家さんの本を全て新刊で買うほどの財力は、当然のことながらありませぬ。
それでも樋口さんの名前は頭の片隅に残っていたようで、書店に寄った際に文庫化されたデビュー作が平積みされていましたので迷わず購入。
一日で読んでしまうほどに惹きこまれはしましたが・・。
何か・・、色々なことを詰め込み過ぎたような気がし、ある意味勿体なく感じました。
もう少し限られた範囲のことを、もう少し深く書かれてあった方が、読み手ももう少しばかり愉しめたのではないか・・、なんてことを思いました。
また、人が無意味にたくさん死ぬ読み物を、私は極端に嫌います。
作中で、ババアに「(前略)― 人を殺しすぎだ」と言わせているところみると、もしかしたら樋口さん自身にもその傾向があるのかも知れませぬが・・。
それでも本作がデビュー作。
このスピード感のある文体はとても魅力的です。
昨年物議をかもした作品が本作の続編のような位置づけのようですので、それも是非読まさせていただこうと考えています。
・・ただし、文庫化されてからになりますが。
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馬鹿で荒唐無稽だけれども一発で気に入りました。
雑司が谷という妙にリアルな場所で、非現実的なストーリーを繰り広げる。
世界観が秀逸です。
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オビ通り!
バイオレンスだけど、ぶっ飛ばしすぎてて続きが気になる気になる。
深いことはわかんないけど、読んでよかった。
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すべてをなぎ倒して突き進む面白さ!読み止められない!
巻末の解説が、町山智浩・水道橋博士両氏であるという豪華さ。お墨付きの過激なコメディです。