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評価内訳
2019/04/18 22:10
投稿元:
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大寺さんの若き日の話が載っているという素敵な短編集。とは言え、大寺さんモノ(と云うのもおかしな話ですが)は表題「藁屋根」と「眼鏡」「沈丁花」の3篇。あとは小沼丹自身の紀行文と、谷崎精二「竹の会」についての思い出話と言った処。大寺さんの3編でホッと癒された後の「竹の会」がユーモラスな面々が多々登場してくるのにニヤニヤしてみたり。給仕の女性が「谷崎」と聞いて兄の潤一郎と勘違いして…の下りがとても愉快です。
2023/04/10 21:34
毎日食べても飽きないごはんのような小説。藁屋根の家から見える樹海も、先輩作家から理不尽な仕打ちを受けたことも、異国で食べた味のしないカレーも、同じくらいの「平熱」で覚えていること、語ること。 そこそこ幸せに生きるためのヒントが、そこにはあるような気がする。