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トウガラシが実に多様な品種を持っているということが驚きだった。しかもこれは栽培品種と野生種が混じっているという所が面白い。
それこそ同じアメリカ大陸原産のトウモロコシは野生種が見つからないことで有名であることを鑑みると不思議である。
その答えが、①香辛料として使用するので効率性がそこまで重視されない ②草本性なので毎年新しく植える必要性がなく進化が促進されない
というのが面白かった。
紙幅の多くは世界各国のトウガラシの利用を地域ごとに紹介していく形式になっている。
砂糖やじゃがいも程世界史に影響を及ぼしているわけではないので、世界史というよりは文化史と言った方が近い気もするが、ともかくトウガラシを野菜としてそのまま食べる地域があったりと面白い話がたっぷりあり一読の価値ありだ。