投稿元:
レビューを見る
このシリーズ、大好き。
思い出を扱う探偵社のみんなが優しいし。
依頼人だけでなく、関係者にとても優しい。
義理の母の記憶を父のために探してほしいとやってきた依頼人。
たどっていくうちに明らかになる絹枝の過去が重苦しくのしかかってくる。
でも、救いのあるラストにほっとする。
きっと、彼らは大丈夫。
投稿元:
レビューを見る
正直なところ、この「思い出探偵シリーズ」はあまり好みではなく……あくまで個人的な感覚ですが、「思い出を探す」という行為に若干の青臭さ・気恥ずかしさのようなを感じてしまうのです
今回もその印象はありますし、前作から登場する平田真の鬱陶しさには相変わらずイライラさせられ、読んでいて不快に思う部分はありました。
けれど、本作は絹代の謎めいた過去に対する興味の方がその不快感を上回り、真相を知りたいという好奇心を保ったまま読了できたように思います。昭和初期という時代、その世相などに翻弄され、犠牲となった一人の女性の切なく、悲しく、そして必死な生き様に感動しました。
本シリーズがドラマ化されるとのこと。個人的には他に映像化してほしい鏑木作品はいくつもあるので、なぜこのシリーズ?と思ってしまうのですが、ドラマ化を機に別の作品にもスポットライトが向けられ、鏑木連という作家の知名度が上がって欲しいと思います。
投稿元:
レビューを見る
「思い出探偵」シリーズ、第三弾。
今回は、じっくり書き込む長編。
物語は、重く暗い、冬の海の轟きを思わせる。
長年のパートナーとともに大きな居酒屋チェーンを築き上げた、高齢の女性。
籍を入れようとしなかった彼女を、なさぬ仲の子供たちも慕っている。
認知の症状が進んでしまったことを残念に思い、過去を思い出すことが脳の刺激になれば、弱ってしまった父共々元気になってくれるのではないか、と沈黙を守る継母の過去探しを依頼される。
調査は、戦前戦後の過酷な人生を生き続けた「女の一生」を辿るにふさわしい、長い旅路だった。
傍目には成功者と見える女性の、人に言えない過去の苦難と悲しみ、流転と贖罪の人生。
それを解き明かすことで、現在の家族を、彼女の安息の地と認めさせ、羽根を休ませてやることができるのか。
今回は、橘佳菜子が中心になって調査を進めている。
巻が進むごとに大きく成長する姿が、読者としてもうれしい。
コミュ障若手医師・平井真も、いい塩梅に気配りのない口調を残しながらも、こちらも成長している。
探偵社内の関係にいろいろなドラマの発展を孕みながら、次は今回の事案と並行して調査が行われていたらしいお話が語られるのでしょうか?
次作に期待します。
本郷さんのその後が気になるなあ…
投稿元:
レビューを見る
10月-3。3.5点。
思い出探偵シリーズ。居酒屋チェーンの創業者、高齢者向けマンションに住むが、内縁の妻が転倒して認知症の症状に。
調べると認知症と言うよりは、自分の意思で他者との接触を避けているような。
内縁の妻の過酷な人生が明らかに。結構面白かった。
投稿元:
レビューを見る
終盤、明らかになる女性の過去が重すぎて、さすがに引くレベル。とにかく手堅い印象で、エンタメとしてレベルが高いように思う。
投稿元:
レビューを見る
18年に発刊された7年振りのシリーズ3作目。このシリーズの話は結構重いよなあ・・・ でも、また続編出れば読んでみたい